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第二章 文月の奪還作戦
第四十九話 文月の奪還作戦(中編)
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~2100年7月14日 9:25 革命国内農場~
「お…お前たちは誰だ!」
母屋まであと50mというところまできて農場主に見つかってしまった。
「まずいな…全員戦闘準備」
D隊長が合図すると隊員が銃を構えた。
「うっ…お…お前たちの目的は何だ!」
「お前に話す必要などない」
「まさか…優芽をさらいに来たのか」
「優芽…!」
俺は久しぶりに聞いた幼馴染の名前につい反応してしまった。
「やっぱりか…お前たちには渡さんぞ!」
「やむを得ん。発砲準備」
「待て」
俺は農場主をもう一度じっくり見た。さびれた服と麦わら帽子。真っ黒に日焼けした肌が労働の証だ。言葉こそ強気だが銃を向けられ手や足が小刻みに震えている。だが優芽の話になったとたん震えは止まりくわを構えなおし、目には闘志がみなぎっている。あっ…この人が優芽を今日まで守ってくれていたんだな…
「この人は殺すな。作戦終了まで気絶させておけ」
「し…しかし…」
「大丈夫だ。俺を信じろ」
「了解」
「さっきから何をこそこそと話しているんだ!優芽をさらうやつはこのわしが生かして置かん!」
農場主はそういうとこちらに突進していた。だがあっという間に隊員たちに取り押さえられてしまった。
「くっ…優芽をさらわせるわけにはいかん…放せ!放せ!」
「こいつすごい暴れるな…」
「気絶させるにもさせられない…」
隊員たちが必死になって取り押さえてくれている。油断するとこっちに突進してきそうな勢いだ。その時だった。バンバンバンバンバンバンバンバン…
「何事だ!」
「革命国軍の攻撃です、グハッ…」
「おい!大丈夫か!」
「やむを得ん。ハッ!」
隊員の一人が農場主の首元にチョップを入れるとあっという間に伸びてしまった。
「全隊員応戦準備!打て!」
バンバンバン…激しい銃撃戦が始まった。
「山本非常事態対策本部長。ここは我々が食い止めます。早く優芽さんを迎えに行ってあげてください」
「だがしかし…」
「今優芽さんを助けに行けるのはあなただけです。少し遠回りですが牛舎の裏を通っていけば敵の死角を上手い具合に走り抜けられるでしょう。さぁ早く!」
「わ…分かった。お前たちも気を付けて」
「山本非常事態対策本部長も」
俺は走り出した。こぼれ球が体の左右をものすごい速さで飛んでいく。なんとか牛舎の裏までやってくることができた。母屋まではあと50mもない。俺は力いっぱい踏み出した。
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
あの日した約束を君は覚えているだろうか。でも俺は約束を守れなかった。君を守れなかった。もしかすると君は僕の顔なんて見たくないかもしれない。
だってそうだろ?約束を破るような男の顔なんて見て何になるんだ?でも俺は君のもとに走っていきたいと思う。
だって君にどうしても伝えたい言葉があるから。
「お…お前たちは誰だ!」
母屋まであと50mというところまできて農場主に見つかってしまった。
「まずいな…全員戦闘準備」
D隊長が合図すると隊員が銃を構えた。
「うっ…お…お前たちの目的は何だ!」
「お前に話す必要などない」
「まさか…優芽をさらいに来たのか」
「優芽…!」
俺は久しぶりに聞いた幼馴染の名前につい反応してしまった。
「やっぱりか…お前たちには渡さんぞ!」
「やむを得ん。発砲準備」
「待て」
俺は農場主をもう一度じっくり見た。さびれた服と麦わら帽子。真っ黒に日焼けした肌が労働の証だ。言葉こそ強気だが銃を向けられ手や足が小刻みに震えている。だが優芽の話になったとたん震えは止まりくわを構えなおし、目には闘志がみなぎっている。あっ…この人が優芽を今日まで守ってくれていたんだな…
「この人は殺すな。作戦終了まで気絶させておけ」
「し…しかし…」
「大丈夫だ。俺を信じろ」
「了解」
「さっきから何をこそこそと話しているんだ!優芽をさらうやつはこのわしが生かして置かん!」
農場主はそういうとこちらに突進していた。だがあっという間に隊員たちに取り押さえられてしまった。
「くっ…優芽をさらわせるわけにはいかん…放せ!放せ!」
「こいつすごい暴れるな…」
「気絶させるにもさせられない…」
隊員たちが必死になって取り押さえてくれている。油断するとこっちに突進してきそうな勢いだ。その時だった。バンバンバンバンバンバンバンバン…
「何事だ!」
「革命国軍の攻撃です、グハッ…」
「おい!大丈夫か!」
「やむを得ん。ハッ!」
隊員の一人が農場主の首元にチョップを入れるとあっという間に伸びてしまった。
「全隊員応戦準備!打て!」
バンバンバン…激しい銃撃戦が始まった。
「山本非常事態対策本部長。ここは我々が食い止めます。早く優芽さんを迎えに行ってあげてください」
「だがしかし…」
「今優芽さんを助けに行けるのはあなただけです。少し遠回りですが牛舎の裏を通っていけば敵の死角を上手い具合に走り抜けられるでしょう。さぁ早く!」
「わ…分かった。お前たちも気を付けて」
「山本非常事態対策本部長も」
俺は走り出した。こぼれ球が体の左右をものすごい速さで飛んでいく。なんとか牛舎の裏までやってくることができた。母屋まではあと50mもない。俺は力いっぱい踏み出した。
ーーーーーーーーー
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あの日した約束を君は覚えているだろうか。でも俺は約束を守れなかった。君を守れなかった。もしかすると君は僕の顔なんて見たくないかもしれない。
だってそうだろ?約束を破るような男の顔なんて見て何になるんだ?でも俺は君のもとに走っていきたいと思う。
だって君にどうしても伝えたい言葉があるから。
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