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出会い
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その日の夜、俺は寮の部屋に戻り、ベッドに横たわった。
俺の部屋は先月から王子の部屋の隣で個室に変更になっていた。
もともと中の上くらいの貴族の出身なので侯爵だの副王家だののご子息の隣はやや肩身が狭いが、
慣れればどうということもなかった。
疲れた体を横たえ、目を閉じるとゆっくりと眠気が訪れた。
――そして、夢の中で再びあの女神が現れた。
「げ、お前か……」
漆黒の髪を持つ、美しくも威圧的な長身の男が俺を見下ろしていた。
「お久しぶりなのに随分な言い草ね~」
「積もる話を語り合う仲でもないだろうよ。で、なんで出てきた?」
「もちろん。ばっちり処刑ルートに戻ってきちゃったあんたに、アドバイスをあげようと思ってね」
「……は?」
俺は思わず聞き返した。
「ちょっと待て、処刑ルートって……」
「だーかーらー、あんた、結局アーベルと関わっちゃったでしょ?」
男――女神は肩をすくめて、まるでダメな後輩を諭すように言う。
「……そんなつもりはなかった」
「などと供述してたって、結果的にバッチリ関わっちゃってるでしょうが。」
「そうだよなー…くそ……」
「ほっとけば良かったじゃない」
「いや、そんなことできるかよ」
「あら、そう?」
「そうだよ。まーでもやべーよなーーーっ」
俺は頭を抱えた。
「何か……何か方法はないのか。身を守る方法もないのも痛いんだよな」
「魔法を習得すればいいんじゃない?」
「無茶言うな。俺に魔法の素養はねえよ」
この世界の魔法は基本的に自分の中に魔法エネルギーを蓄える素質のある人間か、魔法を専門的に習った人間しか使えない。
「身を守る方法なら…まあ、あるわよ」
女神(男)は妖艶な笑みを浮かべ、俺の前にスッと手を差し出した。
「黒魔術、使ってみる?」
「……黒魔術?」
「そ。禁じられた力。悪しき力。忌み嫌われる力! でも、チート級の強さを誇るすっごい魔法よ~!」
「……なるほど」
確かに、それならまあこの先何かあっても魔法の力で切り抜けられるかもしれない
でも、それって——
「見つかって……処刑される危険性は?」
「ま、大丈夫じゃない?」
「…………」
おいおい、軽く言ってくれるな?何かとんでもないものを押し付けられようとしている気がするんだが?
とはいえ、このままでは確実に破滅ルート一直線だ。自分一人で逃げられるようになるためにも、ある程度の力は身につけておきたい。
「……いいだろう」
俺は覚悟を決めた。
「その黒魔術、授けてくれ」
「よろしい!」
女神(男)は満足げに笑うと、指先を軽く振った。
瞬間――俺の体に、黒い光が流れ込んだ。
俺の部屋は先月から王子の部屋の隣で個室に変更になっていた。
もともと中の上くらいの貴族の出身なので侯爵だの副王家だののご子息の隣はやや肩身が狭いが、
慣れればどうということもなかった。
疲れた体を横たえ、目を閉じるとゆっくりと眠気が訪れた。
――そして、夢の中で再びあの女神が現れた。
「げ、お前か……」
漆黒の髪を持つ、美しくも威圧的な長身の男が俺を見下ろしていた。
「お久しぶりなのに随分な言い草ね~」
「積もる話を語り合う仲でもないだろうよ。で、なんで出てきた?」
「もちろん。ばっちり処刑ルートに戻ってきちゃったあんたに、アドバイスをあげようと思ってね」
「……は?」
俺は思わず聞き返した。
「ちょっと待て、処刑ルートって……」
「だーかーらー、あんた、結局アーベルと関わっちゃったでしょ?」
男――女神は肩をすくめて、まるでダメな後輩を諭すように言う。
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「などと供述してたって、結果的にバッチリ関わっちゃってるでしょうが。」
「そうだよなー…くそ……」
「ほっとけば良かったじゃない」
「いや、そんなことできるかよ」
「あら、そう?」
「そうだよ。まーでもやべーよなーーーっ」
俺は頭を抱えた。
「何か……何か方法はないのか。身を守る方法もないのも痛いんだよな」
「魔法を習得すればいいんじゃない?」
「無茶言うな。俺に魔法の素養はねえよ」
この世界の魔法は基本的に自分の中に魔法エネルギーを蓄える素質のある人間か、魔法を専門的に習った人間しか使えない。
「身を守る方法なら…まあ、あるわよ」
女神(男)は妖艶な笑みを浮かべ、俺の前にスッと手を差し出した。
「黒魔術、使ってみる?」
「……黒魔術?」
「そ。禁じられた力。悪しき力。忌み嫌われる力! でも、チート級の強さを誇るすっごい魔法よ~!」
「……なるほど」
確かに、それならまあこの先何かあっても魔法の力で切り抜けられるかもしれない
でも、それって——
「見つかって……処刑される危険性は?」
「ま、大丈夫じゃない?」
「…………」
おいおい、軽く言ってくれるな?何かとんでもないものを押し付けられようとしている気がするんだが?
とはいえ、このままでは確実に破滅ルート一直線だ。自分一人で逃げられるようになるためにも、ある程度の力は身につけておきたい。
「……いいだろう」
俺は覚悟を決めた。
「その黒魔術、授けてくれ」
「よろしい!」
女神(男)は満足げに笑うと、指先を軽く振った。
瞬間――俺の体に、黒い光が流れ込んだ。
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