あなたと恋に落ちるまで～御曹司は、一途に私に恋をする～

励ましと感謝と涙

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『…青春か…僕は…雫さんと青春したいな。恋が…したい。それが全てだよ。あなたの笑顔がいつも心のど真ん中にあるから…頑張れてる。あの日、テーマパークでデートした大切な想い出があるから…僕は幸せだよ』


『希良君…』


キラキラした…


眩しいくらいの思い出…


私だって忘れられない。


あんな素敵なデート…したこと無かったから。


ゲートをくぐって…


夢の世界に足を踏み入れ…


一瞬一瞬のきらめきに心が踊って…


最後の最後まで、私達を楽しませてくれた。


一緒に行けて、希良君には…感謝してる。


その気持ちは本当。


きっと、一生忘れない。


『ごめん、長々と話して。ありがとう、雫さん。体に気をつけて…頑張って。イベントの成功祈ってるから…また…いつか、デートしてね。じゃあ切るね…バイバイ』


バイバイ…


その言葉が、心にじわじわとにじんで…


ちょっと、胸が痛くなった。


今日は…どうしたのかな？


2人からの電話、すごく嬉しいけど…


ちょっと切ない。


胸がキュッとなる。


また…


私は、部屋の片付けの続きをした。


夕食はクラムチャウダー。


今日は買い物に行かなくても、昨日買っておいた材料がある。


ベーコン、キャベツ、ジャガイモ…そして、アサリ。


子どもの頃から大好きで、よく母が作ってくれた。


レシピを教わって、自分で作るようになって…


「杏」のフランスパンも軽くトーストして付けた。


1人のディナータイム。


1口食べて思った。


『…美味しい。本当に…』


だけど…なぜか、ゆっくり味わう気分になれなくて、すぐに食事を終えた。


お風呂もすませ、その日、私は早めにベッドにもぐった。


そしたら…また…


スマホが鳴ったんだ。


嘘…


榊…社長。


祐誠さんから…


今日、3人目…


スマホに伸ばした手が、ちょっと震えてる。