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屍山血河〜王都防衛戦〜
終結と集結
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*◇*◇*◇*◇
『第0機動小隊各機、聞こえているだろうか?
私だ、教官だ。……先程、王都作戦司令部より、残存敵の完全沈黙、並びに両Ξ標的の完全停止が確認された。
損害は多大だった、しかしここまでの成果を上げることができたのは、貴様らの尽力のおかげだ。
そこに関しては素直に感謝を伝えよう、そして私は貴様らを誇りに思っている。
まだ出会って数時間、私も教官としてやるべきことは何一つできていないが、それでも貴様らの活躍は他の者らよりも秀でているのが目に見えて分かった。
流石は第0機動小隊だ、素質は十分、鍛え甲斐がある……と言ったところだが、1つだけ知らせがある。
……ここで話していても締まりが悪い、本日の正午……12時丁度に、またブリーフィングルーム1に集合してくれ』
それで、僕たち宛てに送られた通話は終了した。
今僕がいるのは———第二次防衛線と呼ばれた土塁の上。
氷魔法で形作られた氷の、少しばかりひんやりとした感覚が、地に付けた腿から伝わってくる。
見下ろした目の前に広がるのは、未だ黒煙の上る岩肌の根差す平野と、既に登りつつある太陽を背にした青空。
味方のサイドツーも次々と撤退している中、一際目を引く銀色の機体が1つ。
ヴェンデッタ……だろう。右腕には謎の重装備が持たされていたが。
僕もアレに乗ることになるのだろうか。
……終わったのか。
実感が持てない。
……登りゆく朝日を見れば実感が湧いてくる……などと考えていたのは無駄だった。
なんだか、いろいろあっさりだった。
戦いが終わるのも、Ξ標的との邂逅も、人が死ぬのも。
本当に……あっさりで。
あっという間に、感傷などに浸る暇もなく、ほんの一瞬で。
「これで……よかったのかな」
結局、力なんてなかった。
どれだけ頑張ったって、僕はアイツを救えなかった。
例えどれだけ褒められようと、必ずその事実と結果が、脳裏をチラつくのだ。
……それがお前の罪だ、とも言わんばかりに。
「よかった……の、かな……」
なぜだろう。
一緒にいた時間が長かったわけじゃない。思い入れがあったわけでもない。
なのに、なのにどうして———そんな他人のために、僕は泣いて———、
「…………いい……わけ、ないだろ……っ!」
座って俯きながらも、右拳を何度も何度も地面に打ち付ける。
ポロポロと崩れ落ちる水滴と、拳についた土を眺めながら。
眼前が涙で埋まる。
救えなかった、その責任の重さと、あの声の懐かしさに涙腺が触れる。
「……めん、ご……ん、ごめん……ごめん、ごめん、ごめん、ごめん……本当に……ごめん……!」
何度も、何度も。
「謝ったって……変わらないのは、分かってる……分かってる……けど、でも……僕は……っ!」
守ると誓った人を守れなかった、と。
地面に声が吸い込まれてゆく。
…………背負いたくなんて、なかった。
僕は何も悪くない、むしろ僕は———僕は沢山の命を救ったんだぞ、と言い聞かせた。
そうじゃないと———事実に身体が押し潰されてしまいそうだったから。
『第0機動小隊各機、聞こえているだろうか?
私だ、教官だ。……先程、王都作戦司令部より、残存敵の完全沈黙、並びに両Ξ標的の完全停止が確認された。
損害は多大だった、しかしここまでの成果を上げることができたのは、貴様らの尽力のおかげだ。
そこに関しては素直に感謝を伝えよう、そして私は貴様らを誇りに思っている。
まだ出会って数時間、私も教官としてやるべきことは何一つできていないが、それでも貴様らの活躍は他の者らよりも秀でているのが目に見えて分かった。
流石は第0機動小隊だ、素質は十分、鍛え甲斐がある……と言ったところだが、1つだけ知らせがある。
……ここで話していても締まりが悪い、本日の正午……12時丁度に、またブリーフィングルーム1に集合してくれ』
それで、僕たち宛てに送られた通話は終了した。
今僕がいるのは———第二次防衛線と呼ばれた土塁の上。
氷魔法で形作られた氷の、少しばかりひんやりとした感覚が、地に付けた腿から伝わってくる。
見下ろした目の前に広がるのは、未だ黒煙の上る岩肌の根差す平野と、既に登りつつある太陽を背にした青空。
味方のサイドツーも次々と撤退している中、一際目を引く銀色の機体が1つ。
ヴェンデッタ……だろう。右腕には謎の重装備が持たされていたが。
僕もアレに乗ることになるのだろうか。
……終わったのか。
実感が持てない。
……登りゆく朝日を見れば実感が湧いてくる……などと考えていたのは無駄だった。
なんだか、いろいろあっさりだった。
戦いが終わるのも、Ξ標的との邂逅も、人が死ぬのも。
本当に……あっさりで。
あっという間に、感傷などに浸る暇もなく、ほんの一瞬で。
「これで……よかったのかな」
結局、力なんてなかった。
どれだけ頑張ったって、僕はアイツを救えなかった。
例えどれだけ褒められようと、必ずその事実と結果が、脳裏をチラつくのだ。
……それがお前の罪だ、とも言わんばかりに。
「よかった……の、かな……」
なぜだろう。
一緒にいた時間が長かったわけじゃない。思い入れがあったわけでもない。
なのに、なのにどうして———そんな他人のために、僕は泣いて———、
「…………いい……わけ、ないだろ……っ!」
座って俯きながらも、右拳を何度も何度も地面に打ち付ける。
ポロポロと崩れ落ちる水滴と、拳についた土を眺めながら。
眼前が涙で埋まる。
救えなかった、その責任の重さと、あの声の懐かしさに涙腺が触れる。
「……めん、ご……ん、ごめん……ごめん、ごめん、ごめん、ごめん……本当に……ごめん……!」
何度も、何度も。
「謝ったって……変わらないのは、分かってる……分かってる……けど、でも……僕は……っ!」
守ると誓った人を守れなかった、と。
地面に声が吸い込まれてゆく。
…………背負いたくなんて、なかった。
僕は何も悪くない、むしろ僕は———僕は沢山の命を救ったんだぞ、と言い聞かせた。
そうじゃないと———事実に身体が押し潰されてしまいそうだったから。
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