165 / 173
それ、私じゃなくてあなたが終わりです
05.そんなふうに、見つめないで
しおりを挟む
そして、数日後。私は再び、民たちの前に立った。
「私の名は、アーティア・レグナス。ヴァルテアの第一王女です。けれど、本当はその血を……──引いて、いません」
ざわめきが走る。
私は、一呼吸置いて、はっきりと告げた。
「ヴァルテア王は、血が繋がっていなくとも父に変わりはなく、私はこの国と向き合う任を託されています。しかし私は、自分の意思で──想いと責任で、この国を守ると、そう誓います。皆さんと共に国を発展させ、この地に骨を埋める覚悟です」
私の覚悟に、ざわめきが消える。
まっすぐな群衆の視線を受けて、私は言い放った。
「どうか、これからも私に力を貸してください。この国を、より良くしていくために!」
しん、と静まり返る中。
最初の拍手が起きた。
それは、ひとりの老婆の震える手から始まり、次第に広がり、やがて大きな歓声へと変わっていった。
「アーティア様は、私たちの王女様だ!」
「血なんて関係ない!」
「ここまで変えてくれた人を、信じないでどうする!」
民衆の声が胸に突き刺さる。
私はただ、静かに、深く頭を下げた。
その瞬間、私はようやく──“アーティア・レグナス”として、真にこの国に立てた気がした。
***
「アーティア様は、王族の血を引いてらっしゃらなかったのですわねぇ」
ぽわぽわとしたリルの声には、ほんの少しの驚きこそあれど、嫌味や責める響きは一切なかった。
彼女の隣に座るシオンも同じだ。
私はそっと笑いながら、彼女の差し出した紅茶を受け取る。
窓の外では春風が、政庁舎の庭を静かになでていた。
「……ごめんなさい。ずっと言わなきゃと思っていたの。でも、言葉にするのが、少し怖かったのかもしれないわ」
言いながら、自分でも少し驚いていた。
こんなにあっさり、口に出せるようになるなんて。
「でも、知ってほしいの。私のこと、ちゃんと」
そう言って私は、カップを置き、ふたりを正面から見つめる。
リルがにっこり笑って頷いてくれた。
「私は、もとはヴァルテアの子爵家に生まれたの。幼い頃に両親を亡くして、財産はすべて狡猾な貴族に横取りされてしまっていた。……それで、王都の孤児院に預けられたわ」
リルが目を丸くして、思わずといったように小さく声を漏らす。
「まぁ……」
「その頃、ヴァルテア王宮では──第一王女が、重い病で伏せっていたの。次にいつ“表に出せるか”もわからない状態で……。それで、替え玉を立てることになったのよ」
「もしかして、その役に選ばれたんですの?」
私は微笑んだ。
「そう、私。教養だけはあったしね。王の目に止まって、それで……正式に、王女の名を与えられた」
「では……本物の第一王女様は、今……?」
シオンの静かな問いに、私は頷く。
「今はもう元気よ。表舞台に立つことは望まず、静かに暮らしてる。とても優しい子で、私のことを、いつも“お姉さま”って呼んでくれてたわ」
懐かしむように、思い出をなぞる。
「そして先日、ヴァルテア王がすべてを公表したの。“第一王女は二人いる”って。……私は王族の血を引いていない。でも、王の名のもとに、もう一人の“王女”として正式に認められているわ」
リルが小さく目元を押さえるようにして、にっこりと笑った。
「とってもアーティア様らしいご出自ですわぁ。強くて、真っすぐで……だからきっと、王様の目に止まったのですわね」
「……血がすべてではない。それをこの国に証明してくださったのは、あなた自身です」
シオンの瞳は、真剣で、どこまでもまっすぐだった。
その言葉に、私はようやく胸の奥が、ふっとほどけていくのを感じた。
「ありがとう。ふたりとも、聞いてくれて。私、やっと……ちゃんと、話せた気がする」
この国に立つ理由も、王女としての資格も、すべて。
もう隠しておくものなんて、なにひとつなかった。
見れば、ふたりは言葉にしないまま、穏やかに微笑んでいた。
リルはいつもと変わらぬ、ぽわんとした表情で紅茶を口に運びながら、にこにこと目を細めている。
シオンは静かに頷いて、私に向けて、ほんのわずかに唇の端を上げた。その眼差しには、確かな安心と信頼が宿っていた。
胸の奥が、じんわりとあたたかくなる。
まるで春の日だまりのような──そんなぬくもりが、静かに私を包んでいた。
ようやく、本当にここに居ていいと思えた気がする。
私はまた、そっと笑った。
──それからというもの、彼と私の間には、少しずつ確かに変化が生まれはじめた。
言葉を交わさなくとも伝わるものがあり、沈黙が心地よいものへと変わっていく。
シオンと私が、初めて二人きりで甘い沈黙を分かち合ったのは、ある夜のことだった。
仕事終わりの政庁舎。
その書庫の奥、照明石のほの明るい光だけが灯る静かな部屋で、私たちは向かい合って座っていた。
「……もう、資料は見ないの?」
「ええ。……あなたを、見ていたくなったので」
心臓が跳ねた。
シオン・カヴァリエ。無表情で、理詰めで、感情に反応することの少ない彼。
それなのに、時折こうして──不意打ちのように、心の奥を言葉にしてくる。
「……ずるい言い方ね。それじゃ、私ばかり意識してしまうわ」
「それなら、もっとずるいことを言いましょうか」
ただその一言だけで、胸が高鳴る。
「……たとえば?」
「私が今ここにいるのは、仕事のためではない。アーティア。あなたと同じ部屋にいて、あなたの横顔を見ていたいからです」
「……っ」
胸がぎゅっと鳴って、呼吸が詰まりそうになる。
頬が熱くて、思考なんてもう、どこかに飛んでいった。
「……そんなふうに、見つめないで」
「なぜ?」
「……好きになってしまうじゃない」
自分で言っておいて、また心臓が跳ねた。
けれど彼は──いつもの冷静な瞳で、でもその奥に確かな熱を宿して、こう言った。
「好きでいてください。私も、同じですから」
それは、きっと彼なりの優しい告白。
彼の指先が、そっと私の手の上に重ねられた。
触れたところから、じんわりと熱が広がっていく。
「あなたを、私だけのものにしたい」
シオンの静かな言葉に、胸が甘く軋んだ。
呼吸が詰まりそうになるくらい、まっすぐで、優しい言葉。
「……ずるいわ。私だって、あなたを私だけのものにしたいのに」
「私はもう、とっくにあなただけのものですよ」
唇が、自然と近づいていく。
言葉よりも深く、静かに。
私たちは、確かな想いをひとつに重ねた。
未来へと続く扉が、そっと開くような夜だった。
***
ルクレイド王国はもう、存在しない。
けれど、そこに生きていた人々の心が残っている限り──私たちは、この国を“殺した”のではない。
再生させたのだ。
そして私はこれからも、ヴァルテアの王女として。
この土地に根を下ろした者として。
新たな国を築く、その責任を背負っていく。
彼と、あの令嬢と、共に。
過去を断ち切り、今を越え、未来へと歩いていく。
この国を守るために──私たちの、手で。
「私の名は、アーティア・レグナス。ヴァルテアの第一王女です。けれど、本当はその血を……──引いて、いません」
ざわめきが走る。
私は、一呼吸置いて、はっきりと告げた。
「ヴァルテア王は、血が繋がっていなくとも父に変わりはなく、私はこの国と向き合う任を託されています。しかし私は、自分の意思で──想いと責任で、この国を守ると、そう誓います。皆さんと共に国を発展させ、この地に骨を埋める覚悟です」
私の覚悟に、ざわめきが消える。
まっすぐな群衆の視線を受けて、私は言い放った。
「どうか、これからも私に力を貸してください。この国を、より良くしていくために!」
しん、と静まり返る中。
最初の拍手が起きた。
それは、ひとりの老婆の震える手から始まり、次第に広がり、やがて大きな歓声へと変わっていった。
「アーティア様は、私たちの王女様だ!」
「血なんて関係ない!」
「ここまで変えてくれた人を、信じないでどうする!」
民衆の声が胸に突き刺さる。
私はただ、静かに、深く頭を下げた。
その瞬間、私はようやく──“アーティア・レグナス”として、真にこの国に立てた気がした。
***
「アーティア様は、王族の血を引いてらっしゃらなかったのですわねぇ」
ぽわぽわとしたリルの声には、ほんの少しの驚きこそあれど、嫌味や責める響きは一切なかった。
彼女の隣に座るシオンも同じだ。
私はそっと笑いながら、彼女の差し出した紅茶を受け取る。
窓の外では春風が、政庁舎の庭を静かになでていた。
「……ごめんなさい。ずっと言わなきゃと思っていたの。でも、言葉にするのが、少し怖かったのかもしれないわ」
言いながら、自分でも少し驚いていた。
こんなにあっさり、口に出せるようになるなんて。
「でも、知ってほしいの。私のこと、ちゃんと」
そう言って私は、カップを置き、ふたりを正面から見つめる。
リルがにっこり笑って頷いてくれた。
「私は、もとはヴァルテアの子爵家に生まれたの。幼い頃に両親を亡くして、財産はすべて狡猾な貴族に横取りされてしまっていた。……それで、王都の孤児院に預けられたわ」
リルが目を丸くして、思わずといったように小さく声を漏らす。
「まぁ……」
「その頃、ヴァルテア王宮では──第一王女が、重い病で伏せっていたの。次にいつ“表に出せるか”もわからない状態で……。それで、替え玉を立てることになったのよ」
「もしかして、その役に選ばれたんですの?」
私は微笑んだ。
「そう、私。教養だけはあったしね。王の目に止まって、それで……正式に、王女の名を与えられた」
「では……本物の第一王女様は、今……?」
シオンの静かな問いに、私は頷く。
「今はもう元気よ。表舞台に立つことは望まず、静かに暮らしてる。とても優しい子で、私のことを、いつも“お姉さま”って呼んでくれてたわ」
懐かしむように、思い出をなぞる。
「そして先日、ヴァルテア王がすべてを公表したの。“第一王女は二人いる”って。……私は王族の血を引いていない。でも、王の名のもとに、もう一人の“王女”として正式に認められているわ」
リルが小さく目元を押さえるようにして、にっこりと笑った。
「とってもアーティア様らしいご出自ですわぁ。強くて、真っすぐで……だからきっと、王様の目に止まったのですわね」
「……血がすべてではない。それをこの国に証明してくださったのは、あなた自身です」
シオンの瞳は、真剣で、どこまでもまっすぐだった。
その言葉に、私はようやく胸の奥が、ふっとほどけていくのを感じた。
「ありがとう。ふたりとも、聞いてくれて。私、やっと……ちゃんと、話せた気がする」
この国に立つ理由も、王女としての資格も、すべて。
もう隠しておくものなんて、なにひとつなかった。
見れば、ふたりは言葉にしないまま、穏やかに微笑んでいた。
リルはいつもと変わらぬ、ぽわんとした表情で紅茶を口に運びながら、にこにこと目を細めている。
シオンは静かに頷いて、私に向けて、ほんのわずかに唇の端を上げた。その眼差しには、確かな安心と信頼が宿っていた。
胸の奥が、じんわりとあたたかくなる。
まるで春の日だまりのような──そんなぬくもりが、静かに私を包んでいた。
ようやく、本当にここに居ていいと思えた気がする。
私はまた、そっと笑った。
──それからというもの、彼と私の間には、少しずつ確かに変化が生まれはじめた。
言葉を交わさなくとも伝わるものがあり、沈黙が心地よいものへと変わっていく。
シオンと私が、初めて二人きりで甘い沈黙を分かち合ったのは、ある夜のことだった。
仕事終わりの政庁舎。
その書庫の奥、照明石のほの明るい光だけが灯る静かな部屋で、私たちは向かい合って座っていた。
「……もう、資料は見ないの?」
「ええ。……あなたを、見ていたくなったので」
心臓が跳ねた。
シオン・カヴァリエ。無表情で、理詰めで、感情に反応することの少ない彼。
それなのに、時折こうして──不意打ちのように、心の奥を言葉にしてくる。
「……ずるい言い方ね。それじゃ、私ばかり意識してしまうわ」
「それなら、もっとずるいことを言いましょうか」
ただその一言だけで、胸が高鳴る。
「……たとえば?」
「私が今ここにいるのは、仕事のためではない。アーティア。あなたと同じ部屋にいて、あなたの横顔を見ていたいからです」
「……っ」
胸がぎゅっと鳴って、呼吸が詰まりそうになる。
頬が熱くて、思考なんてもう、どこかに飛んでいった。
「……そんなふうに、見つめないで」
「なぜ?」
「……好きになってしまうじゃない」
自分で言っておいて、また心臓が跳ねた。
けれど彼は──いつもの冷静な瞳で、でもその奥に確かな熱を宿して、こう言った。
「好きでいてください。私も、同じですから」
それは、きっと彼なりの優しい告白。
彼の指先が、そっと私の手の上に重ねられた。
触れたところから、じんわりと熱が広がっていく。
「あなたを、私だけのものにしたい」
シオンの静かな言葉に、胸が甘く軋んだ。
呼吸が詰まりそうになるくらい、まっすぐで、優しい言葉。
「……ずるいわ。私だって、あなたを私だけのものにしたいのに」
「私はもう、とっくにあなただけのものですよ」
唇が、自然と近づいていく。
言葉よりも深く、静かに。
私たちは、確かな想いをひとつに重ねた。
未来へと続く扉が、そっと開くような夜だった。
***
ルクレイド王国はもう、存在しない。
けれど、そこに生きていた人々の心が残っている限り──私たちは、この国を“殺した”のではない。
再生させたのだ。
そして私はこれからも、ヴァルテアの王女として。
この土地に根を下ろした者として。
新たな国を築く、その責任を背負っていく。
彼と、あの令嬢と、共に。
過去を断ち切り、今を越え、未来へと歩いていく。
この国を守るために──私たちの、手で。
61
あなたにおすすめの小説
『婚約者を大好きな自分』を演じてきた侯爵令嬢、自立しろと言われたので、好き勝手に生きていくことにしました
皇 翼
恋愛
「リーシャ、君も俺にかまってばかりいないで、自分の趣味でも見つけて自立したらどうだ?正直、こうやって話しかけられるのはその――やめて欲しいんだ……周りの目もあるし、君なら分かるだろう?」
頭を急に鈍器で殴られたような感覚に陥る一言だった。
彼がチラリと見るのは周囲。2学年上の彼の教室の前であったというのが間違いだったのかもしれない。
この一言で彼女の人生は一変した――。
******
※タイトル少し変えました。
・暫く書いていなかったらかなり文体が変わってしまったので、書き直ししています。
・トラブル回避のため、完結まで感想欄は開きません。
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
ジェリー・ベケットは愛を信じられない
砂臥 環
恋愛
ベケット子爵家の娘ジェリーは、父が再婚してから離れに追いやられた。
母をとても愛し大切にしていた父の裏切りを知り、ジェリーは愛を信じられなくなっていた。
それを察し、まだ子供ながらに『君を守る』と誓い、『信じてほしい』と様々な努力してくれた婚約者モーガンも、学園に入ると段々とジェリーを避けらるようになっていく。
しかも、義妹マドリンが入学すると彼女と仲良くするようになってしまった。
だが、一番辛い時に支え、努力してくれる彼を信じようと決めたジェリーは、なにも言えず、なにも聞けずにいた。
学園でジェリーは優秀だったが『氷の姫君』というふたつ名を付けられる程、他人と一線を引いており、誰にも悩みは吐露できなかった。
そんな時、仕事上のパートナーを探す男子生徒、ウォーレンと親しくなる。
※世界観はゆるゆる
※ざまぁはちょっぴり
※他サイトにも掲載
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
【完結】キズモノになった私と婚約破棄ですか?別に構いませんがあなたが大丈夫ですか?
なか
恋愛
「キズモノのお前とは婚約破棄する」
顔にできた顔の傷も治らぬうちに第二王子のアルベルト様にそう宣告される
大きな傷跡は残るだろう
キズモノのとなった私はもう要らないようだ
そして彼が持ち出した条件は婚約破棄しても身体を寄越せと下卑た笑いで告げるのだ
そんな彼を殴りつけたのはとある人物だった
このキズの謎を知ったとき
アルベルト王子は永遠に後悔する事となる
永遠の後悔と
永遠の愛が生まれた日の物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる