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第29話 天使ルシファーとの闘い下
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再び大空へと舞い戻ったルシファーはソルを見下ろしていた。
「愚かな人間よ。神からの天罰を受け取るがいい」
ルシファーは告げる。繰り出されるのはまさしく神の怒りを買った愚か者が受ける、懲罰の一撃のようであった。
神の鉄槌。
ルシファーはその鉄槌を振り下ろす。
「『アルドノヴァ!』」
振り下ろされた光で出来た塊はソルにとっては、まさに太陽が振り下ろされてきたかのようであった。
来る。
ソルは剣を構えた。
「「はあああああああああああああああああああああああああああああああ!」」
ルシファーの放つ神の鉄槌(アルドノヴァ)とソルの剣が交錯する。
その瞬間。
ソルとルシファーのいる第50階層に爆発が起こった。このフロア全体が灰燼に化してしまうかと思ってしまう程の大爆発。
世界が光で覆われた。
二人は健在であった。
世界が止まる。
「はぁ……はぁ……はぁ」
しかし、無事ではなかった。ソルは満身創痍であった。今まで培ってきたステータスを以てしても、満足に耐え切れなかった。
それほどまでにルシファーの放った神の鉄槌(アルドノヴァ)は強烈だったのである。ソルは剣を杖代わりにして、何とか立っている。だが、立っているだけだ。
もはやこれ以上の戦闘はできない。畳みかけられたら終わりだ。HPは極限まで削り取られていた。
ルシファーは未だ空を飛んでいた。笑みを浮かべる。自身の勝利を確信した笑みだ。
「ふっ……どうやら僕の勝ち……ぶはっ!」
だが、その笑みは突如訪れた苦痛により歪んだ。ルシファーは口から血液を吐き出したのである。
「ば、馬鹿なっ! こんな事があっていいわけがないっ!」
ソルの剣圧は天空にいるルシファーにまで届いていたのである。そしてルシファーを斬り裂いた。ソルの剣は決してルシファーの神の鉄槌(アルドノヴァ)に押し負けなかったのである。
「ぐっ……はぁ」
ルシファーはもはや飛ぶことも敵わなかった。天空から墜落する。
死んだのだろうか……。
ソルは自身に回復魔法(ヒーリング)をかけつつ、ルシファーに近づいていく。
死んでいたらどうするか。決して自分で使う事もない蘇生魔法(リザレクション)でも使用して復活させるか。
だが、そこまでする必要はないようであった。ルシファーもまた虫の息ではあるが、それでも確実に呼吸をしていた。
この状態であるならば回復魔法(ヒーリング)で癒す事が可能性であろう。
ソルは回復魔法(ヒーリング)をルシファーにかける。
「『回復魔法(ヒーリング)」
ソルはルシファーの傷(ダメージ)を癒した。
「ううっ……なぜ治した。僕は君の敵なはずだ」
「死んだら困るんだよ。第50階層のクリア報酬を俺はまだ受け取っていない。君を倒せたら、俺をこのダンジョンの第100階層まで転移させてくれる約束だったろ? それともまだ負けを認められていないのか?」
「そ、それもそうだ。僕の負けだよ。ソル君。約束通り、君を第100階層まで転移魔法(テレポーテーション)で送り届けよう」
「ありがとう、ルシファー」
「それと君にこの剣を授けよう」
「なんだ? これは……」
ルシファーはどこからともなく、剣を取り出してきた。
「ラグナロク。かつて世界が滅びの危機に陥った時、英雄ロイ・ユグドラシルが手にしていた剣だ。きっと君に力を貸してくれるはずだよ」
ロイ・ユグドラシル。その名は幼き頃聞かされた事がある。自分の先祖だ。
かつて人類を滅びの危機から救った英雄。勇者ロイ。
「ありがとう……助かるよ」
ソルは『ラグナロク』を装備した。
「第100階層の敵は僕なんかとは比べ物にならないくらいに強い。だけど、きっと君なら何とかなるはずだ。僕に勝った君ならきっと可能性がある」
ルシファーは微笑んだ。
「それじゃあ、君の幸運を祈るよ」
「待ってくれないか。最後にひとつだけ教えてくれ」
「なんだい?」
「このダンジョンはなぜできたんだ? 誰が、どんな目的で作ったんだ?」
「このダンジョンは世界が滅びの危機から救う英雄を生み出す為に作られたんだ。今よりずっと昔、勇者ロイと神々の手によって。このダンジョンを制覇した人間なら世界に再度訪れる、滅びの危機を救う事ができるはずだってね。いわばこのダンジョンは英雄を生み出すための鍛錬場さ」
「鍛錬場……英雄を生み出すための……」
「これで返答は満足かい?」
「ああ……滅びの危機に世界は陥るのか? 昔みたいに」
今現在も世界は危機に陥ってはいる。この世界には様々な存在がいる。人類以外にも。竜種。魔族。巨人族。エルフ。ドワーフ。獣人。人間とある程度友好的な存在から、敵対的な存在まで。
様々な種族がいる。そして種族間で戦争が起きる事もある。勿論、人間同士でだってそうだ。
世界は危うい状態ではあるが、それでも滅んでしまうような、危機的状況だとは思えない。
「僕にはわからない。だが、勇者ロイとそれから古代の神々はそう予見していたんだ。だから僕は危機は訪れるんだとは思っている」
「そうか……」
「行くんだ。ソル君。とりあえず、君は第100階層にいる最後の敵を倒さなければならない。世界の危機を案ずるのはそれからでいい。君はまず自分の身を案じなければならない。違うかい?」
「そうれもそうだな。ありがとう、ルシファー」
「それじゃあ、送り出すよ。転移魔法(テレポーテーション)」
転移魔法(テレポーテーション)は習得したからといってどこでもいけるわけではない。行った事のある場所や、制限された場所では使えなかったりする。決して万能な魔法スキルではなかった。
ルシファーはソルを第100階層へ転移魔法(テレポーテーション)で転移させる。
こうして、ルシファーを倒したソルは第100階層で裏ダンジョン『ゲヘナ』最後の敵に挑む事になる。このダンジョンのラスボスだ。
この闘いがこのダンジョンにおける正真正銘、最後の一戦となるのである。
◇
武器名『ラグナロク』
攻撃力+1000 無属性。
勇者ロイが太古に世界を滅びの危機から救ったと言い伝えられている剣。
※特殊効果????
※現在のところ効果は秘匿されている様子だ。
「愚かな人間よ。神からの天罰を受け取るがいい」
ルシファーは告げる。繰り出されるのはまさしく神の怒りを買った愚か者が受ける、懲罰の一撃のようであった。
神の鉄槌。
ルシファーはその鉄槌を振り下ろす。
「『アルドノヴァ!』」
振り下ろされた光で出来た塊はソルにとっては、まさに太陽が振り下ろされてきたかのようであった。
来る。
ソルは剣を構えた。
「「はあああああああああああああああああああああああああああああああ!」」
ルシファーの放つ神の鉄槌(アルドノヴァ)とソルの剣が交錯する。
その瞬間。
ソルとルシファーのいる第50階層に爆発が起こった。このフロア全体が灰燼に化してしまうかと思ってしまう程の大爆発。
世界が光で覆われた。
二人は健在であった。
世界が止まる。
「はぁ……はぁ……はぁ」
しかし、無事ではなかった。ソルは満身創痍であった。今まで培ってきたステータスを以てしても、満足に耐え切れなかった。
それほどまでにルシファーの放った神の鉄槌(アルドノヴァ)は強烈だったのである。ソルは剣を杖代わりにして、何とか立っている。だが、立っているだけだ。
もはやこれ以上の戦闘はできない。畳みかけられたら終わりだ。HPは極限まで削り取られていた。
ルシファーは未だ空を飛んでいた。笑みを浮かべる。自身の勝利を確信した笑みだ。
「ふっ……どうやら僕の勝ち……ぶはっ!」
だが、その笑みは突如訪れた苦痛により歪んだ。ルシファーは口から血液を吐き出したのである。
「ば、馬鹿なっ! こんな事があっていいわけがないっ!」
ソルの剣圧は天空にいるルシファーにまで届いていたのである。そしてルシファーを斬り裂いた。ソルの剣は決してルシファーの神の鉄槌(アルドノヴァ)に押し負けなかったのである。
「ぐっ……はぁ」
ルシファーはもはや飛ぶことも敵わなかった。天空から墜落する。
死んだのだろうか……。
ソルは自身に回復魔法(ヒーリング)をかけつつ、ルシファーに近づいていく。
死んでいたらどうするか。決して自分で使う事もない蘇生魔法(リザレクション)でも使用して復活させるか。
だが、そこまでする必要はないようであった。ルシファーもまた虫の息ではあるが、それでも確実に呼吸をしていた。
この状態であるならば回復魔法(ヒーリング)で癒す事が可能性であろう。
ソルは回復魔法(ヒーリング)をルシファーにかける。
「『回復魔法(ヒーリング)」
ソルはルシファーの傷(ダメージ)を癒した。
「ううっ……なぜ治した。僕は君の敵なはずだ」
「死んだら困るんだよ。第50階層のクリア報酬を俺はまだ受け取っていない。君を倒せたら、俺をこのダンジョンの第100階層まで転移させてくれる約束だったろ? それともまだ負けを認められていないのか?」
「そ、それもそうだ。僕の負けだよ。ソル君。約束通り、君を第100階層まで転移魔法(テレポーテーション)で送り届けよう」
「ありがとう、ルシファー」
「それと君にこの剣を授けよう」
「なんだ? これは……」
ルシファーはどこからともなく、剣を取り出してきた。
「ラグナロク。かつて世界が滅びの危機に陥った時、英雄ロイ・ユグドラシルが手にしていた剣だ。きっと君に力を貸してくれるはずだよ」
ロイ・ユグドラシル。その名は幼き頃聞かされた事がある。自分の先祖だ。
かつて人類を滅びの危機から救った英雄。勇者ロイ。
「ありがとう……助かるよ」
ソルは『ラグナロク』を装備した。
「第100階層の敵は僕なんかとは比べ物にならないくらいに強い。だけど、きっと君なら何とかなるはずだ。僕に勝った君ならきっと可能性がある」
ルシファーは微笑んだ。
「それじゃあ、君の幸運を祈るよ」
「待ってくれないか。最後にひとつだけ教えてくれ」
「なんだい?」
「このダンジョンはなぜできたんだ? 誰が、どんな目的で作ったんだ?」
「このダンジョンは世界が滅びの危機から救う英雄を生み出す為に作られたんだ。今よりずっと昔、勇者ロイと神々の手によって。このダンジョンを制覇した人間なら世界に再度訪れる、滅びの危機を救う事ができるはずだってね。いわばこのダンジョンは英雄を生み出すための鍛錬場さ」
「鍛錬場……英雄を生み出すための……」
「これで返答は満足かい?」
「ああ……滅びの危機に世界は陥るのか? 昔みたいに」
今現在も世界は危機に陥ってはいる。この世界には様々な存在がいる。人類以外にも。竜種。魔族。巨人族。エルフ。ドワーフ。獣人。人間とある程度友好的な存在から、敵対的な存在まで。
様々な種族がいる。そして種族間で戦争が起きる事もある。勿論、人間同士でだってそうだ。
世界は危うい状態ではあるが、それでも滅んでしまうような、危機的状況だとは思えない。
「僕にはわからない。だが、勇者ロイとそれから古代の神々はそう予見していたんだ。だから僕は危機は訪れるんだとは思っている」
「そうか……」
「行くんだ。ソル君。とりあえず、君は第100階層にいる最後の敵を倒さなければならない。世界の危機を案ずるのはそれからでいい。君はまず自分の身を案じなければならない。違うかい?」
「そうれもそうだな。ありがとう、ルシファー」
「それじゃあ、送り出すよ。転移魔法(テレポーテーション)」
転移魔法(テレポーテーション)は習得したからといってどこでもいけるわけではない。行った事のある場所や、制限された場所では使えなかったりする。決して万能な魔法スキルではなかった。
ルシファーはソルを第100階層へ転移魔法(テレポーテーション)で転移させる。
こうして、ルシファーを倒したソルは第100階層で裏ダンジョン『ゲヘナ』最後の敵に挑む事になる。このダンジョンのラスボスだ。
この闘いがこのダンジョンにおける正真正銘、最後の一戦となるのである。
◇
武器名『ラグナロク』
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