崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十八話 恋の祭りは鬼火の如し

まさかの再会

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「え? ああどうもありがとう」
 横を向いたナガレは、そのまま絶句した。

「…………ごきげんよう、ナガレ・ウエストさん」
 厳しい表情のタンデムが、こちらを睨みつけていたからだ。

「た、タンデムさん……⁉︎」
「……何か用か」
 驚愕して椅子からひっくり返りそうになるナガレ。ジョーは警戒を崩さない。
 タンデムは隣の席までやって来る。
「……隣、いいかな」
「…………」
 何も言わないジョーを見て、ゆっくりと隣に座った。相変わらず厳ついヒゲと幽霊みたいな灰色の装束だ。よく見ると、コートとフード付きマントが合体したみたいな外套である。
 タンデムは持っていた自分のコーヒーを一口飲む。もう一つのお皿には、ザラメの乗ったサクサクのラスクがあった。
「食べるかい?」「え、ホント?」
 サッと手を伸ばし、ラスクを一枚取るナガレ。この緊張感のなさに、ジョーはため息をついた。

「最近、メルルと仲良くしてくれているらしいね」
「! ……早速本題に入ったか」
 ジョーは腕を組みタンデムを見た。彼の目は笑っていない。……が、そう敵意も感じられない。
「(ズズズ……)ふぅ。やはりコーヒーはうまいな。……盗み見するつもりはなかったんだが、昨日、偶然ここを通ったんだ。そしたら君の仲間に見送られる、メルルの姿を見てしまってね」
「……だからなんだ。メルルを罰して、俺たちを遠ざけるか?」
 喧嘩腰のジョーの言葉に、タンデムは首を横に振った。

「いいや……私はメルルに危害を加えることなんてできない。もし私の手であの子を傷つけるようなことがあれば……私は己の首を切り落とし自害する」
「えっ?」「……何だと?」
 かなりハードな発言に驚く二人。
「……タンデム。お前とメルルに、何があったんだ。どうしてサキュバスを嫌う?」
「フッ、そちらも即座に本題に入ったな。……長い話になるが、聞くか?」
 人気ひとけのない食堂。後ろのテーブル席では、若い男女のカップルや数グループの冒険者が談笑している。従業員さんもカウンターの奥で、静かにメニューのまとめをしていた。
 ナガレとジョーが頷くのを見ると、タンデムは語り出した……。

~☆~☆~☆~☆~☆~

 もうずいぶんも前のこと……。

 タンデムはデクネク地方という大砂漠の、小さな田舎町出身だった。彼の両親は酪農家として暮らしており、ラクダを育てていた。
 タンデムも少年の頃から父親に付き添い、ラクダのフンを掃除したり乳搾りをしたり、時には屠殺(⁉︎)などの仕事も手伝っていた。
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