50 / 86
夜会の招待状
しおりを挟む
ミオット侯爵家の邸宅は王宮から馬車で十分ほどの位置にある。広々とした敷地は樹木が目立ち、邸宅はシンプルな建築様式で上品に見える。穏やかで飾り気のないレニエ様のご気性にぴったりだった。
今日はそのレニエ様の邸宅に、エドモンが訪れていた。レニエ様と一緒に二人を出迎えた。会うのは実家で縁を切ったあの日以来だ。
「姉上、はい、これ」
そう言って手渡されたのは一通の封書だった。ドルレアク公爵の蝋印がされている。エドモンを見ると頷くので封を開け、その中身を見て驚いた。
「夜会の招待状って……ええ? 婚約披露パーティー? しかも……十日後?」
夜会はいずれあるだろうと思っていたけれど、十日後だなんて急すぎる。普通夜会の招待状は二、三カ月前には出すのがマナーだ。予定の調整やドレスなどの準備があるから急に言われても困る。
「え? ま、待って。急に言われても……」
その日は出勤日だった筈だし、その前にドレスを今から用意しても間に合わないのだけど……
「ああ、すまない、ジゼル。言い忘れていたよ」
「言い忘れって……レニエ様。じゃ……」
「ああ、仕事は心配しないでくれ。ちゃんとジゼルは休みになっているから。それに、ドレスもちゃんと用意してあるよ」
「ええっ?」
レニエ様、言い忘れていたって……でも、ごめんごめんと笑いながら言われてしまうとそれ以上何も言えなかった。
「婚約披露が終わったら公爵家で暮らすことになるよ。そうしたら姉上も遊びに来てよ。ミオット侯爵も一緒にさ」
「そ、そう」
婿入りでも婚約すると一緒に住んで教育を受けることも珍しくない。エドモンはあれからは王宮の寮で暮らし、休みの日は公爵家で過ごしていると聞く。
「それで、ラシェル様とは上手くいっているの? 何時の間にそんな関係になっていたのよ」
結婚相手は自分で決めるとは聞いていたけれど、まさかラシェル様だとは思わなかった。そりゃあ、成績上位者の集いで知り合ったのはそうかもしれないけれど……
「うーん、俺もよくわからないんだよねぇ。殆ど話したことはないし。リサジュー侯爵に声をかけられてさ。連れていかれたのが公爵家だったんだ」
エドモンの話では、学園でラシェル様が困っていたところを助けたことがあるらしい。ただエドモンにそんな記憶はなく、誰かと間違えているのではないかとラシェル様に言ったところ、そんな筈はないと証人付きで説明されたのだとか。それからは時々リサジュー侯爵家で会うようになって親交を深めて来たらしい。
記憶にないと言うのがエドモンらしいかもしれない。この子は人懐っこくて要領もいいし、誰とでも気軽に話が出来る。知らぬ間に相手の懐に入り込んでいるのだ。ある意味人たらしとも言える。
「そう言えば、ミレーヌに会った?」
その一言で先日の一件を思い出して気が重くなった。あれから何も言って来ないけれど……
「もしかして、エドモンのところに押しかけて行ったの?」
寮生活だから押しかけるのは難しいと思っていたけれど、変なところで行動力があるミレーヌならやるかもしれない」
「ああ、来たよ。しかも公爵家にね」
「こ、公爵家って……ドルレアク公爵に?」
「そうなんだよ。あいつ、俺が言ったこと何にも理解していなかったみたいだよ」
「はぁ?」
まさか公爵家に突撃したなんて。下手すると不敬罪で牢に放り込まれても文句は言えない相手だ。
「そ、それで……?」
聞くのが怖いけれど、聞いておかないとマズいだろう。ああ、胃が痛くなりそうだ……
「ああ、公爵家には追い返して欲しいってお願いしてあったんだ。騒ぐなら警備隊に引き渡してくれって」
「そ、そう」
「公爵家の門番が警備隊を呼ぶと警告してくれたらしいんだけど……中に入れろ、俺を呼び出せ、それまで待たせろって言い出したらしくてさ。警備隊に引き取ってもらったそうだよ」
「警備隊に?」
「うん。二日ほど牢で過ごした後家に帰されたらしいよ。それからは来てないみたいだねぇ」
呑気にエドモンはそう言うけれど、二度目はそれだけじゃ済まないだろうに。
「それっていつの話?」
「え~ 確か、一週間ほど前、かな?」
「あ、あの子……」
なんて事をしてくれたのか。あれから来ないと思っていたらそんなことになっていたなんて……
「ここにも来たんだろう?」
「え、ええ」
「侯爵家に行ってもダメだったから俺のところに来たみたいだな。俺はまだ王宮の寮暮らしだっていうのにね。全く、あいつの頭の中、一体どうなっているんだろうなぁ……」
振ったらカランカランといい音がするのかなぁ、一度試してみようかと笑った。
「エドモン、笑い事じゃないわ。そんなことして破談になったら……」
「それはないから大丈夫だと思うよ。ラシェルが絶対に許さないだろうし」
「ラシェル様が?」
「うん、あの子、クールに見えて執着心強いみたいでさぁ。公爵からも逃げようなんて考えないでくれって頼まれちゃったんだよ」
「に、逃げるって……」
「ああ、ラシェル様も御父君に似たのですね」
レニエ様がしみじみと仰ったけど、それって……
「ジゼル、公爵家は一途な方が多いんだよ。ラシェル様の父君も愛妻家で有名だしね」
「確かにそんな噂は伺っていますが……」
愛妻家と言うよりも溺愛だと言われているのを聞いたことがある。公爵は嫉妬深くて夫人を外に出したがらないとも。それじゃ、エドモンも……
「姉上、心配しなくても大丈夫だよ。ラシェルはちょっと嫉妬深いけれど、健気で可愛い子なんだよ」
心配になったけれど、エドモンはあまり気にしていないようだった。だったらいいのだろうか。要は本人たち次第だから。
「エドモン君は中々器が大きいみたいですね」
エドモンが帰った後、レニエ様がそう仰った。器が大きいのかはわからないけれど、あの子は大抵のことには動じないし、面白がって受け入れるところがある。それもミレーヌの影響もあるのだろうけど。
「ドルレアク公爵家の執着心は相当ですが、それを笑って受け入れるなんて稀有ですよ。きっと公爵家はエドモン君を大事にしてくれますよ」
レニエ様の方が私などよりもずっと公爵家のことをご存じだろう。そう言われるとそんな気がしてきた。それよりも問題はミレーヌだ。
今日はそのレニエ様の邸宅に、エドモンが訪れていた。レニエ様と一緒に二人を出迎えた。会うのは実家で縁を切ったあの日以来だ。
「姉上、はい、これ」
そう言って手渡されたのは一通の封書だった。ドルレアク公爵の蝋印がされている。エドモンを見ると頷くので封を開け、その中身を見て驚いた。
「夜会の招待状って……ええ? 婚約披露パーティー? しかも……十日後?」
夜会はいずれあるだろうと思っていたけれど、十日後だなんて急すぎる。普通夜会の招待状は二、三カ月前には出すのがマナーだ。予定の調整やドレスなどの準備があるから急に言われても困る。
「え? ま、待って。急に言われても……」
その日は出勤日だった筈だし、その前にドレスを今から用意しても間に合わないのだけど……
「ああ、すまない、ジゼル。言い忘れていたよ」
「言い忘れって……レニエ様。じゃ……」
「ああ、仕事は心配しないでくれ。ちゃんとジゼルは休みになっているから。それに、ドレスもちゃんと用意してあるよ」
「ええっ?」
レニエ様、言い忘れていたって……でも、ごめんごめんと笑いながら言われてしまうとそれ以上何も言えなかった。
「婚約披露が終わったら公爵家で暮らすことになるよ。そうしたら姉上も遊びに来てよ。ミオット侯爵も一緒にさ」
「そ、そう」
婿入りでも婚約すると一緒に住んで教育を受けることも珍しくない。エドモンはあれからは王宮の寮で暮らし、休みの日は公爵家で過ごしていると聞く。
「それで、ラシェル様とは上手くいっているの? 何時の間にそんな関係になっていたのよ」
結婚相手は自分で決めるとは聞いていたけれど、まさかラシェル様だとは思わなかった。そりゃあ、成績上位者の集いで知り合ったのはそうかもしれないけれど……
「うーん、俺もよくわからないんだよねぇ。殆ど話したことはないし。リサジュー侯爵に声をかけられてさ。連れていかれたのが公爵家だったんだ」
エドモンの話では、学園でラシェル様が困っていたところを助けたことがあるらしい。ただエドモンにそんな記憶はなく、誰かと間違えているのではないかとラシェル様に言ったところ、そんな筈はないと証人付きで説明されたのだとか。それからは時々リサジュー侯爵家で会うようになって親交を深めて来たらしい。
記憶にないと言うのがエドモンらしいかもしれない。この子は人懐っこくて要領もいいし、誰とでも気軽に話が出来る。知らぬ間に相手の懐に入り込んでいるのだ。ある意味人たらしとも言える。
「そう言えば、ミレーヌに会った?」
その一言で先日の一件を思い出して気が重くなった。あれから何も言って来ないけれど……
「もしかして、エドモンのところに押しかけて行ったの?」
寮生活だから押しかけるのは難しいと思っていたけれど、変なところで行動力があるミレーヌならやるかもしれない」
「ああ、来たよ。しかも公爵家にね」
「こ、公爵家って……ドルレアク公爵に?」
「そうなんだよ。あいつ、俺が言ったこと何にも理解していなかったみたいだよ」
「はぁ?」
まさか公爵家に突撃したなんて。下手すると不敬罪で牢に放り込まれても文句は言えない相手だ。
「そ、それで……?」
聞くのが怖いけれど、聞いておかないとマズいだろう。ああ、胃が痛くなりそうだ……
「ああ、公爵家には追い返して欲しいってお願いしてあったんだ。騒ぐなら警備隊に引き渡してくれって」
「そ、そう」
「公爵家の門番が警備隊を呼ぶと警告してくれたらしいんだけど……中に入れろ、俺を呼び出せ、それまで待たせろって言い出したらしくてさ。警備隊に引き取ってもらったそうだよ」
「警備隊に?」
「うん。二日ほど牢で過ごした後家に帰されたらしいよ。それからは来てないみたいだねぇ」
呑気にエドモンはそう言うけれど、二度目はそれだけじゃ済まないだろうに。
「それっていつの話?」
「え~ 確か、一週間ほど前、かな?」
「あ、あの子……」
なんて事をしてくれたのか。あれから来ないと思っていたらそんなことになっていたなんて……
「ここにも来たんだろう?」
「え、ええ」
「侯爵家に行ってもダメだったから俺のところに来たみたいだな。俺はまだ王宮の寮暮らしだっていうのにね。全く、あいつの頭の中、一体どうなっているんだろうなぁ……」
振ったらカランカランといい音がするのかなぁ、一度試してみようかと笑った。
「エドモン、笑い事じゃないわ。そんなことして破談になったら……」
「それはないから大丈夫だと思うよ。ラシェルが絶対に許さないだろうし」
「ラシェル様が?」
「うん、あの子、クールに見えて執着心強いみたいでさぁ。公爵からも逃げようなんて考えないでくれって頼まれちゃったんだよ」
「に、逃げるって……」
「ああ、ラシェル様も御父君に似たのですね」
レニエ様がしみじみと仰ったけど、それって……
「ジゼル、公爵家は一途な方が多いんだよ。ラシェル様の父君も愛妻家で有名だしね」
「確かにそんな噂は伺っていますが……」
愛妻家と言うよりも溺愛だと言われているのを聞いたことがある。公爵は嫉妬深くて夫人を外に出したがらないとも。それじゃ、エドモンも……
「姉上、心配しなくても大丈夫だよ。ラシェルはちょっと嫉妬深いけれど、健気で可愛い子なんだよ」
心配になったけれど、エドモンはあまり気にしていないようだった。だったらいいのだろうか。要は本人たち次第だから。
「エドモン君は中々器が大きいみたいですね」
エドモンが帰った後、レニエ様がそう仰った。器が大きいのかはわからないけれど、あの子は大抵のことには動じないし、面白がって受け入れるところがある。それもミレーヌの影響もあるのだろうけど。
「ドルレアク公爵家の執着心は相当ですが、それを笑って受け入れるなんて稀有ですよ。きっと公爵家はエドモン君を大事にしてくれますよ」
レニエ様の方が私などよりもずっと公爵家のことをご存じだろう。そう言われるとそんな気がしてきた。それよりも問題はミレーヌだ。
598
あなたにおすすめの小説
私を裏切った夫が、後悔しているようですが知りません
藤原遊
恋愛
政略結婚として、公爵家に嫁いだ私は
愛のない夫婦関係を「仕事」だと思い、正妻の役目を果たしてきた。
夫が愛人を持つことも、
その子を屋敷に迎え入れることも、黙って受け入れてきた。
けれど――
跡取りを、正妻の子ではなく愛人の子にする。
その言葉を、人前で軽く口にした瞬間。
私は悟ったのだ。
この家では、息子を守れないと。
元々、実家との間には
「嫡子以外の子は実家の跡取りにする」という取り決めがあった。
ならば話は簡単だ。
役目を終えた私は、離縁を選ぶ。
息子と共に、この家を去るだけ。
後悔しているようですが――
もう、私の知るところではありません。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります
なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
白い結婚で結構ですわ。愛人持ちの夫に興味はありません
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢ルチアーナは、王太子アルベルトとの政略結婚を命じられた。だが彼にはすでに愛する女性がいた。そこでルチアーナは、夫婦の義務を果たさない“白い結婚”を提案し、お互いに干渉しない関係を築くことに成功する。
「夫婦としての役目を求めないでくださいませ。その代わり、わたくしも自由にさせていただきますわ」
そうして始まった王太子妃としての優雅な生活。社交界では完璧な妃を演じつつ、裏では趣味の読書やお茶会を存分に楽しみ、面倒ごととは距離を置くつもりだった。
——だが、夫は次第にルチアーナを気にし始める。
「最近、おまえが気になるんだ」
「もっと夫婦としての時間を持たないか?」
今さらそんなことを言われても、もう遅いのですわ。
愛人を優先しておいて、後になって本妻に興味を持つなんて、そんな都合の良い話はお断り。
わたくしは、自由を守るために、今日も紅茶を嗜みながら優雅に過ごしますわ——。
政略結婚から始まる痛快ざまぁ! 夫の後悔なんて知りませんわ
“白い結婚”を謳歌する令嬢の、自由気ままなラブ&ざまぁストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる