黒の悪魔が死ぬまで。

曖 みいあ

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第一章:あの日、再び

どうなっても、構わない

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「くっ…!

まさか…ヨウ君も、”禁色”だとは…!しかし、これは…!」



凄まじい爆発のあと。
何とか体勢を整えたブレイズは、目の前の光景に、驚きを隠せない。

濃い深緑色のモヤの中…凄まじい爆音と、衝撃を伴って、
溢れ出た”深紅”のモヤが…ゆっくりと、鳥のような形に姿を変えて。

そして、”深紅の鳥”は、濃い深緑のモヤに包まれ…融合、していく。

だんだんと、鳥は、ただの濃い紅色のモヤとなり…

…濃い深緑のモヤと、寄り添うように、2色は、ゆっくりと混ざり合い。

ゆっくりと…互いの色を無くし…。

新しい、色へ。



それは、まさに…

…「これは…【黒の悪魔】…!!」

周囲を…真っ黒の。漆黒の霧が、覆っていく。



…やっと、やっと!目的のモノが、目の前に…!
ブレイズは、興奮を隠せずに叫ぶーーーー「黒の悪魔の、【再来】だ!!!」



今まで、”黒の悪魔を復活させるため”、
禁色のカラーズを発現させた人間を、秘密裏に集めてきた。

自分の信じる…正義の、ために。


やっと…やっと、その目的が。
今、達成されようとしている。

「輝く紅い瞳と真っ黒なモヤ…伝承、通りです。」

ブレイズは、そう満足そうにつぶやき。その”悪魔”に、近づいていくーーー




「…ヨウっ…。」

アオバは、目の前で…瞳を紅く、輝かせ。
無表情で、自分を膝に抱えたままの”弟”を、見つめる。

周囲が、真っ黒に、染まってゆく。

「な、んで…。」

その声は、もう、ヨウには届かなかった。

「ヨウ…。それでも…俺が、お前を守るから。」

ヨウの腕を、精一杯のチカラで掴む。

「ヨウだけは…ヨウが無事なら…。…もう、あとは、どうでもいい。」




ーーー””ドォォォォオオオン!!””ーーー




2回目の衝撃。

1回目よりも大きく、ミタ山全体が、激しく揺れた。

ヨウを取り巻く…漆黒の霧が。辺り一帯に、解き放たれる。
その濃い霧が、まともに当たった部分…山の南側の斜面。
ジャアナの街とは反対側の、その斜面は…
木々も、地面もまとめて…その斜面ごと、山の側面が、ガッポリと削りとられていた。

遠くからみると、まるで三角のおにぎりが、
一口、大きくガブリと、その側面を…かじり取られたかのようだった。



「ちっ!」

近くにいたブレイズは、避けて直撃こそ免れたが、
今度こそ、まともにその衝撃を受けた。

「一瞬で、山の地形が…!」

吹き飛ばされた地面に片膝をつき。
削り取られ、夜空に代わりつつある景色を見通せるようになった山肌と、
その原因となった黒の悪魔を交互に見つめる。

攻撃を終えた”悪魔”は、仁王立ちのままで。…表情も、いまだ無のままだ。



「ヨウ君!私です、ブレイズです。分かりますか?」

意識が無いようには見えるが…。
ブレイズが、離れたところから、大声で呼びかけてみる。すると…




「ブ、ブレイズ…。…ユルサナイ。」

…たった一言、それだけが、聞こえた。




ーーー””ドォォォォオオオン!!””ーーー


3回目の衝撃。

「ちっ!」

今度は明らかに、ブレイズの方を狙って…黒のチカラが、発現された。

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