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第86話 持ち越される決着の時
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「この俺様の【ダーク・エクスカリバー】を受けやがれ! この無能兄貴っ!」
来る。ソルは魔剣ラグナロクを構えた。もはや避ける事は敵わない。避けたらクレア達にまで被害が及ぶかもしれない。いや、遥か遠くにあるはずのエルフの国にまで届くかもしれない。それほどまでに膨大なエネルギーをエドの暗黒剣は纏っていた。
ソルはその剣――【ダーク・エクスカリバー】を受け止める覚悟を決めたのである。
暗黒の剣である【ダーク・エクスカリバー】に対抗するべく、ソルは技スキル『魔法剣』で『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)した。
ソルの魔剣ラグナロクは『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)された事で、輝かしいばかりの光を放つ。
「へっ! 無駄なあがきをしやがって! 【レベル0】の無能兄貴がよっ! この【ダーク・エクスカリバー】相手に太刀打ちできるわけがねぇだろうがっ!」
エドはその【ダーク・エクスカリバー】を振り下ろす。ちなみに武器の名前ではなく技の名前である。
「【ダーク・エクスカリバー】!」
山をも斬り裂くような強烈な一撃が天空から襲い掛かってくる。
ソルはその【ダーク・エクスカリバー】を『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)された【ホーリー・ブレイド】で受け止めた。
「ソルっ!」
凄まじい力のぶつかり合いに、流石にクレアもバハムートも心配になったようだ。闘いの手を止めざるを得ない。それは他の魔族兵に関しても同じだったようだ。
皆がもはや自分達の闘いどころではなくなっていた。ソルとエド、二人の闘いを固唾を飲んで見守るようになったのである。
ソルはエドの剣を迎え打った。巨大な暗黒エネルギーの塊を聖なるエネルギーで迎え打ったのである。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
エドが叫んだ。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
ソルが叫んだ。
光と闇のエネルギーが盛大にぶつかり合い、けたたましい音と光を発した。それから凄まじい暴風を発生させる。
「くっ!」
クレアは吹き飛ばされないように、何とかその場にしがみついていた。
「……ほうっ。凄まじい剣と剣のぶつかり合い……実に見事だ。あの小僧、人間を捨ててまで悪魔から膨大な力を得たか」
不可視の防御障壁(シールド)を発生させたバハムートは平然とその場に立っていた。直撃を食らうわけでもないのなら彼女にとっては何てこともない。微風のようなものであった。
どれほど長い間拮抗状態が続いていただろうか。見ている側としては永遠にも思える程長い時間であった。だが、実際のところはせいぜい1分といったところであろう。
決着はついた。光のエネルギーも闇のエネルギーも綺麗さっぱり相殺して消失していた。
「「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」」
両者は互角であった。両者とも肩で息をしているだけで生死の問題にはなっていなかった。健在であった。
「ちっ! しぶとい野郎だぜっ! 無能兄貴っ! 生命力がゴキブリみてぇな奴だっ! この俺様の一撃を耐えきるなんてなっ!」
エドは悔しそうであった。
「だったらよっ! 耐え切れなくなるまで何発でもお見舞いしてやるぜっ!」
エドは再び【ダーク・エクスカリバー】を放つ準備を整えた。【ダーク・エクスカリバー】とて何の代償もなく放てる技ではないだろう。相応のMPを消費するはずだ。それを連発できるという事はエドの保有しているMPが膨大であるという事を示していた。
――と、その時であった。エドの脳裏に念話(テレパシー)のようなものが聞こえてきた。
魔人レイからの念話であった。
『目的の神の魔水晶(ゴッドクリスタル)は手に入った』
「なっ!? だからなんだっ! 俺は兄貴をぶっ殺す間際なんだぜっ!』
『撤退だ……これ以上の交戦は無意味だ。我々は撤退する』
「ふざけんなっ! 俺は兄貴をぶっ殺すまで止まらないぜっ!」
『心配するな……ちゃんとステージを整えてやる。魔道砲で天界を滅ぼした末に人間界に攻め入る……。それに貴様の兄——ソル・ユグドラシルの前で一人ずつ人間を殺していくというのもなかなかにおつではないか? クックック』
「そいつは……確かにそうかもな」
エドはにやりと笑みを浮かべた。
『ああ……だから今のところはお楽しみは後にとっておけ』
「ああ……わかったぜ。この力を授けてくれたのはあんただからな。従うぜ」
こうして念話は終了したようだ。
「命拾いしたようだな……兄貴。お楽しみは後に取っといてやる」
「ま、待て! エドっ! お前はこれ以上悪行を重ねるつもりなのかっ!」
「天界を滅ぼした後は次は人間だ……血の雨が盛大に降るぜ。無能兄貴……てめぇはその様子を見ながら自分の無力さに絶望するんだ……クックック! アッハッハッハッハッハッハッハ!」
エドと魔族兵は転移魔法(テレポーテーション)で姿を消した。
「な、なんだったんだ」
「それより……神の魔結晶(ゴッドクリスタル)が失われたと言っていた。その事が気になる……故、一度エルフ城に戻らぬか?」
バハムートは聞いた。敵の追跡は困難だと悟ったからだ。
「ああ……そうしようか」
闘いが終わったソル達は慌ててエルフ城へと戻るのであった。
来る。ソルは魔剣ラグナロクを構えた。もはや避ける事は敵わない。避けたらクレア達にまで被害が及ぶかもしれない。いや、遥か遠くにあるはずのエルフの国にまで届くかもしれない。それほどまでに膨大なエネルギーをエドの暗黒剣は纏っていた。
ソルはその剣――【ダーク・エクスカリバー】を受け止める覚悟を決めたのである。
暗黒の剣である【ダーク・エクスカリバー】に対抗するべく、ソルは技スキル『魔法剣』で『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)した。
ソルの魔剣ラグナロクは『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)された事で、輝かしいばかりの光を放つ。
「へっ! 無駄なあがきをしやがって! 【レベル0】の無能兄貴がよっ! この【ダーク・エクスカリバー】相手に太刀打ちできるわけがねぇだろうがっ!」
エドはその【ダーク・エクスカリバー】を振り下ろす。ちなみに武器の名前ではなく技の名前である。
「【ダーク・エクスカリバー】!」
山をも斬り裂くような強烈な一撃が天空から襲い掛かってくる。
ソルはその【ダーク・エクスカリバー】を『聖魔法(ホーリー)』を付与(エンチャント)された【ホーリー・ブレイド】で受け止めた。
「ソルっ!」
凄まじい力のぶつかり合いに、流石にクレアもバハムートも心配になったようだ。闘いの手を止めざるを得ない。それは他の魔族兵に関しても同じだったようだ。
皆がもはや自分達の闘いどころではなくなっていた。ソルとエド、二人の闘いを固唾を飲んで見守るようになったのである。
ソルはエドの剣を迎え打った。巨大な暗黒エネルギーの塊を聖なるエネルギーで迎え打ったのである。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
エドが叫んだ。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
ソルが叫んだ。
光と闇のエネルギーが盛大にぶつかり合い、けたたましい音と光を発した。それから凄まじい暴風を発生させる。
「くっ!」
クレアは吹き飛ばされないように、何とかその場にしがみついていた。
「……ほうっ。凄まじい剣と剣のぶつかり合い……実に見事だ。あの小僧、人間を捨ててまで悪魔から膨大な力を得たか」
不可視の防御障壁(シールド)を発生させたバハムートは平然とその場に立っていた。直撃を食らうわけでもないのなら彼女にとっては何てこともない。微風のようなものであった。
どれほど長い間拮抗状態が続いていただろうか。見ている側としては永遠にも思える程長い時間であった。だが、実際のところはせいぜい1分といったところであろう。
決着はついた。光のエネルギーも闇のエネルギーも綺麗さっぱり相殺して消失していた。
「「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」」
両者は互角であった。両者とも肩で息をしているだけで生死の問題にはなっていなかった。健在であった。
「ちっ! しぶとい野郎だぜっ! 無能兄貴っ! 生命力がゴキブリみてぇな奴だっ! この俺様の一撃を耐えきるなんてなっ!」
エドは悔しそうであった。
「だったらよっ! 耐え切れなくなるまで何発でもお見舞いしてやるぜっ!」
エドは再び【ダーク・エクスカリバー】を放つ準備を整えた。【ダーク・エクスカリバー】とて何の代償もなく放てる技ではないだろう。相応のMPを消費するはずだ。それを連発できるという事はエドの保有しているMPが膨大であるという事を示していた。
――と、その時であった。エドの脳裏に念話(テレパシー)のようなものが聞こえてきた。
魔人レイからの念話であった。
『目的の神の魔水晶(ゴッドクリスタル)は手に入った』
「なっ!? だからなんだっ! 俺は兄貴をぶっ殺す間際なんだぜっ!』
『撤退だ……これ以上の交戦は無意味だ。我々は撤退する』
「ふざけんなっ! 俺は兄貴をぶっ殺すまで止まらないぜっ!」
『心配するな……ちゃんとステージを整えてやる。魔道砲で天界を滅ぼした末に人間界に攻め入る……。それに貴様の兄——ソル・ユグドラシルの前で一人ずつ人間を殺していくというのもなかなかにおつではないか? クックック』
「そいつは……確かにそうかもな」
エドはにやりと笑みを浮かべた。
『ああ……だから今のところはお楽しみは後にとっておけ』
「ああ……わかったぜ。この力を授けてくれたのはあんただからな。従うぜ」
こうして念話は終了したようだ。
「命拾いしたようだな……兄貴。お楽しみは後に取っといてやる」
「ま、待て! エドっ! お前はこれ以上悪行を重ねるつもりなのかっ!」
「天界を滅ぼした後は次は人間だ……血の雨が盛大に降るぜ。無能兄貴……てめぇはその様子を見ながら自分の無力さに絶望するんだ……クックック! アッハッハッハッハッハッハッハ!」
エドと魔族兵は転移魔法(テレポーテーション)で姿を消した。
「な、なんだったんだ」
「それより……神の魔結晶(ゴッドクリスタル)が失われたと言っていた。その事が気になる……故、一度エルフ城に戻らぬか?」
バハムートは聞いた。敵の追跡は困難だと悟ったからだ。
「ああ……そうしようか」
闘いが終わったソル達は慌ててエルフ城へと戻るのであった。
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