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11章 小さき者の数える声、大地の数え切れぬ恵み、そして風に乗りて商人は笑む
第25話
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そして――
あれほど痩せていた荒れ地の畑に、瑞々しい葉が風に揺れていた。
陽を浴びたジャガイモの葉は、どこか誇らしげに空を仰ぎ、その根の下では土を押しのけるように丸い実が膨らんでいる。
掘り返すたび、湿った土の中から転がり出る芋の肌は、光を受けて艶めき、まるで地中から掘り出した小さな宝石のようだった。
「……見事に育ったな」
アルトの声には驚きと同時に確かな充足の響きがあった。
荒れ地で作物がこれほど短期間に育つなど、本来あり得ぬことだ。だが、理屈よりも先にこみ上げてくるのは、成功の実感と――そして、腹の虫の声だった。
「食べよう!」とステラが弾むように言った。
火を起こし、ぱちぱちと火の粉が舞う。
水でさっと土を洗い落としたジャガイモを皮ごと焚き火に放り込み、直火で焼くのではなく、灰の中に埋めて、蒸し焼き状態にする。
ジャガイモが灰の中でじりじりと熱が通ってきたのか、焔の匂いに混じって、甘く香ばしい香りがあたりに漂いはじめた。
頃合いを見て灰を掘り返すと、熱を帯びた芋が顔を覗かせた。
布でつまみ、皮を剥ぐと、湯気の向こうに黄金色の果肉が現れ、まるで陽光の欠片を手の中に掴んだようだった。
「おおっ……!」
一同の口から感嘆が漏れる。アルトが毒見役のつもりで手を伸ばしたが、その前にステラがぱくりと一口。
「はふはふ……甘いっ!」
頬をほころばせた少女の顔に、春の花が咲いたような明るさが灯る。その反応を見て、アルトも続けて口にした。
「っ!?」
――味が濃い。土と陽と風、そして汗の匂いがひとつになったような深い甘みが、舌の奥で静かに広がっていく。
「これは塩もバターもいらないな」
そう笑いながら言ったが、すぐに小さく付け足す。
「……いや、それがあれば、もっと美味くなるな、これは」
セリカも口にした。先日、試しに煮て食べたあの硬く青臭い種芋とは雲泥の差だ。それよりも、これまで食べてきたものの中で上位に入る美味さだった。たかが芋なのに。
「ねえ、これ……あの時の種芋から育ったものですわよね? どうして、こんなに味が違うのかしら……」
驚きと喜びが混じったその声をかき消すように、背後から一頭の馬が嘶いた。
振り返ると、荒地の向こうから荷馬車が姿を現す。
「ラパパパ~ン……やあ、いい匂いがしますね。お久しぶりです、ご領主さま」
軽やかな声とともに姿を見せたのは、外套を風に翻す行商人――ラパンだった。
外套の裾には旅の埃がつき、微かに風の匂いを纏っている。
その笑みは、手練の商人が魅せる愛嬌ある笑顔だった。
「たしか、ラパンだったか。なんで、ここに?」
男は軽い足取りでアルトたちの元へ近づいてくる。
風に煽られた外套が、焦げた芋の香りをはらんでひらりと舞う。まるで風そのものが、彼の来訪を連れてきたようだった。
「そりゃあ、アルト様にお会いしたかったからと、何かお困りではないかと、ここまで足を伸ばした次第です。ところで――今、食べているのは、もしかして……」
「ああ、お前さんから譲ってもらったジャガイモだよ」
「へえ。もう収穫できたんですか? 育つまで二月、三月はかかると聞いていたのですが……確かお渡ししたのは一月ほど前でしたよね。ずいぶん早い。よほど、ここの地が良かったのですかね」
灰の中から上がる湯気を見つめながら、ラパンは唇を鳴らした。
焼けた皮が裂ける音に、鼻腔をくすぐる香ばしさが重なる。腹の底を刺激するその匂いに、彼は思わずごくりと喉を鳴らす
「あの~、アルト様。よろしければ……ご相伴にあずかっても?」
「ああ、構わないよ」
アルトは焚き火の傍らにあった枝を手に取り、まだ湯気を立てる芋を突き刺してラパンに渡す。
ラパンはそれを受け取り、フーフーと冷ましては、恐る恐る口にする。舌に触れた瞬間、目が驚きに見開かれた。
「……これは、すごい。都で売れば、普通の芋の十倍の値段がついてもおかしくない。アルト様、これをあるだけ買わせていただけませんか?」
「いや、売りたいのは山々なんだが。まだ数が少ないんだ。今回の収穫分は、次の種芋にするつもりだから、取引するとなると、もう少し増やしてからだな」
「くーっ、それは残念。では、予約させてください。いえ、独占契約を! もし他から取引の話があっても、全部断っていただけるように! 当然、それ相応の取引をさせていただきますので」
「まあ、ラパンが種芋を譲ってくれたからな。その恩を返せれるのなら、そのぐらいなら」
「本当ですか!? では、こちらの契約書をご確認いただき、署名を。あっち契約内容を説明しますと……」
ラパンは懐から契約書を取り出し広げると、早口で契約内容を説明しながら、ペンを差し出す。
その滑らかな動きに押され、アルトは思わずペンを受け取り署名をしようとした――が、横からすっと白い手が差し出された。
「お待ちください、アルトさん。契約内容は、もっとよくよくと確認しませんと。少々よろしいですか」
「ああ」
セリカが冷静に言い放ち、アルトから書面を受け取る。
その指先が紙を滑るたび、彼女の瞳が淡く光を変えた。長年、悪徳貴族として名を馳せた貴族の背中を見て培った“読む眼”――飾り文句の裏に潜む抜け道を、一瞬で見抜く眼だった。
「この条文……“収穫物の取引価格は相場に応じて調整可能、またそれに従わない場合は違約金を求められる”とありますが、その決定権が、明確に……こちらにはありませんよね?」
「い、いやぁ、それは……その、慣習的な表現といいますか……!」
ラパンの笑みが引きつる。
人当たりは柔らかいが、彼はしょせん商人だ。愛想のいい仮面を被り、損得の秤をいつも懐に忍ばせている。
自分に有利かつ損をしない為の手段は隠し持っている抜け目のない男……そういった人種の特性をセリカは見抜いていた。
「ですが、こちらとしても感謝しております。辺境まで足を運んでくださるご苦労もありますし……。作物は天候などにも左右されますから、この辺りは契約は都度見直しという形で、いかがでしょう? 当然、そちらの不利にならないように、出来る限り努めますので」
セリカの声は穏やかでありながら、拒絶を許さぬ硬度を持っていた。
ラパンは悟った。
眼の前にいる若い娘は一筋縄ではいかぬと。淡々と理の通らぬものを切り落とす冷ややかさがある。
自分たちのような“泥を踏んで生きてきた者”の習性を知っているのだろう。
この先を言葉巧みに誘導するのは難題――そう勘が囁いた。
一瞬の逡巡ののち、彼は苦笑を浮かべ、両手を上げて降参の意を示す。
「ええ、もちろん。確かにその方が良いかと。少々お待ち下さい。条文に追記させていただければと……」
「あ、ついでに、こちらの条文が、少し気になったのですが」
「ああ、それはですね……」
修正された契約書を再びセリカが確認をする。
改めて、こちらに大きな不利が無いかを確認しつつ、ラパンの目をちらりと見て、文の隙を探す。
父から教わった極意のようなものか。嘘をつく者ほど、沈黙の間に目が揺れる――そう、父がよく言っていた。
一通り確認を終えると、セリカは静かに頷いた。
「これならば、末永くラパン様とは良いお付き合いが出来そうですね」
「ご納得いただけで幸いです。ラパパパーン……」
セリカはアルトに契約書内容を確認して、アルトの方でも問題が無いようだったら、署名をしても良いと伝えた。
契約が締結されて一段落する。
「しかし、まあ驚きましたな。アルト様の奥方殿、たいへん聡明なお方ですな。それに、もうこんなに大きなお子さんがいらっしゃるとは!」
ラパンの何気ない言葉に、セリカとアルトは思わず吹き出してしまう。
「ち、違いますわ! 私はアルトさんの……その、奥方ではなくて……」
慌てたセリカの頬がほんのり朱を帯びる。
ラパンは一瞬まばたきし、それから目尻を下げて笑った。
「なるほど、失礼。てっきり――」
場の空気がわずかに固まりかけたその瞬間、セリカはすぐに微笑みを取り戻した。
「彼とは親同士が古くからの知り合いでして。領地開拓の話を聞いて、勉強がてら手伝いに来たのです。それと……この子は道中で親とはぐれてしまって。放っておけず、連れてきただけのことですわ」
ラパンはふっと目を細めた。
「なるほど。そうだったのですか。ということは……」
ラパンは言葉の続きを喉の奥で飲み込んだ。
ステラが孤児であると察したが、それ以上を問うことは、野暮というものだと心得ていた。商人ではなく、人としての心構えだ。
あれほど痩せていた荒れ地の畑に、瑞々しい葉が風に揺れていた。
陽を浴びたジャガイモの葉は、どこか誇らしげに空を仰ぎ、その根の下では土を押しのけるように丸い実が膨らんでいる。
掘り返すたび、湿った土の中から転がり出る芋の肌は、光を受けて艶めき、まるで地中から掘り出した小さな宝石のようだった。
「……見事に育ったな」
アルトの声には驚きと同時に確かな充足の響きがあった。
荒れ地で作物がこれほど短期間に育つなど、本来あり得ぬことだ。だが、理屈よりも先にこみ上げてくるのは、成功の実感と――そして、腹の虫の声だった。
「食べよう!」とステラが弾むように言った。
火を起こし、ぱちぱちと火の粉が舞う。
水でさっと土を洗い落としたジャガイモを皮ごと焚き火に放り込み、直火で焼くのではなく、灰の中に埋めて、蒸し焼き状態にする。
ジャガイモが灰の中でじりじりと熱が通ってきたのか、焔の匂いに混じって、甘く香ばしい香りがあたりに漂いはじめた。
頃合いを見て灰を掘り返すと、熱を帯びた芋が顔を覗かせた。
布でつまみ、皮を剥ぐと、湯気の向こうに黄金色の果肉が現れ、まるで陽光の欠片を手の中に掴んだようだった。
「おおっ……!」
一同の口から感嘆が漏れる。アルトが毒見役のつもりで手を伸ばしたが、その前にステラがぱくりと一口。
「はふはふ……甘いっ!」
頬をほころばせた少女の顔に、春の花が咲いたような明るさが灯る。その反応を見て、アルトも続けて口にした。
「っ!?」
――味が濃い。土と陽と風、そして汗の匂いがひとつになったような深い甘みが、舌の奥で静かに広がっていく。
「これは塩もバターもいらないな」
そう笑いながら言ったが、すぐに小さく付け足す。
「……いや、それがあれば、もっと美味くなるな、これは」
セリカも口にした。先日、試しに煮て食べたあの硬く青臭い種芋とは雲泥の差だ。それよりも、これまで食べてきたものの中で上位に入る美味さだった。たかが芋なのに。
「ねえ、これ……あの時の種芋から育ったものですわよね? どうして、こんなに味が違うのかしら……」
驚きと喜びが混じったその声をかき消すように、背後から一頭の馬が嘶いた。
振り返ると、荒地の向こうから荷馬車が姿を現す。
「ラパパパ~ン……やあ、いい匂いがしますね。お久しぶりです、ご領主さま」
軽やかな声とともに姿を見せたのは、外套を風に翻す行商人――ラパンだった。
外套の裾には旅の埃がつき、微かに風の匂いを纏っている。
その笑みは、手練の商人が魅せる愛嬌ある笑顔だった。
「たしか、ラパンだったか。なんで、ここに?」
男は軽い足取りでアルトたちの元へ近づいてくる。
風に煽られた外套が、焦げた芋の香りをはらんでひらりと舞う。まるで風そのものが、彼の来訪を連れてきたようだった。
「そりゃあ、アルト様にお会いしたかったからと、何かお困りではないかと、ここまで足を伸ばした次第です。ところで――今、食べているのは、もしかして……」
「ああ、お前さんから譲ってもらったジャガイモだよ」
「へえ。もう収穫できたんですか? 育つまで二月、三月はかかると聞いていたのですが……確かお渡ししたのは一月ほど前でしたよね。ずいぶん早い。よほど、ここの地が良かったのですかね」
灰の中から上がる湯気を見つめながら、ラパンは唇を鳴らした。
焼けた皮が裂ける音に、鼻腔をくすぐる香ばしさが重なる。腹の底を刺激するその匂いに、彼は思わずごくりと喉を鳴らす
「あの~、アルト様。よろしければ……ご相伴にあずかっても?」
「ああ、構わないよ」
アルトは焚き火の傍らにあった枝を手に取り、まだ湯気を立てる芋を突き刺してラパンに渡す。
ラパンはそれを受け取り、フーフーと冷ましては、恐る恐る口にする。舌に触れた瞬間、目が驚きに見開かれた。
「……これは、すごい。都で売れば、普通の芋の十倍の値段がついてもおかしくない。アルト様、これをあるだけ買わせていただけませんか?」
「いや、売りたいのは山々なんだが。まだ数が少ないんだ。今回の収穫分は、次の種芋にするつもりだから、取引するとなると、もう少し増やしてからだな」
「くーっ、それは残念。では、予約させてください。いえ、独占契約を! もし他から取引の話があっても、全部断っていただけるように! 当然、それ相応の取引をさせていただきますので」
「まあ、ラパンが種芋を譲ってくれたからな。その恩を返せれるのなら、そのぐらいなら」
「本当ですか!? では、こちらの契約書をご確認いただき、署名を。あっち契約内容を説明しますと……」
ラパンは懐から契約書を取り出し広げると、早口で契約内容を説明しながら、ペンを差し出す。
その滑らかな動きに押され、アルトは思わずペンを受け取り署名をしようとした――が、横からすっと白い手が差し出された。
「お待ちください、アルトさん。契約内容は、もっとよくよくと確認しませんと。少々よろしいですか」
「ああ」
セリカが冷静に言い放ち、アルトから書面を受け取る。
その指先が紙を滑るたび、彼女の瞳が淡く光を変えた。長年、悪徳貴族として名を馳せた貴族の背中を見て培った“読む眼”――飾り文句の裏に潜む抜け道を、一瞬で見抜く眼だった。
「この条文……“収穫物の取引価格は相場に応じて調整可能、またそれに従わない場合は違約金を求められる”とありますが、その決定権が、明確に……こちらにはありませんよね?」
「い、いやぁ、それは……その、慣習的な表現といいますか……!」
ラパンの笑みが引きつる。
人当たりは柔らかいが、彼はしょせん商人だ。愛想のいい仮面を被り、損得の秤をいつも懐に忍ばせている。
自分に有利かつ損をしない為の手段は隠し持っている抜け目のない男……そういった人種の特性をセリカは見抜いていた。
「ですが、こちらとしても感謝しております。辺境まで足を運んでくださるご苦労もありますし……。作物は天候などにも左右されますから、この辺りは契約は都度見直しという形で、いかがでしょう? 当然、そちらの不利にならないように、出来る限り努めますので」
セリカの声は穏やかでありながら、拒絶を許さぬ硬度を持っていた。
ラパンは悟った。
眼の前にいる若い娘は一筋縄ではいかぬと。淡々と理の通らぬものを切り落とす冷ややかさがある。
自分たちのような“泥を踏んで生きてきた者”の習性を知っているのだろう。
この先を言葉巧みに誘導するのは難題――そう勘が囁いた。
一瞬の逡巡ののち、彼は苦笑を浮かべ、両手を上げて降参の意を示す。
「ええ、もちろん。確かにその方が良いかと。少々お待ち下さい。条文に追記させていただければと……」
「あ、ついでに、こちらの条文が、少し気になったのですが」
「ああ、それはですね……」
修正された契約書を再びセリカが確認をする。
改めて、こちらに大きな不利が無いかを確認しつつ、ラパンの目をちらりと見て、文の隙を探す。
父から教わった極意のようなものか。嘘をつく者ほど、沈黙の間に目が揺れる――そう、父がよく言っていた。
一通り確認を終えると、セリカは静かに頷いた。
「これならば、末永くラパン様とは良いお付き合いが出来そうですね」
「ご納得いただけで幸いです。ラパパパーン……」
セリカはアルトに契約書内容を確認して、アルトの方でも問題が無いようだったら、署名をしても良いと伝えた。
契約が締結されて一段落する。
「しかし、まあ驚きましたな。アルト様の奥方殿、たいへん聡明なお方ですな。それに、もうこんなに大きなお子さんがいらっしゃるとは!」
ラパンの何気ない言葉に、セリカとアルトは思わず吹き出してしまう。
「ち、違いますわ! 私はアルトさんの……その、奥方ではなくて……」
慌てたセリカの頬がほんのり朱を帯びる。
ラパンは一瞬まばたきし、それから目尻を下げて笑った。
「なるほど、失礼。てっきり――」
場の空気がわずかに固まりかけたその瞬間、セリカはすぐに微笑みを取り戻した。
「彼とは親同士が古くからの知り合いでして。領地開拓の話を聞いて、勉強がてら手伝いに来たのです。それと……この子は道中で親とはぐれてしまって。放っておけず、連れてきただけのことですわ」
ラパンはふっと目を細めた。
「なるほど。そうだったのですか。ということは……」
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