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第一章:あの日、再び
足りないもの
しおりを挟むーーー””ドォォォォオオオン!!””ーーー
3回目の衝撃。
「ちっ!」
今度は明らかに、ブレイズの方を狙って、黒のチカラが、発現された。
黒の悪魔の周囲、
真っ黒の霧の中から…雷鳴のような音と光が、ブレイズの方向めがけて放たれる。
その雷のようなチカラが当たった部分は…まるで、焼け野原のように。
木々は焼け焦げ、地面は焦げ付き…偶然にも、ブレイズの避けた先にいた、横たわったままだったヒマリの父親も。
雷の直撃を受け、ぎりぎり原型を保ったままではあるが…その立派だった身体は、真っ黒に焼け焦げてしまっていた。
「これが、黒の悪魔のチカラ…。」
ブレイズは、黒の悪魔からの攻撃を避け、神妙な顔つきでつぶやく。
「しかし…。」
辺りの惨状を見渡し、さらに神妙につぶやいた。
「試して…みましょう。勅令するーーノエル、舞い狂え。」
振り上げた左腕から、勢いよくイルカのノエルが飛び出す。
そのままの勢いで…今日一番の、巨大な氷柱が。一瞬で、数十本も空中に現れた。
そして、その大きさに見合わない、凄まじいスピードで…
…それぞれが、凄まじい回転を加えながら。勢いよく、黒の悪魔めがけて、突っ込んでいった。
ーーーバリバリバリッ!!!ーーー
巨大な氷柱が…
悪魔の周りの、真っ黒なモヤの中を。切り裂きながら…突き進む。
黒いモヤの中では、凄まじい雷鳴と光が放たれ、そして…
「…グッ。」
氷柱の1つが…黒の悪魔の、足元に突き刺さった。
突き刺さった周辺の地面を、黒の悪魔ごと、吹き飛ばす。
「やはり…
……まだ、”未完成、”ですか。」
ブレイズは、冷静につぶやいた。
「…ユルサナイ…。」
ヨロヨロと、無表情のままその場に立ち上がる、黒の悪魔。
意識のない、無表情の悪魔相手に、ブレイズは、丁寧に説明する。
「ヨウ君…。
…君はまだ、”濃さ”が、足りないんですよ。想いが、足りない…。」
残念そうに、続ける。
「あと少し…、何か、きっかけがあれば…。」
ブレイズが、そう、つぶやいた時…
「んっ…。ここは…。」
…ブレイズの後方で、1人の少女が。
深い深い眠りから、ゆっくりと、目を覚ました。
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