84 / 98
第三章
平凡な私でも《ルーシー side》
しおりを挟む
ギュッと強く手を握り締め、私は思わず俯いた。
久々に感じる無力感に打ちひしがれながら。
最近はずっと傍に朱里達が居てくれたから、何でも出来そうな気がしていたけど、私一人じゃ……何も出来ない。
本物のヒロインのような勇気や優しさは、持ち合わせていないんだ。
だから────
「────私はヒロインとして、ここに来た訳じゃない。ただの一人の人間として、自分と大切な人達を守るために必要なものを取りに来たの」
聖なる杖をただの道具や手段として扱い、私は本心を曝け出した。
『なっ……!?』と面食らう聖獣を前に、私は一歩前へ出る。
「平凡で結構。どうせ、私には人々を救うなんて崇高なこと出来ないから」
野外研修のとき嫌というほど思い知らされた自分の本質を見据え、私は盛大に開き直った。
唖然としている聖獣に詰め寄り、至近距離で青い瞳を見つめる。
「でもね、私にだって意地はあるの。自分の出来ることは精一杯やろう、という意地がね。それで家族や友達の助けになるなら、尚更」
腰に当てた手を下ろしつつ、私は自信ありげに笑う。
「傍から見れば利己的な女に映るだろうけど、それで構わない。それが私だもん」
いくら上品に取り繕ったって変わらない自分の性を示し、一歩後ろへ下がった。
呆然とした様子で固まる聖獣を見つめ、手に持ったものを握り締める。
「悪いけど、どれだけ諦めさせようとしても無駄だから。こっちはもう悩みに悩みまくって、腹を決めているの。今更外野に何を言われたって、揺るがないよ」
「……強情なやつだ」
「そう?身の程を弁えていて、実に謙虚だと思うけど?」
「いや、どこが……」
ゲンナリしたように溜め息を零し、聖獣は頭を振る。
「とりあえず、君の気持ちは分かった。じゃあ、こうしよう。僕の与えた試練を突破出来たら、聖なる杖を……」
「────あっ、それならもう持っているから大丈夫」
先程拝借した白い杖を背中の後ろで振り、私はニッコリと微笑む。
と同時に、全力疾走で来た道を引き返した。
「い、いつの間に……!?」
ポスポスと自身の胸元を叩き、聖獣は目を白黒させる。
衝撃のあまり固まる白い虎を前に、私は
「そのモフモフに杖を隠しているのはゲームで知ってんのよ、バーーーカ!」
と、叫んだ。
『な、なんだと!?』と狼狽える聖獣を置いて、私はぐんぐんスピードを上げていく。
本当はこんな窃盗まがいの真似、したくなかったんだけど……まあ、受け渡しを渋るあっちが悪いよね。
本来の持ち主はヒロインなんだし、問題ないでしょう。
『大体、試練って何よ?』と文句を言いつつ、私は出口を目指す。
────と、ここで後ろからけたたましい足音が聞こえてきた。
「おい!そこ、止まれ!まだ話は終わっていない!というか、こんな展開認めない!」
物凄い速さで距離を詰めてくる聖獣は、『色々おかしい!』と批判する。
力ずくで杖を取り戻す気である白い虎に、私はニッコリと微笑んだ。
「聖獣はさ、その堅苦しい性格を直した方がいいよ。誰も居ない空間に二十~三十年ほど閉じ込められば、ちょっとは頭が冷えるんじゃない?」
杖の先端を聖獣に向け、私は『どう?』と尋ねる。
その途端、あちらは一気に青ざめた。
というのも、このアイテムの効果が────あらゆるものを封印出来る、というものだから。
たとえ、杖を守る存在である聖獣であろうと例外ではない。
聖なる杖がこっちの手に渡った時点で、貴方は詰んでいるの。
大人しく、諦めたら?
「平凡だろうとなんだろうと、『光の乙女』の所持者である以上、私もこの杖を使える。それは分かっているよね?」
使い方もゲームを通して既に熟知しているため、抜かりはない。
『久々に転生者チートを使った気分』と浮かれる中、聖獣はピタリと足を止めた。
かと思えば、突然泣き崩れる。
「神よ~~~!何故、彼女のような性格破綻者を聖女にしたのです~~~!?」
いや、『性格破綻者』って……そりゃあ、歴代の聖女やゲームのヒロインに比べればめちゃくちゃ性格悪いけど、ちょっと言い過ぎじゃない!?
てか、ガチ泣きじゃん!
『ちょっと、おちょくり過ぎたか?』なんて思いながら、私は一度も足を止めることなく出口まで駆け抜ける。
そして、外で待っていた朱里へ抱きついた。
「ただいま~!バッチリ、アイテム回収してきたよ~!」
手に持った白い杖をブンブン振り回し、私は『ほら、見て見て!』と笑う。
すると、朱里はホッとしたような表情を浮かべ、こちらに手を伸ばした。
「おかえりなさい。ご無事で何よりです」
そっと私の頬を撫で、朱里は肩から力を抜く。
────と、ここで周辺の警戒に当たっていた男性陣が戻ってきた。
「おっ?もう戻ってきたのか!」
「思ったより、早かったな」
「お疲れ様」
思い思いの言葉を述べてこちらに来ると、洞窟に目を向ける。
聖獣の泣き声が微かに聞こえるのか、彼らは一様に首を傾げていた。
が、『光の乙女』の所持者じゃないと聖獣の言葉は分からないため、ただの空耳と判断したらしい。
直ぐに興味を無くした。
「さて、そろそろ帰ろうか」
『長居は無用だ』と言い渡すレーヴェンに、私達は賛同した。
もうすぐ夕暮れということもあり、直ぐに荷物をまとめて城へ向かう。
朱里の転移魔法を用いて。
やっぱりこれが一番早いし、安全だから。
『本当、便利だよね~』と思いつつ、私達はいつぞやの会議室へ足を運ぶ。
そこには、もうグレンジャー公爵やノクターン皇帝陛下の姿があり……ピリピリとした空気を放っている。
そりゃあ、そうだ────これから、魔王戦の最終打ち合わせを始めるんだから。
『ニコニコしていられる余裕はないだろう』と考える中、私達はそれぞれ席に着く。
と同時に、ノクターン皇帝陛下が少しばかり身を乗り出した。
「ルーシー嬢、例のものは?」
「こちらに」
聖なる杖をテーブルの上に置くと、ノクターン皇帝陛下は僅かに眉尻を下げる。
「では、本当にこれで……全て揃ったんだな」
「はい。あとは魔王に戦いを挑み、勝つだけです」
「……そうか」
じっと杖を見つめ、ノクターン皇帝陛下は複雑な表情を浮かべた。
帝国の主としては喜ぶべきことなんだろうが、レーヴェンの父親としては心配で堪らないのだろう。
それは朱里やニクスの父であるグレンジャー公爵や、リエートの兄であるクライン小公爵も同じだった。
『ついに我が子を戦場へ送り出す時が来たのか』と落胆する彼らを他所に、ノクターン皇帝陛下は一つ深呼吸する。
と同時に、表情を引き締めた。
「────これより、魔王討伐作戦の最終確認を行う」
✄-------------------‐-------------------‐------✄
明日から、二週間~一ヶ月ほど休載します。
更新を楽しみにしている方が居たら、申し訳ございませんm(_ _)m
本当はこのまま完結まで更新しようと思っていたのですが、『魔王戦の流れ、これでいいのかな?』と迷ってしまい……。
考える時間を(場合によっては、書き直す時間も)いただきたく……。
出来るだけ、早く更新を再開致しますので、少々お待ちいただけますと幸いです。
今後とも、『お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない』をよろしくお願いいたします┏○ペコッ
久々に感じる無力感に打ちひしがれながら。
最近はずっと傍に朱里達が居てくれたから、何でも出来そうな気がしていたけど、私一人じゃ……何も出来ない。
本物のヒロインのような勇気や優しさは、持ち合わせていないんだ。
だから────
「────私はヒロインとして、ここに来た訳じゃない。ただの一人の人間として、自分と大切な人達を守るために必要なものを取りに来たの」
聖なる杖をただの道具や手段として扱い、私は本心を曝け出した。
『なっ……!?』と面食らう聖獣を前に、私は一歩前へ出る。
「平凡で結構。どうせ、私には人々を救うなんて崇高なこと出来ないから」
野外研修のとき嫌というほど思い知らされた自分の本質を見据え、私は盛大に開き直った。
唖然としている聖獣に詰め寄り、至近距離で青い瞳を見つめる。
「でもね、私にだって意地はあるの。自分の出来ることは精一杯やろう、という意地がね。それで家族や友達の助けになるなら、尚更」
腰に当てた手を下ろしつつ、私は自信ありげに笑う。
「傍から見れば利己的な女に映るだろうけど、それで構わない。それが私だもん」
いくら上品に取り繕ったって変わらない自分の性を示し、一歩後ろへ下がった。
呆然とした様子で固まる聖獣を見つめ、手に持ったものを握り締める。
「悪いけど、どれだけ諦めさせようとしても無駄だから。こっちはもう悩みに悩みまくって、腹を決めているの。今更外野に何を言われたって、揺るがないよ」
「……強情なやつだ」
「そう?身の程を弁えていて、実に謙虚だと思うけど?」
「いや、どこが……」
ゲンナリしたように溜め息を零し、聖獣は頭を振る。
「とりあえず、君の気持ちは分かった。じゃあ、こうしよう。僕の与えた試練を突破出来たら、聖なる杖を……」
「────あっ、それならもう持っているから大丈夫」
先程拝借した白い杖を背中の後ろで振り、私はニッコリと微笑む。
と同時に、全力疾走で来た道を引き返した。
「い、いつの間に……!?」
ポスポスと自身の胸元を叩き、聖獣は目を白黒させる。
衝撃のあまり固まる白い虎を前に、私は
「そのモフモフに杖を隠しているのはゲームで知ってんのよ、バーーーカ!」
と、叫んだ。
『な、なんだと!?』と狼狽える聖獣を置いて、私はぐんぐんスピードを上げていく。
本当はこんな窃盗まがいの真似、したくなかったんだけど……まあ、受け渡しを渋るあっちが悪いよね。
本来の持ち主はヒロインなんだし、問題ないでしょう。
『大体、試練って何よ?』と文句を言いつつ、私は出口を目指す。
────と、ここで後ろからけたたましい足音が聞こえてきた。
「おい!そこ、止まれ!まだ話は終わっていない!というか、こんな展開認めない!」
物凄い速さで距離を詰めてくる聖獣は、『色々おかしい!』と批判する。
力ずくで杖を取り戻す気である白い虎に、私はニッコリと微笑んだ。
「聖獣はさ、その堅苦しい性格を直した方がいいよ。誰も居ない空間に二十~三十年ほど閉じ込められば、ちょっとは頭が冷えるんじゃない?」
杖の先端を聖獣に向け、私は『どう?』と尋ねる。
その途端、あちらは一気に青ざめた。
というのも、このアイテムの効果が────あらゆるものを封印出来る、というものだから。
たとえ、杖を守る存在である聖獣であろうと例外ではない。
聖なる杖がこっちの手に渡った時点で、貴方は詰んでいるの。
大人しく、諦めたら?
「平凡だろうとなんだろうと、『光の乙女』の所持者である以上、私もこの杖を使える。それは分かっているよね?」
使い方もゲームを通して既に熟知しているため、抜かりはない。
『久々に転生者チートを使った気分』と浮かれる中、聖獣はピタリと足を止めた。
かと思えば、突然泣き崩れる。
「神よ~~~!何故、彼女のような性格破綻者を聖女にしたのです~~~!?」
いや、『性格破綻者』って……そりゃあ、歴代の聖女やゲームのヒロインに比べればめちゃくちゃ性格悪いけど、ちょっと言い過ぎじゃない!?
てか、ガチ泣きじゃん!
『ちょっと、おちょくり過ぎたか?』なんて思いながら、私は一度も足を止めることなく出口まで駆け抜ける。
そして、外で待っていた朱里へ抱きついた。
「ただいま~!バッチリ、アイテム回収してきたよ~!」
手に持った白い杖をブンブン振り回し、私は『ほら、見て見て!』と笑う。
すると、朱里はホッとしたような表情を浮かべ、こちらに手を伸ばした。
「おかえりなさい。ご無事で何よりです」
そっと私の頬を撫で、朱里は肩から力を抜く。
────と、ここで周辺の警戒に当たっていた男性陣が戻ってきた。
「おっ?もう戻ってきたのか!」
「思ったより、早かったな」
「お疲れ様」
思い思いの言葉を述べてこちらに来ると、洞窟に目を向ける。
聖獣の泣き声が微かに聞こえるのか、彼らは一様に首を傾げていた。
が、『光の乙女』の所持者じゃないと聖獣の言葉は分からないため、ただの空耳と判断したらしい。
直ぐに興味を無くした。
「さて、そろそろ帰ろうか」
『長居は無用だ』と言い渡すレーヴェンに、私達は賛同した。
もうすぐ夕暮れということもあり、直ぐに荷物をまとめて城へ向かう。
朱里の転移魔法を用いて。
やっぱりこれが一番早いし、安全だから。
『本当、便利だよね~』と思いつつ、私達はいつぞやの会議室へ足を運ぶ。
そこには、もうグレンジャー公爵やノクターン皇帝陛下の姿があり……ピリピリとした空気を放っている。
そりゃあ、そうだ────これから、魔王戦の最終打ち合わせを始めるんだから。
『ニコニコしていられる余裕はないだろう』と考える中、私達はそれぞれ席に着く。
と同時に、ノクターン皇帝陛下が少しばかり身を乗り出した。
「ルーシー嬢、例のものは?」
「こちらに」
聖なる杖をテーブルの上に置くと、ノクターン皇帝陛下は僅かに眉尻を下げる。
「では、本当にこれで……全て揃ったんだな」
「はい。あとは魔王に戦いを挑み、勝つだけです」
「……そうか」
じっと杖を見つめ、ノクターン皇帝陛下は複雑な表情を浮かべた。
帝国の主としては喜ぶべきことなんだろうが、レーヴェンの父親としては心配で堪らないのだろう。
それは朱里やニクスの父であるグレンジャー公爵や、リエートの兄であるクライン小公爵も同じだった。
『ついに我が子を戦場へ送り出す時が来たのか』と落胆する彼らを他所に、ノクターン皇帝陛下は一つ深呼吸する。
と同時に、表情を引き締めた。
「────これより、魔王討伐作戦の最終確認を行う」
✄-------------------‐-------------------‐------✄
明日から、二週間~一ヶ月ほど休載します。
更新を楽しみにしている方が居たら、申し訳ございませんm(_ _)m
本当はこのまま完結まで更新しようと思っていたのですが、『魔王戦の流れ、これでいいのかな?』と迷ってしまい……。
考える時間を(場合によっては、書き直す時間も)いただきたく……。
出来るだけ、早く更新を再開致しますので、少々お待ちいただけますと幸いです。
今後とも、『お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない』をよろしくお願いいたします┏○ペコッ
65
あなたにおすすめの小説
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
【完結】溺愛?執着?転生悪役令嬢は皇太子から逃げ出したい~絶世の美女の悪役令嬢はオカメを被るが、独占しやすくて皇太子にとって好都合な模様~
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
平安のお姫様が悪役令嬢イザベルへと転生した。平安の記憶を思い出したとき、彼女は絶望することになる。
絶世の美女と言われた切れ長の細い目、ふっくらとした頬、豊かな黒髪……いわゆるオカメ顔ではなくなり、目鼻立ちがハッキリとし、ふくよかな頬はなくなり、金の髪がうねるというオニのような見た目(西洋美女)になっていたからだ。
今世での絶世の美女でも、美意識は平安。どうにか、この顔を見られない方法をイザベルは考え……、それは『オカメ』を装備することだった。
オカメ狂の悪役令嬢イザベルと、
婚約解消をしたくない溺愛・執着・イザベル至上主義の皇太子ルイスのオカメラブコメディー。
※執着溺愛皇太子と平安乙女のオカメな悪役令嬢とのラブコメです。
※主人公のイザベルの思考と話す言葉の口調が違います。分かりにくかったら、すみません。
※途中からダブルヒロインになります。
イラストはMasquer様に描いて頂きました。
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】
いつき
恋愛
リアラは貧しい男爵家に生まれた容姿も普通の女の子だった。
陰険な意地悪をする義母と義妹が来てから家族仲も悪くなり実の父にも煙たがられる日々
だが、彼女は気にも止めず使用人扱いされても挫ける事は無い
何故なら彼女は前世の記憶が有るからだ
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
異世界転移したと思ったら、実は乙女ゲームの住人でした
冬野月子
恋愛
自分によく似た攻略対象がいるからと、親友に勧められて始めた乙女ゲームの世界に転移してしまった雫。
けれど実は、自分はそのゲームの世界の住人で攻略対象の妹「ロゼ」だったことを思い出した。
その世界でロゼは他の攻略対象、そしてヒロインと出会うが、そのヒロインは……。
※小説家になろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる