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其は天命の刻、誰が為の決意
天の銀装
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……飛べる。跳躍スラスターを使わずに、今この機体は飛んでいる。
「なんだか分かんないけど、今ならいける気がするよ、ヴェンデッタ!」
飛び上がった空中から見下ろした地表には、倒れ込んだが起きあがろうとするサイドツーが2機。
「お前たちを殺しはしない……絶対に。ただ、ただ戦えないようにするだけだ……!」
操縦桿を握りしめ、長刀を構える。後はあちらの武器を、もしくはその腕部を切断するだけだ。
———が、敵はそうもいかない。すぐさまこちらに向けて銃弾を撃ってくるが———、
「……すごい、すごいよ、ヴェンデッタ!」
あまりにもハイスピード。あまりにも突発的な機動力。全てが規格外。
迫り来る弾丸、その全てをコイツは、空中の機動でかわしてみせた。
……僕の思い描いた、軌道通りに。
スラスターなぞ使わなくとも、この機動力。動転する視界なんて、もはやストレスの対象にすらならなかった。
「まずは———1機!」
あまりにも早すぎるそのスピードで、敵の銃弾をかわし続け、そして一瞬で降下。
地面と平行に移動しながら、敵サイドツーの左腕のその銃を両断してみせた。
「そしてっ、もう1機!」
浮かび上がった空中にてターンを決め、急速な方向転換。
もう片方の倒れ込んだ機体に狙いを定めて、再加速。
銃弾なんて関係ない、今の僕とコイツなら———真正面から突っ込んだって、そんなの全部避けられる!
ヴェンデッタを通してこちらにフィードバックされる、突風の心地よさ。延々とこちらを照らす日差しの緩やかな暖かさ。
その全てを血で汚すわけにはいかない。だから、だから僕は前に進んでみせる。
残ったもう1機の右腕———武器を持っている方の腕を切断する。重厚さなど必要ない、スッ、と一閃。ほんの一瞬で終わることだ———!
……できた、のか。
誰も、殺すことなく、この戦場を生き延びてみせた……!
『———コーラス7、まさかそれは……?』
レイさんの声だ。
「はい、こちらコーラス7! ヴェンデッタです! ヴェンデッタが———僕の元に駆けつけてくれたんです!」
『ヴェンデッタが、たった1機で———搭乗者もなしに、貴様のところに駆けつけた……か。
……っふ、しかも戦場を駆け回りながら、敵に情けをかけるなんて……人斬りらしくもある。
……いいじゃないか、体調に問題はないか?』
「はい! 問題もないどころか……むしろ調子がいいです!」
『———こちら第0機動小隊は、先程無事アヴェンジ小隊と合流し、人界王の保護に成功した! 貴様も我々と合流するが良い!
ヴェンデッタに搭乗することは、この私が許す! この場での責任は全て私が取ろう、貴様はソレで———戦場を駆け巡れ!』
「……はいっ!!」
———なんだか、最初の印象とは全然打って変わって、とても頼もしい人としか思えなくなってしまった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
……もう、あのおじさんのこと———『軍人』とは何か、なんてことについては、考えることをやめた。そんな生き方は望まない、そんな在り方とは訣別してみせた。どこまでも子供くさいけど。
その代わり、今の僕には確固たる芯がある。確固たる決意と、覚悟と、結論が今の僕を形作っている。
そして、自分の場所———立ち位置だって、既に見つけた。人は殺さない。絶対に。
せめて無力化するだけに留めるって、そう心に決めた。
……ソレが、たった1つの僕のわがまま。
でも、ソレが僕の力だけで叶うと言うのなら———叶えてみせる。
『こちらコーラス1より教官機へ。ヴェンデッタ2号機———コーラス7合流完了。現存戦略は全部集結しました。アヴェンジ小隊4機の先行も確認です』
『了解した。……第0機動小隊全機に告ぐ!
我が機体———ヴェンデッタを中心に円陣を組む! 最前列、コーラス1! 右舷第二列、コーラス7、同列左舷にコーラス5!
右舷第三列に~~……』
右舷第二列……僕の『コーラス7』と呼ばれたのはそこだった。先陣を切るセン隊長のすぐ後ろに待機する形で、僕は並ぶことになった。
『左舷第四列は———っ、総員戦闘準備!
未確認機、16機捕捉!』
「なんだか分かんないけど、今ならいける気がするよ、ヴェンデッタ!」
飛び上がった空中から見下ろした地表には、倒れ込んだが起きあがろうとするサイドツーが2機。
「お前たちを殺しはしない……絶対に。ただ、ただ戦えないようにするだけだ……!」
操縦桿を握りしめ、長刀を構える。後はあちらの武器を、もしくはその腕部を切断するだけだ。
———が、敵はそうもいかない。すぐさまこちらに向けて銃弾を撃ってくるが———、
「……すごい、すごいよ、ヴェンデッタ!」
あまりにもハイスピード。あまりにも突発的な機動力。全てが規格外。
迫り来る弾丸、その全てをコイツは、空中の機動でかわしてみせた。
……僕の思い描いた、軌道通りに。
スラスターなぞ使わなくとも、この機動力。動転する視界なんて、もはやストレスの対象にすらならなかった。
「まずは———1機!」
あまりにも早すぎるそのスピードで、敵の銃弾をかわし続け、そして一瞬で降下。
地面と平行に移動しながら、敵サイドツーの左腕のその銃を両断してみせた。
「そしてっ、もう1機!」
浮かび上がった空中にてターンを決め、急速な方向転換。
もう片方の倒れ込んだ機体に狙いを定めて、再加速。
銃弾なんて関係ない、今の僕とコイツなら———真正面から突っ込んだって、そんなの全部避けられる!
ヴェンデッタを通してこちらにフィードバックされる、突風の心地よさ。延々とこちらを照らす日差しの緩やかな暖かさ。
その全てを血で汚すわけにはいかない。だから、だから僕は前に進んでみせる。
残ったもう1機の右腕———武器を持っている方の腕を切断する。重厚さなど必要ない、スッ、と一閃。ほんの一瞬で終わることだ———!
……できた、のか。
誰も、殺すことなく、この戦場を生き延びてみせた……!
『———コーラス7、まさかそれは……?』
レイさんの声だ。
「はい、こちらコーラス7! ヴェンデッタです! ヴェンデッタが———僕の元に駆けつけてくれたんです!」
『ヴェンデッタが、たった1機で———搭乗者もなしに、貴様のところに駆けつけた……か。
……っふ、しかも戦場を駆け回りながら、敵に情けをかけるなんて……人斬りらしくもある。
……いいじゃないか、体調に問題はないか?』
「はい! 問題もないどころか……むしろ調子がいいです!」
『———こちら第0機動小隊は、先程無事アヴェンジ小隊と合流し、人界王の保護に成功した! 貴様も我々と合流するが良い!
ヴェンデッタに搭乗することは、この私が許す! この場での責任は全て私が取ろう、貴様はソレで———戦場を駆け巡れ!』
「……はいっ!!」
———なんだか、最初の印象とは全然打って変わって、とても頼もしい人としか思えなくなってしまった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
……もう、あのおじさんのこと———『軍人』とは何か、なんてことについては、考えることをやめた。そんな生き方は望まない、そんな在り方とは訣別してみせた。どこまでも子供くさいけど。
その代わり、今の僕には確固たる芯がある。確固たる決意と、覚悟と、結論が今の僕を形作っている。
そして、自分の場所———立ち位置だって、既に見つけた。人は殺さない。絶対に。
せめて無力化するだけに留めるって、そう心に決めた。
……ソレが、たった1つの僕のわがまま。
でも、ソレが僕の力だけで叶うと言うのなら———叶えてみせる。
『こちらコーラス1より教官機へ。ヴェンデッタ2号機———コーラス7合流完了。現存戦略は全部集結しました。アヴェンジ小隊4機の先行も確認です』
『了解した。……第0機動小隊全機に告ぐ!
我が機体———ヴェンデッタを中心に円陣を組む! 最前列、コーラス1! 右舷第二列、コーラス7、同列左舷にコーラス5!
右舷第三列に~~……』
右舷第二列……僕の『コーラス7』と呼ばれたのはそこだった。先陣を切るセン隊長のすぐ後ろに待機する形で、僕は並ぶことになった。
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未確認機、16機捕捉!』
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