崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十七話 恐怖の盾なる用心棒

一方その頃

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「へえ、そうなのにゃあ」
「ああ。コナキ地方のハンターは、素材を全て無駄のないよう使うんだ。肉を食べる他にも、皮は防寒着やアイテムの補強に、ツノは飾り以外にも武器に加工したりできる」
「ふーん、ハンターってすごいんだー!」
「あぁ! 過酷な雪原をサバイバルでも生き抜くような人たちだからね。分かりにくいだろうからハンターって言ってるけど、ほとんどの人は『マタギ』って呼んでるみたいだよ」
 マタギは与えられた命を無駄にしようとしない。上記にナガレがあげたもの以外にも、内臓は他の狩りで肉食獣を誘き出すエサに混ぜたり、肥料にすることもある。
 胃袋や膀胱をツギハギに合わせて丈夫な袋にしたり、スジを糸に、脂肪は蝋燭や油に、心臓や肝臓のようなものまで珍味として食べる。
 彼らは山と共に生きる存在。慣れた山中なら、その強さは冒険者に例えると、ベテランのAランクレベルとも言えるだろう。
「へぇ~、マタギってなんだかカッコいいッスね。もっとお聞かせ願いたいッス!」
「あぁ、いいよ。うーん……そんじゃパークレットさん! 代わりに教えてあげてよ」
「私ですか? かしこまりました。コナキ地方の狩猟民族マタギは、数十人のグループで集落を作り、普段は我々外界とあまり…………」

~☆~☆~☆~☆~☆~

 パークレットさんがそんなことを話し始めた頃。

 小走りで難民キャンプの方へ向かう、一人の少年の姿があった。結構短めの銀髪で三白眼の少年……いや、これはナガレののスーだ。
 分厚いジャケットのポケットに手を突っ込み、石ころをカツンと蹴っ飛ばす。
「にーちゃんのヤツ、来てるんだったら呼んでくれたらいーのに……」
 石ころをもう一つ蹴飛ばす……が、うまく転がらなかった。するとそのためにわざわざ逆再生のように戻って、今度は思い切り蹴っ飛ばす。
 街灯に当たって「カァ~ン!」となかやか大きな音がした。だがスーは嫌そうに肩をすくめてから、また歩き出す。
「第一、なんなんだよ。可愛い……じゃなくてカッコいい妹に構ってもくれないってこと? ラーナとかグエンさんとかパークレットさんとかならともかく……」
 大股でズカズカと通路のど真ん中を歩くスー。
「私のにーちゃんなのに……。あんなマスク男とかちんちくりんのエルフ女とかを優先して……あいつらのどこがいーんだよ」
 どうやらナガレが来てるのに自分に構ってくれないのが気に食わないらしい。ナガレはそうは思っていないようだが、あんな奴らより自分を優先してほしい。
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