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ずるいわずるいわとすべてを奪ってきた妹と、言われるがまますべてを譲ってきた姉は、その関係を清算する。
後編
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「泣きすぎだ、イズベル嬢」
へたり込んで大泣きする私に、誰かが話しかけてくる。
「あああ、ああああああああん!!」
「……落ち着け」
ポンと頭に手を置かれて、子どもにするように優しく撫でられる。
低くて、安心できる声だった。
「うううーーッ、ふうううーー~~っ」
「よしよし」
少しずつ落ち着いて視線を地面から上げると、そこには難しい顔をして眉間に皺を寄せているエドガー様の姿があった。
なんだ、エドガー様だったのか……私服だったから気づかなかったけど、道理で安心すると思った。
「立てるか」
「う、ぐすっ」
エドガー様に手を差し伸べられて、私は引っ張られるように立ち上がる。
ドレスの裾についた土を、エドガー様が軽く払ってくれた。
「ざまあないって思ってるんでしょ……自業自得だって……!」
「……いや?」
少し落ち着いても、涙だけはひっきりなしに出てきてしまう。
「どうしてあんな素敵な人、私に紹介してくれなかったのよ……ずるいわ……!」
「ルクレティア嬢の恋人を探していると言っていたのは、イズベル嬢だろう」
「でも、でも! あんな素敵な方なら、私が欲しかったんだものーー!!」
「いつものように奪えなくて泣いているのか」
「そうよ! どうして本当に欲しい人に限って振り向いてくれないの……! お姉様も諦めてくれないのよ……!!」
「おい、もう泣くな」
また大声を上げそうな私を見て、エドガー様が困りきった顔をしてる。
きっとあきれたんだわ。逆の立場だったら、私だってあきれるもの。
「もう人のものを奪おうとするのはよせ」
「奪いたくて奪ってたんじゃないわよ……っ」
「ああ」
……ああ?
エドガー様の言葉に、私は眉を顰めながら彼を見上げた。
「エドガー様に、なにがわかるっていうの」
「ルクレティア嬢がろくでもない男と付き合うのを阻止するために、奪っていたんだろう」
当然のように答えたエドガー様に、私は目を広げた。
「……知ってたの?」
「いや。最初はただの嫌がらせをしているのかと思っていたんだが……捕まえる男、全員が本当にろくでなしばかりだったから、さすがにな」
「でも、ポイ捨てはやめろっていつも止めていたじゃない」
「当たり前だ。イズベル嬢に危険が及ぶのには変わりない」
いつもと変わらない生真面目な顔で、まっすぐ見つめられた。
私の涙はいつの間にか止まっていて、微かにひっくと喉がなるだけだ。
「心配……してくれてたの?」
「いつもそう言ってただろう」
「どうして?」
「気のある女が危険なことをしているのを、放っておけなかった」
……ん? 気の……ある……女……って、私……?
「えええーーーー、エドガー様って、私のことが好きだったの!???」
「叫ぶな、さすがに恥ずかしい」
手で覆うように口元を隠して、そっぽを向くエドガー様。
え、顔真っ赤なんだけど? この無愛想男が?
やだ、ちょっとかわいいかもしれない。
「そ……っか。ふふ。うん、嬉しい」
なんだろう。人に想われるって、思えば初めてだけど。
こんなに、こんなに嬉しいものだったんだ。
相手がエドガー様だからかな。
「あの二人が真剣に付き合えば、もうイズベル嬢が危険を冒す必要はないな?」
「ええ……。もうお姉様のものを奪うのはやめるわ。アンセルム様のことも諦める」
私が宣言すると、エドガー様が優しく目を細めた。
やだなに、こんな顔もできる人だったの?!
……ずるいわ。たったそれだけで私の心を奪っていくなんて!
「どうした?」
「な、なんでもないわ!」
「そうか、なら一緒に来てくれ。今から会う約束をしている人がいるんだ」
「え?」
……なぜ私が一緒に行かなきゃならないの?
よくわからないけど、エドガー様に手を取られてしまい、そのまま連れて行かれてしまった。
入ったお店は高級レストランで、そこにいる人たちを見て私は逃げ出したくなる。
「イズベル」
「お、お姉様……」
それに、もちろんアンセルム様もいる。
き、気まずい!! 気まず過ぎる!!
「私、帰る……っ」
「まぁ座れ。いいか、アンセルム」
「え? あ、ああ。びっくりしたけどかまわないよ」
アンセルム様に許可をもらったエドガー様は、私をひょいと持ち上げて椅子に座らせられた。
うう。どうしてこんなことに。
「どうしてイズベルがここに……?」
「道端で泣いていたのを拾ってきた」
合ってるけど!! 猫みたいに言わないで!!
「泣いて……? イズベルが?」
「ああ。どうやらアンセルムに本気だったらしい」
ちょ、なに言い出すのよ!
合ってるけど、合ってるけど!!
お姉様には知られたくないのよ!!
「ふん、まさかそんなこと、あるわけじゃないでしょう! いつものようにお姉様をからかって、悔しがるところを見てやろうと思っただけよ!」
「イズベル嬢、いつまでそんなことを言ってるつもりだ」
「本当のことよ! 男を奪ってポイ捨てして、お姉様を傷つけて! 私はお姉様に嫌われ……」
ぽろりと止まっていたはずの涙が溢れる。
「やだ……お姉様、嫌わないでぇ……」
ふえんと情けなく漏れる声と共に、本音が飛び出す。
嫌われても仕方ないことを続けていたのは私。嫌わないでなんて、虫が良すぎるってわかっているけど……。
お姉様に嫌われて生きていくなんて、耐えられない……!!
「イズベル……嫌うわけがないじゃない」
「……ほんとう?」
思いもかけない言葉に、私はずるっと鼻をすすった。
どうして? 私、お姉様にいっぱい酷いことしたのに……。
「私のためにしてくれていたことだって、気づいてたの」
「え……?」
「今まで嫌な役目をさせたわ……みんなすぐあなたになびいていくのを見て、自分の男性を見る目のなさにどれだけ落ち込んだことか……」
お姉様が落ち込んでたのは、そういう理由?!
「お陰で真剣に想ってくれている人は誰なのか、私が本気で愛する人は誰なのか、浮き彫りになったわ。ありがとう、イズベル」
なんだ……お姉様は気づいてたんだ。
私の思惑なんか、全部。
「そしてアンセルム様を渡せなくて、ごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げるお姉様。
私はようやく口元に笑みを乗せることができた。
だって、お姉様にふさわしい方をずっと探していたんだもの。
悲しかったけれど、嬉しいのも確かなの。
「いいの。お姉様が幸せになれるなら、それで!」
「イズベル……ありがとう……!」
お姉様にお礼を言われる日が来るなんて。
良かった……やっぱり私のお姉様は世界で一番よ!!
出てきたポトフを食べ終えると、私とエドガー様は一足先にお店を出た。
どうやらこのまま家まで送ってくれるらしい。
「よかったな、イズベル嬢」
エドガー様の言葉に、私の心はポトフよりも透き通っていく。
「ええ。ありがとう、エドガー様」
「これでようやく自分のことを考えられるんじゃないか?」
そうだわ。私は十五歳の時から、一週間と空けずにできるお姉様の新しい恋人を奪うのに必死で、誰ともお付き合いなんてしたことがなかった。
気づけば私ももう二十歳なのよね。
「そうね。いい人がいれば……」
「俺ではだめか?」
ドクッと勝手に心臓が躍る。
「……お姉様が公爵家の嫡男であるアンセルム様の元に嫁がなければいけなくなるなら、私は婿養子を取らなければいけなくなるわ」
「俺は次男だ、問題ない」
「えっと」
「問題あるか?」
「ない、けど……!」
な、なによ、無愛想人間のくせに……!
こんな時の嬉しそうな顔は、反則じゃない?!
「し、仕方ないわね……考えてあげてもいいわよ!」
「そうか」
「なによ、もっと嬉しそうな顔しなさいよ」
「イズベルが嬉しそうな顔してくれたならな」
ちょ、いきなりイズベル呼びとか……許可してないわよ?!
「お、少しは嬉しそうだな」
「そんな顔、してないわ!」
「はははっ!」
私はエドガー様の背中をバシッと叩く。
するとエドガー様は目がなくなるんじゃないかってくらいに、幸せそうに笑った。
その横顔は、陽の光に照らされてキラキラと輝いて見えて──
私の胸は、誰よりもときめいていた。
へたり込んで大泣きする私に、誰かが話しかけてくる。
「あああ、ああああああああん!!」
「……落ち着け」
ポンと頭に手を置かれて、子どもにするように優しく撫でられる。
低くて、安心できる声だった。
「うううーーッ、ふうううーー~~っ」
「よしよし」
少しずつ落ち着いて視線を地面から上げると、そこには難しい顔をして眉間に皺を寄せているエドガー様の姿があった。
なんだ、エドガー様だったのか……私服だったから気づかなかったけど、道理で安心すると思った。
「立てるか」
「う、ぐすっ」
エドガー様に手を差し伸べられて、私は引っ張られるように立ち上がる。
ドレスの裾についた土を、エドガー様が軽く払ってくれた。
「ざまあないって思ってるんでしょ……自業自得だって……!」
「……いや?」
少し落ち着いても、涙だけはひっきりなしに出てきてしまう。
「どうしてあんな素敵な人、私に紹介してくれなかったのよ……ずるいわ……!」
「ルクレティア嬢の恋人を探していると言っていたのは、イズベル嬢だろう」
「でも、でも! あんな素敵な方なら、私が欲しかったんだものーー!!」
「いつものように奪えなくて泣いているのか」
「そうよ! どうして本当に欲しい人に限って振り向いてくれないの……! お姉様も諦めてくれないのよ……!!」
「おい、もう泣くな」
また大声を上げそうな私を見て、エドガー様が困りきった顔をしてる。
きっとあきれたんだわ。逆の立場だったら、私だってあきれるもの。
「もう人のものを奪おうとするのはよせ」
「奪いたくて奪ってたんじゃないわよ……っ」
「ああ」
……ああ?
エドガー様の言葉に、私は眉を顰めながら彼を見上げた。
「エドガー様に、なにがわかるっていうの」
「ルクレティア嬢がろくでもない男と付き合うのを阻止するために、奪っていたんだろう」
当然のように答えたエドガー様に、私は目を広げた。
「……知ってたの?」
「いや。最初はただの嫌がらせをしているのかと思っていたんだが……捕まえる男、全員が本当にろくでなしばかりだったから、さすがにな」
「でも、ポイ捨てはやめろっていつも止めていたじゃない」
「当たり前だ。イズベル嬢に危険が及ぶのには変わりない」
いつもと変わらない生真面目な顔で、まっすぐ見つめられた。
私の涙はいつの間にか止まっていて、微かにひっくと喉がなるだけだ。
「心配……してくれてたの?」
「いつもそう言ってただろう」
「どうして?」
「気のある女が危険なことをしているのを、放っておけなかった」
……ん? 気の……ある……女……って、私……?
「えええーーーー、エドガー様って、私のことが好きだったの!???」
「叫ぶな、さすがに恥ずかしい」
手で覆うように口元を隠して、そっぽを向くエドガー様。
え、顔真っ赤なんだけど? この無愛想男が?
やだ、ちょっとかわいいかもしれない。
「そ……っか。ふふ。うん、嬉しい」
なんだろう。人に想われるって、思えば初めてだけど。
こんなに、こんなに嬉しいものだったんだ。
相手がエドガー様だからかな。
「あの二人が真剣に付き合えば、もうイズベル嬢が危険を冒す必要はないな?」
「ええ……。もうお姉様のものを奪うのはやめるわ。アンセルム様のことも諦める」
私が宣言すると、エドガー様が優しく目を細めた。
やだなに、こんな顔もできる人だったの?!
……ずるいわ。たったそれだけで私の心を奪っていくなんて!
「どうした?」
「な、なんでもないわ!」
「そうか、なら一緒に来てくれ。今から会う約束をしている人がいるんだ」
「え?」
……なぜ私が一緒に行かなきゃならないの?
よくわからないけど、エドガー様に手を取られてしまい、そのまま連れて行かれてしまった。
入ったお店は高級レストランで、そこにいる人たちを見て私は逃げ出したくなる。
「イズベル」
「お、お姉様……」
それに、もちろんアンセルム様もいる。
き、気まずい!! 気まず過ぎる!!
「私、帰る……っ」
「まぁ座れ。いいか、アンセルム」
「え? あ、ああ。びっくりしたけどかまわないよ」
アンセルム様に許可をもらったエドガー様は、私をひょいと持ち上げて椅子に座らせられた。
うう。どうしてこんなことに。
「どうしてイズベルがここに……?」
「道端で泣いていたのを拾ってきた」
合ってるけど!! 猫みたいに言わないで!!
「泣いて……? イズベルが?」
「ああ。どうやらアンセルムに本気だったらしい」
ちょ、なに言い出すのよ!
合ってるけど、合ってるけど!!
お姉様には知られたくないのよ!!
「ふん、まさかそんなこと、あるわけじゃないでしょう! いつものようにお姉様をからかって、悔しがるところを見てやろうと思っただけよ!」
「イズベル嬢、いつまでそんなことを言ってるつもりだ」
「本当のことよ! 男を奪ってポイ捨てして、お姉様を傷つけて! 私はお姉様に嫌われ……」
ぽろりと止まっていたはずの涙が溢れる。
「やだ……お姉様、嫌わないでぇ……」
ふえんと情けなく漏れる声と共に、本音が飛び出す。
嫌われても仕方ないことを続けていたのは私。嫌わないでなんて、虫が良すぎるってわかっているけど……。
お姉様に嫌われて生きていくなんて、耐えられない……!!
「イズベル……嫌うわけがないじゃない」
「……ほんとう?」
思いもかけない言葉に、私はずるっと鼻をすすった。
どうして? 私、お姉様にいっぱい酷いことしたのに……。
「私のためにしてくれていたことだって、気づいてたの」
「え……?」
「今まで嫌な役目をさせたわ……みんなすぐあなたになびいていくのを見て、自分の男性を見る目のなさにどれだけ落ち込んだことか……」
お姉様が落ち込んでたのは、そういう理由?!
「お陰で真剣に想ってくれている人は誰なのか、私が本気で愛する人は誰なのか、浮き彫りになったわ。ありがとう、イズベル」
なんだ……お姉様は気づいてたんだ。
私の思惑なんか、全部。
「そしてアンセルム様を渡せなくて、ごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げるお姉様。
私はようやく口元に笑みを乗せることができた。
だって、お姉様にふさわしい方をずっと探していたんだもの。
悲しかったけれど、嬉しいのも確かなの。
「いいの。お姉様が幸せになれるなら、それで!」
「イズベル……ありがとう……!」
お姉様にお礼を言われる日が来るなんて。
良かった……やっぱり私のお姉様は世界で一番よ!!
出てきたポトフを食べ終えると、私とエドガー様は一足先にお店を出た。
どうやらこのまま家まで送ってくれるらしい。
「よかったな、イズベル嬢」
エドガー様の言葉に、私の心はポトフよりも透き通っていく。
「ええ。ありがとう、エドガー様」
「これでようやく自分のことを考えられるんじゃないか?」
そうだわ。私は十五歳の時から、一週間と空けずにできるお姉様の新しい恋人を奪うのに必死で、誰ともお付き合いなんてしたことがなかった。
気づけば私ももう二十歳なのよね。
「そうね。いい人がいれば……」
「俺ではだめか?」
ドクッと勝手に心臓が躍る。
「……お姉様が公爵家の嫡男であるアンセルム様の元に嫁がなければいけなくなるなら、私は婿養子を取らなければいけなくなるわ」
「俺は次男だ、問題ない」
「えっと」
「問題あるか?」
「ない、けど……!」
な、なによ、無愛想人間のくせに……!
こんな時の嬉しそうな顔は、反則じゃない?!
「し、仕方ないわね……考えてあげてもいいわよ!」
「そうか」
「なによ、もっと嬉しそうな顔しなさいよ」
「イズベルが嬉しそうな顔してくれたならな」
ちょ、いきなりイズベル呼びとか……許可してないわよ?!
「お、少しは嬉しそうだな」
「そんな顔、してないわ!」
「はははっ!」
私はエドガー様の背中をバシッと叩く。
するとエドガー様は目がなくなるんじゃないかってくらいに、幸せそうに笑った。
その横顔は、陽の光に照らされてキラキラと輝いて見えて──
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