あなたと恋に落ちるまで～御曹司は、一途に私に恋をする～

大好きな人と一緒に過ごす日々

2

両親が毎日してた当たり前のやり取り。


まさか自分が、こんな素敵な人とすることになるなんて。


うちの父はいつも「風呂～メシ～」なんて、色気のない人だけど、母は嬉しそうだったな。


見てて微笑ましかった。


今は2人でちょっと離れたところで静かに暮らしてる。


普通の家庭に育った自分が、こんな生活をするって…初めはドキドキだったけど、祐誠さんは本当に気取らない「普通」がわかる人だから…


一緒にいても疲れない。


こんなに優雅な暮らしをしていても、こんな感覚を持ってるって…


本当にすごい。


全然ケチじゃないし、だけど「普通」をバカにしない。


そんな祐誠さんの人柄にますます魅力を感じてる。


食事を終えて、私は片付けを始めた。


『雫…』


流し台でお皿を洗っていたら、後ろから抱きつかれた。


『ちょっ、ダメです。お皿割れちゃいますよ』


祐誠さんは、洗いかけのお皿を私の手から外した。


濡れた手のままなのに…


ギュッと抱きしめられて、キュンとなる。


何度…祐誠さんに同じことされても…


そのたびにドキドキしてしまう…


『後で一緒にお風呂入ろう』


『えっ…』


祐誠さんに、スッピンは何とか見せたけど…


一緒にお風呂は…かなりハードル高いよ。


『いいよね？』


『あ…はい…』


『じゃあ、これ手伝う』


2人で食器を片付ける。


どうしよう、お風呂、緊張しちゃう。


でも…


裸を見せあった仲だし…


こ、これも…いろいろ経験だよね。


うん、そうだよ。


祐誠さんは、私の好きな人なんだし…


って、洗いものをしながらいろいろ考えた。


これから、こうやって…少しずつお互いを知って行くんだな…


付き合うって、こういうことなんだ。


ましてや私達は2人で住んでるんだから、全てを見せていくって…ことなんだよね。