黒の悪魔が死ぬまで。

曖 みいあ

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第二章:新しい世界

内通者と来訪者

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ノヴァン隊長から…信じられないことを、聞かされ。




「はぁ?!内通者って…どういうことですか?」


俺は、突然告げられたレンの情報に、頭が…ついていかない。




「内通者…ホワイトノーブルの手助けをしていた、ということですか?」

アザミが、大先生へ向け冷静に聞き返す。



「おう、そういうこと。

あの日…ヒマリ・プリマナが狙われた日は、彼女のチカラが発現して、たった1週間後、らしいな。


”禁色”のカラーズが発現して、たった1週間で、ホワイトノーブルが…
しかも、寒色隊の隊長、ブレイズの野郎が。

あんな王都から離れた田舎へ、タイミング良く訪れるなんて…不自然だろ?」



俺も、アザミやモモナ、ミチカを含めて、4人とも
大先生の投げかけに答えられず…ただ黙って、静かに話を聞く。




「明らかに、ホワイトノーブルへ…
直接、”禁色”に関する情報を流していた、”内通者”がいる。

ジャアナの街を、頻繁に訪れていたブレイズは…
あの辺の地域の有益な情報を、”内通者”に、定期的に報告させてたってわけだ。」




(そ、そんなことって…。)



俺は、あの…平和な日々を、思い出す。

あの日常に…

…”黒の悪魔”復活のために、平然と…人をも、殺せる
そんな、非道なことができる、ホワイトノーブルの一員が、潜んでいた…?



「そんなこんなで、”内通者”がいたってことは、間違いないね。


ま、そいつが、ホワイトノーブルの悪事を、どこまで知って協力していたかは、不明だな。

”禁色”については知ってるわけだし…深いとこまで、知ってるとは思うけど。」




(レンが…ホワイトノーブルの悪事を知っていて…

ヒマリが連れ去られるって…分かっていて、やつらに情報を…?)




「でもまあ、ホワイトノーブルは…表向きは、平和を守る”正義の味方”、だしな。

内通者…レンも、もしかしたら、
良いように嘘をつかれて、知らず知らずのうちに…悪事に協力していた可能性も、あるっちゃあるけど。」



ほんと、真っ白って、やっかいな組織だよな~と、

大先生は”やれやれ”とでも言うように、両手を顔の横でパタパタと振った。




そして…


「さらに面倒なのが、

実際の隊員の中にも、ホワイトノーブルの”表の顔”しか、知らないやつがいるってこと。


今回ホワイトノーブルに入隊した…ヒマリみたいに。」



大先生は、座っている椅子を、後ろに傾けて。
ダラダラとした様子で言った。




「なっ!ホワイトノーブルに、入隊!?ヒマリが…?」



俺は、さらに告げられた、信じられない事実に。大声で反応する。

まだ…レンのことだって、受け入れられて、ないのに…!




「2人とも…なんで…!!

叔父さんを殺したヤツらの…仲間になんか!!!」







ーーードンっ。



俺の言葉を聞いて…


何故か、大先生が。

ダラダラと傾けていた椅子から…大げさに立ち上がり。


そのまま、椅子が…地面に、倒れた。











「なんで、かねぇ…。





……


…事情をよぉ~く知ってるやつの、おでまし…かな。」




大先生が、そうつぶやいた、瞬間。







ーーードォォォン!!!



建物の外で…たぶん、食堂の、すぐ横あたり。


ものすごい音と、地面を伝わってくる、衝撃。






「な、なんだ…!?」

「こ、これは…!?」

「なになに!?」

「なんですの!?」


俺たち、新参者の4人は、思いがけない事態に混乱し。
それぞれが、周囲をキョロキョロと見回して叫んだ。






そんな中…1人冷静な、大先生は


「アザミ達3人は、急いで食堂から出ろ。

たぶん中央の広間に、ハナやサクヤ…どっちかは、いるはずだ。

その他、今本部にいる隊員たちと合流し、上の隊員の指示をあおげ。」



食堂の入り口を指さしながら、混乱する俺たちに向かって、淡々と命令する。





そして…




「んで…お前は、俺と一緒に来い。



来訪者に…


さっきの質問、ぶつけてやれよ。」



大先生は、俺を見て。

ニヤッと笑って、そう言った。






ーーガシャン!!



「うわぁっ!!!」



俺の返事を、待たないまま。


大先生は、軽々と俺を、腰に抱えて。
そのまま、食堂の窓ガラスを割って、外に飛び出した。




「近道近道~。」

小脇に抱えられ、下から覗く…大先生の横顔は、嬉しそうで。






そして…





外に出て

急に明るくなった景色に、慣れるように、見えてきた…




ハッキリと、俺の視界に写った、人物…





「お、お前は…。」





真っ白の隊服が、眩しい…。そいつは…





「おや。早速会えるなんて…



…ヨウ君。お元気そうで、何よりです。」



俺の…大好きだった、笑顔で。


何一つ変わらない姿かたちのまま…



…ヒュー・ブレイズは、俺にそう、挨拶して。

俺たち2人の方へ、ゆっくりと、歩いてきた。
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