崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十六・五話 VSラグナロク・妖炎

バトル前の空気

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「分かってくれるのね。今日という日をどれだけ楽しみにしてたか……! 本気じゃなかったとはいえシエラをやっつけて、モモまで倒しちゃうなんて!」
 両手をグーにして顎の下に持ってきて、全身をクネクネ振るわせるシルヴィア。ぶりっ子ダンスである。
「アァン! 本当はすぐにでもアナタに話しかけたかったのよ。でもマッシバーがアタシを焦らして焦らして……んもぅっイジワルな男!」
「……!」
 ラグナロクのリーダー・マッシバー。その名前が出てきて、ナガレの目がキッと細められる。
「でもそういうところも愛してるわ、マッシバー……って、アナタはそんなに好きじゃなさそうねえ」
 肩をすくめるシルヴィア。そして、彼女も同じく目を細め、ナガレを睨みつけた。
「……さぁ、本題よ。ナガレ・ウエスト。はっきり言うわ。痛い目に遭いたくなかったら、大人しくアタシについてラグナロクに来なさい」
「うっ……?」「……!」
 イロモノな外見なのに、その言葉には一切のおふざけが無い。萎縮されそうなレンを守るようにジョーが前に立つ。
「悪いようにはしないわよ? シエラもモモもアナタを認めてる。残りの三人だって、すぐに受け入れるはず。きっと楽しいわよ♡」
「……そうかい。そりゃ楽しそうだけど……」
 ナガレはマルチスタッフを前方へ突きつける。そして首を横に振った。

「お誘いありがたいけど、エンリョさせてもらう。……オレはバッファロー冒険者ギルドを復興させるそんでもって、イビル教団を倒す」
「…………」
「どっちだって成し遂げるまで、ラグナロクなんかで油を売ってる訳にゃいかないんだ」
 
「ふゥん……言い切るのね」
 シルヴィアは怒ったりバカにしありすることなかった。興味深そうにナガレを観察する。

「良いわね、若き希望ってカンジ……アナタのそのハートの強さ、アタシ好きよ。でも……」
 ニヤリと笑うシルヴィア。指の関節をバキバキ言わせながら一歩踏み出した。
「こっちだって仕事なのよ。それに愛するオトコマッシバーからの頼みなら、あらそうなのねで引き下がれないわ……フフッ、ゾクゾクしちゃ~う♡」
「っしゃ!」
 ナガレも演舞のように、マルチスタッフをブンブン振り回す。
「ジャック! アナタも一緒にかかってきて良いのよ? 二人同時でも、アタシは構わないわ。……勝てるから分かんないけど」
 ジョーの方へ語りかけるシルヴィア。……するとこれまで無言だった彼も、マスクの下で口を開いた。
「……そんな舐めた言葉も今のうちだぞ」
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