3 / 15
03 除籍してください。
しおりを挟む
「………………………
はぁ!?
私は夫を満足させられるわよ!
こんなに美しいのよ!
当たり前でしょう!」
おっそ…
反応おっそ!
そしてその自信、
どこから?
「そゴホッそうとも!
親の目から見てもわが娘エクリュは世‥国‥ま町1番のび美人だ!
スススタイルだってばゲホッ、ばば抜群だ!
夫となるアルゲンテウス辺境伯はメメメロメロメになるにき、決まってる!」
バカ親のイタ過ぎる親バカが原因か…
まぁいい。
勘違いを正してやる義理など無い。
「ならば閨勤侍女など必要ないでしょう?
サンド子爵令嬢にメロメロになった夫が閨勤侍女を相手にするはずありませんし
浮気の心配も皆無でしょう」
「‥ッ
ね、念には念を入れて嫁ぎたいのよ!
大体あんたね、何を生意気に断ってんのよ?
たとえ私の引き立て役って立場でも
不細工なあんたが男に抱かれる千載一遇のチャンスじゃない!
そうでもなければ一生自慰行為に明け暮れる可哀想な女のくせにさ!
感謝しなさいよ!」
なるほど。
引き立て役が欲しかった訳か…
やっぱり本当は自信無いんじゃない。
少しでも自分をよく見せる為に
圧倒的不細工な私と並びたい、と。
――愚か者めが!
そんな情けない小細工を弄しているヒマがあるなら
辺境伯夫人として立てるだけの勉強を始めたらどうなんだ!
ハッキリ言って乙女科でやってたお茶会だのレース編みだの何の役にも立たないぞ
外交も担う辺境伯家に嫁ぐなら最低でも近隣諸国の言葉が話せなければ――
…まぁ、私が心配してやることじゃないか
踏みつけて来る相手にアドバイスしたって右から左だろう。
さて最後の確認に入りますか。
「お父様…
私はお父様の一人娘。
当然このカーマイン子爵家の跡取りだと自負し努力して来ましたが…
私を閨勤侍女にして辺境領に送った後は一体誰がカーマイン子爵家を継ぐのです?」
――そう。
父は母亡き後再婚しなかった。
いまだに母を愛しているのだ。
どんなにサンド子爵に勧められてもそれだけは断って来た。
だからカーマイン子爵家を継ぐべき者は私しかいないはずなのだ。
「そ‥それはその‥」
「何だアンバー、
愚娘にハッキリ言ってやれ!
醜く結婚出来そうもない娘などとうに見限っていると!
跡取りを望めない娘など後継者失格!
カーマイン子爵家は私の優秀な二男が継ぐと決まっているのだ!
解ったら有難くエクリュの情けを受け入れて閨勤侍女として付いて行け!」
「事実ですかお父様」
「‥お前の為だと思って‥」
「除籍して下さい」
「ルフス!?」
「伯父様、それでいいでしょう?
私が除籍となれば万が一にも二男がカーマイン子爵家を継ぐ支障になりえない。
除籍となった時点で何の主張も告発も出来なくなるのですから。
その代わり閨勤侍女にはなりません。
いいですね?」
「ふ…ん。
いいだろう」
「お父様ッ!?」
焦って騒ぐエクリュ。
うるさい!
黙ってろ!
「正式な婚約届はもう済んでますか?」
「2週間後に辺境領で行う。
今から向かうのだ。
観光しながらゆっくりとな。
その前にちょっと立ち寄ってみたんだ」
「王都ではなく?
正式な婚約届は王都でなければならないのでは?」
「辺境領は特別だ。
王都の文官が常駐していて王都と同じ手続きが出来る。
辺境伯はお忙しい御方だから我らが出向いて差し上げるのだ」
「では私のカーマイン子爵家除籍の手続きもそこで同時にお願いします。
2週間後、お父様も必ずご出席下さい。
愛姪の婚約のお祝いに愚娘の除籍をプレゼントという形で良いのではないですか」
「ハハッそれはいい!
では二男も連れて行くかな」
「美しい家族愛に涙が零れそうですね。
では2週間後、アルゲンテウス辺境領で」
ご機嫌で執務室を出て行く大好きな兄から私に目を移す男に言う。
「私は今日を最後にもうここへは来ません。
最後ですのでお母様の部屋にお別れをさせて下さい」
「ルフス、私は‥」
「お願いします、
カーマイン子爵」
「ッ!」
「――お母様との最後の約束、」
と言えばハッとする男。
忘れていた?
「破りましたね」
絶句するカーマイン子爵。
本当ゴミ以下だ。
はぁ!?
私は夫を満足させられるわよ!
こんなに美しいのよ!
当たり前でしょう!」
おっそ…
反応おっそ!
そしてその自信、
どこから?
「そゴホッそうとも!
親の目から見てもわが娘エクリュは世‥国‥ま町1番のび美人だ!
スススタイルだってばゲホッ、ばば抜群だ!
夫となるアルゲンテウス辺境伯はメメメロメロメになるにき、決まってる!」
バカ親のイタ過ぎる親バカが原因か…
まぁいい。
勘違いを正してやる義理など無い。
「ならば閨勤侍女など必要ないでしょう?
サンド子爵令嬢にメロメロになった夫が閨勤侍女を相手にするはずありませんし
浮気の心配も皆無でしょう」
「‥ッ
ね、念には念を入れて嫁ぎたいのよ!
大体あんたね、何を生意気に断ってんのよ?
たとえ私の引き立て役って立場でも
不細工なあんたが男に抱かれる千載一遇のチャンスじゃない!
そうでもなければ一生自慰行為に明け暮れる可哀想な女のくせにさ!
感謝しなさいよ!」
なるほど。
引き立て役が欲しかった訳か…
やっぱり本当は自信無いんじゃない。
少しでも自分をよく見せる為に
圧倒的不細工な私と並びたい、と。
――愚か者めが!
そんな情けない小細工を弄しているヒマがあるなら
辺境伯夫人として立てるだけの勉強を始めたらどうなんだ!
ハッキリ言って乙女科でやってたお茶会だのレース編みだの何の役にも立たないぞ
外交も担う辺境伯家に嫁ぐなら最低でも近隣諸国の言葉が話せなければ――
…まぁ、私が心配してやることじゃないか
踏みつけて来る相手にアドバイスしたって右から左だろう。
さて最後の確認に入りますか。
「お父様…
私はお父様の一人娘。
当然このカーマイン子爵家の跡取りだと自負し努力して来ましたが…
私を閨勤侍女にして辺境領に送った後は一体誰がカーマイン子爵家を継ぐのです?」
――そう。
父は母亡き後再婚しなかった。
いまだに母を愛しているのだ。
どんなにサンド子爵に勧められてもそれだけは断って来た。
だからカーマイン子爵家を継ぐべき者は私しかいないはずなのだ。
「そ‥それはその‥」
「何だアンバー、
愚娘にハッキリ言ってやれ!
醜く結婚出来そうもない娘などとうに見限っていると!
跡取りを望めない娘など後継者失格!
カーマイン子爵家は私の優秀な二男が継ぐと決まっているのだ!
解ったら有難くエクリュの情けを受け入れて閨勤侍女として付いて行け!」
「事実ですかお父様」
「‥お前の為だと思って‥」
「除籍して下さい」
「ルフス!?」
「伯父様、それでいいでしょう?
私が除籍となれば万が一にも二男がカーマイン子爵家を継ぐ支障になりえない。
除籍となった時点で何の主張も告発も出来なくなるのですから。
その代わり閨勤侍女にはなりません。
いいですね?」
「ふ…ん。
いいだろう」
「お父様ッ!?」
焦って騒ぐエクリュ。
うるさい!
黙ってろ!
「正式な婚約届はもう済んでますか?」
「2週間後に辺境領で行う。
今から向かうのだ。
観光しながらゆっくりとな。
その前にちょっと立ち寄ってみたんだ」
「王都ではなく?
正式な婚約届は王都でなければならないのでは?」
「辺境領は特別だ。
王都の文官が常駐していて王都と同じ手続きが出来る。
辺境伯はお忙しい御方だから我らが出向いて差し上げるのだ」
「では私のカーマイン子爵家除籍の手続きもそこで同時にお願いします。
2週間後、お父様も必ずご出席下さい。
愛姪の婚約のお祝いに愚娘の除籍をプレゼントという形で良いのではないですか」
「ハハッそれはいい!
では二男も連れて行くかな」
「美しい家族愛に涙が零れそうですね。
では2週間後、アルゲンテウス辺境領で」
ご機嫌で執務室を出て行く大好きな兄から私に目を移す男に言う。
「私は今日を最後にもうここへは来ません。
最後ですのでお母様の部屋にお別れをさせて下さい」
「ルフス、私は‥」
「お願いします、
カーマイン子爵」
「ッ!」
「――お母様との最後の約束、」
と言えばハッとする男。
忘れていた?
「破りましたね」
絶句するカーマイン子爵。
本当ゴミ以下だ。
33
あなたにおすすめの小説
えっ私人間だったんです?
ハートリオ
恋愛
生まれた時から王女アルデアの【魔力】として生き、16年。
魔力持ちとして帝国から呼ばれたアルデアと共に帝国を訪れ、気が進まないまま歓迎パーティーへ付いて行く【魔力】。
頭からスッポリと灰色ベールを被っている【魔力】は皇太子ファルコに疑惑の目を向けられて…
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ヒロインと結婚したメインヒーローの側妃にされてしまいましたが、そんなことより好きに生きます。
下菊みこと
恋愛
主人公も割といい性格してます。
アルファポリス様で10話以上に肉付けしたものを読みたいとのリクエストいただき大変嬉しかったので調子に乗ってやってみました。
小説家になろう様でも投稿しています。
久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる