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番外編
休暇申請《ロルフ side》②
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「あの、奥様!実は折り入って、お願いしたいことが!」
挙手しながらそう言い、僕は少し前のめりになった。
ちょっと興奮状態の僕を前に、奥様はコテリと首を傾げる。
「何でしょう?」
真っ直ぐこちらを見つめ返し、奥様は話の先を促した。
なので、僕はこう答える。
「僕が休暇をもらえるよう、公爵様に口添えしていただけませんか!」
「無理です、ごめんなさい」
一も二もなくバッサリ断ってくる奥様に、僕は目を剥いた。
まさか、迷う素振りも見せないとは思わなかったため。
「な、何故ですか……!」
堪らず疑問を吐き出すと、奥様は自身の胸元に手を添える。
「仕事の内容や状況をよく理解していない私が、口を出していい問題じゃないからです。下手に干渉すれば、現場に混乱を生むでしょうし」
「うっ……!それは確かに……!でも、公爵様の妻として、少しくらい意見したって……!」
「私は仕事とプライベートを別に考えているので、妻として何か言う気はありません」
『第三者として、客観的な意見をするならともかく』と話し、奥様はこちらの要求を完全拒否した。
良くも悪くもしっかりした性格の彼女を前に、僕は言葉に詰まる。
あちらの言い分は、至極真っ当なものなので……。
でも、このまま引き下がる訳にはいかなかった。
「じゃ、じゃあ……せめて、話し合いに同席していただくことは!」
僅かに身を乗り出し、僕は縋るような目を向ける。
すると、奥様は
「まあ、それくらいなら」
と、応じてくれた。
『だけど、意見なんかはしませんからね?』と念を押す奥様に、僕はコクコクと頷く。
この際、彼女を巻き込めれば何でも良かったため。
「ありがとうございます!では、行きましょう!」
────と、告げた数分後。
僕は執務室で、公爵様と向かい合う。
大丈夫……ここには奥様も居るから、あからさまな害意を向けてくることはない筈。
来客用のソファに腰掛ける桃髪の女性を一瞥し、僕は深呼吸した。
と同時に、真っ直ぐ前を見据える。
「公爵様、お願いです!僕に────まとまった休暇をください!」
深々と頭を下げて頼み込み、僕は僅かに表情を強ばらせた。
『つ、ついに言ってしまった……!』と緊張する僕を前に、公爵様は案の定とでも言うべきか……眉を顰める。
だが────奥様の視線に気づくと、真顔に戻った。
かと思えば、おもむろに前髪を掻き上げる。
「……分かった」
「!」
ピクッと僅かに反応を示し、僕は勢いよく顔を上げた。
キラキラと目を輝かせる僕の前で、公爵様は新たな書類を作成する。
「ただし、休暇期間は一週間だ」
『それ以上、休まれると困る』と言い、公爵様は完成した書類をこちらに差し出した。
そこには、僕の休暇に関することが記されている。
「あ、ありがとうございます、公爵様!」
両手で書類を受け取り、僕は満面の笑みを浮かべた。
まさか、こんなにあっさり休暇申請が通るとは!
奥様に同席してもらって、正解だった!
『奥様に口添えしてもらうまでも、なかったな!』と心の中で呟き、僕はうんと目を細める。
そして、もらった書類をギュッと抱き締めた。
挙手しながらそう言い、僕は少し前のめりになった。
ちょっと興奮状態の僕を前に、奥様はコテリと首を傾げる。
「何でしょう?」
真っ直ぐこちらを見つめ返し、奥様は話の先を促した。
なので、僕はこう答える。
「僕が休暇をもらえるよう、公爵様に口添えしていただけませんか!」
「無理です、ごめんなさい」
一も二もなくバッサリ断ってくる奥様に、僕は目を剥いた。
まさか、迷う素振りも見せないとは思わなかったため。
「な、何故ですか……!」
堪らず疑問を吐き出すと、奥様は自身の胸元に手を添える。
「仕事の内容や状況をよく理解していない私が、口を出していい問題じゃないからです。下手に干渉すれば、現場に混乱を生むでしょうし」
「うっ……!それは確かに……!でも、公爵様の妻として、少しくらい意見したって……!」
「私は仕事とプライベートを別に考えているので、妻として何か言う気はありません」
『第三者として、客観的な意見をするならともかく』と話し、奥様はこちらの要求を完全拒否した。
良くも悪くもしっかりした性格の彼女を前に、僕は言葉に詰まる。
あちらの言い分は、至極真っ当なものなので……。
でも、このまま引き下がる訳にはいかなかった。
「じゃ、じゃあ……せめて、話し合いに同席していただくことは!」
僅かに身を乗り出し、僕は縋るような目を向ける。
すると、奥様は
「まあ、それくらいなら」
と、応じてくれた。
『だけど、意見なんかはしませんからね?』と念を押す奥様に、僕はコクコクと頷く。
この際、彼女を巻き込めれば何でも良かったため。
「ありがとうございます!では、行きましょう!」
────と、告げた数分後。
僕は執務室で、公爵様と向かい合う。
大丈夫……ここには奥様も居るから、あからさまな害意を向けてくることはない筈。
来客用のソファに腰掛ける桃髪の女性を一瞥し、僕は深呼吸した。
と同時に、真っ直ぐ前を見据える。
「公爵様、お願いです!僕に────まとまった休暇をください!」
深々と頭を下げて頼み込み、僕は僅かに表情を強ばらせた。
『つ、ついに言ってしまった……!』と緊張する僕を前に、公爵様は案の定とでも言うべきか……眉を顰める。
だが────奥様の視線に気づくと、真顔に戻った。
かと思えば、おもむろに前髪を掻き上げる。
「……分かった」
「!」
ピクッと僅かに反応を示し、僕は勢いよく顔を上げた。
キラキラと目を輝かせる僕の前で、公爵様は新たな書類を作成する。
「ただし、休暇期間は一週間だ」
『それ以上、休まれると困る』と言い、公爵様は完成した書類をこちらに差し出した。
そこには、僕の休暇に関することが記されている。
「あ、ありがとうございます、公爵様!」
両手で書類を受け取り、僕は満面の笑みを浮かべた。
まさか、こんなにあっさり休暇申請が通るとは!
奥様に同席してもらって、正解だった!
『奥様に口添えしてもらうまでも、なかったな!』と心の中で呟き、僕はうんと目を細める。
そして、もらった書類をギュッと抱き締めた。
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