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本編
救出《ヘレス side》②
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「────ここです。この倉庫にクラリス嬢が、いらっしゃいます」
郊外にある廃墟同然の建物を手で示し、ロルフは懐へ手を入れた。
「警備は内外問わず、一人だけです。多分、こちらが動く事態を考慮していないのでしょう。実際、奥様からヒントをもらわなければ我々はクラリス嬢の危機に気づきませんでしたから」
『なので、見張りだけ置いたのかと』と主張し、ロルフは短剣を取り出す。
恐らく、護身用だろう。
「そうか。こちらを甘く見られているのは癪だが、好都合だな」
『手間を省ける』と考えつつ、私は腰に差した剣へ手を掛けた。
「私がその見張りを蹴散らすから、ロルフはクラリス・アスチルベ・フィオーレの保護に当たれ」
『私も直ぐに合流する』と告げると、直ぐさま目の前の扉を蹴破る。
大きな音を立てて倒れる二枚の板を一瞥し、私は抜刀した。
その瞬間、入り口の真横……ちょうど扉の死角になりそうなところから、人が飛び出してくる。
多分、こいつが見張りだ。
いきなり、真正面から斬り掛かってくるか。まあ、悪くない判断だ。
隠れ蓑にする予定の扉を破壊されたことで、奇襲は不可能になったからな。
床に落ちた二枚の板を前に、私は『こちらが奥へ行ったタイミングで、後ろから襲う算段だったのだろう』と推測する。
複数人を相手取るなら、真っ向勝負は避けたい筈なので。
『だからこそ、扉をダメにしたんだが』と思案しながら、私は剣を振るった。
と同時に、見張りの男の剣撃を跳ね返す。
「っ……!」
見張りの男は苦しそうに顔を歪めて後ろへ下がり、手首を押さえた。
それも、剣を握っている方を。
『先程の反撃で、痛めたのだろう』と予想する中、彼は少しばかり焦りを見せる。
「誰かと思えば……よりによって、ラニット公爵か。参ったね」
『全くもって、ついていない』と嘆き、見張りの男は小さく肩を竦めた。
かと思えば、片手を後ろへ回す。
「これじゃあ、僕に勝ち目はないよ」
郊外にある廃墟同然の建物を手で示し、ロルフは懐へ手を入れた。
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『なので、見張りだけ置いたのかと』と主張し、ロルフは短剣を取り出す。
恐らく、護身用だろう。
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多分、こいつが見張りだ。
いきなり、真正面から斬り掛かってくるか。まあ、悪くない判断だ。
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と同時に、見張りの男の剣撃を跳ね返す。
「っ……!」
見張りの男は苦しそうに顔を歪めて後ろへ下がり、手首を押さえた。
それも、剣を握っている方を。
『先程の反撃で、痛めたのだろう』と予想する中、彼は少しばかり焦りを見せる。
「誰かと思えば……よりによって、ラニット公爵か。参ったね」
『全くもって、ついていない』と嘆き、見張りの男は小さく肩を竦めた。
かと思えば、片手を後ろへ回す。
「これじゃあ、僕に勝ち目はないよ」
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