崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十九話 窮蛭、閻魔を噛む

レストランの一コマ

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 現在ナガレたちは『クーシャリニャ』という小さなレストランに来ている。時刻は夕方、少し早めの晩御飯と言ったところだ。宿屋の食堂では出ないウェルダンで脂っこいメニューは食欲を大いに刺激してくれた。
「はむはむ……ひ、ヒンフォ! んくっ。食べないと肉が冷めちゃうぞ」
 ステーキにがっつきながらそう伝えるナガレ。他のみんなもガッツリした肉料理を食べていた。
「だって~。メルルちゃん、私たちも食べましょっか」「はーいっ」
 そう言ってニンフォはサイコロステーキ、メルルはハンバーグにかぶりつく。
「んふ~! おいひい!」「こう言うガッツリしたの食べたくなるのよね~♡」
 二人同時に似たようなリアクションをした。ここまで来ると同族とかどうとかは関係なく、普通に馬が合うのかもしれない……。
「正反対にも思えるが、不思議なものだな」
「あぁ、そうだな」
 肩をすくめるジョー。いつものシュバ食いで、目の前の皿はもう空っぽだ。
(ジョー……たまには味わって食べろよ。今度は二人で、もっとプライベートな空間でご飯食べよっか)
(……あまり期待せず待っておく)

「それで、タンデムさんの様子はどうッスか?」
「あぁ、元気そうだったよ。クエスト終わりに寄ってったけどさ。もう動けるのに病院が離してくれないって、けらけら笑ってたよ」
「そ、そうなんですか? 良かった……」
 ほっと一息つくメルル。不安にさせないよう、ナガレも強気なウィンクで返した。
「あぁ! メルルもいい子にしてるって伝えといたから。はむっ……うむ、むむむ!」
「食いながら喋っちゃダメだにゃあ、何言ってんのか分かんないにゃあ」
 ステーキの盛り付けのブロッコリーを食べながら、ミケも笑っていた。
「ありがとうございます、ナガレ・ウエストさん! 私がいい子にしてないと、おじさまは……」
「ん?」「なんッスか?」「おじさまは……どうなのー?」
 言葉を切るメルル。何があったのか気になって、いきなり静かになるエフォーツ。
 
「あぁいえ、打たれたりオシオキされたりとかじゃないんです。……おじさま、私に触れることすら恐れてるような気がして」
「…………」「……そうか」
 ナガレとジョーは、その理由を知っている。あんなに父親として相応しいのに、まだ引きずっているらしい。
 二人からすれば、彼が犯した罪が消えるわけではないが、メルルに全て話してみてもいいと思う。……部外者の勝手な意見ではあるが、メルルはきっと、感情や情緒に流されず、どんなものであれ正しい答えを出してくれるはずだ。
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