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第三十九話 窮蛭、閻魔を噛む
一枚岩
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ナガレたちに介抱され、ようやく市長もホッとした表情になった。そして動かない四人組へ視線を向ける。
「あの女には腕をおられ額を斬られ、もう死ぬかと思った。だがある日突然、彼らに担当が変わったんだ。どんな酷い目に会うかと思ったら……」
「思ったら?」
「彼らは私を治療し、さらに食事と新しい服を準備してくれたんだ。あの女の目の届かない、清潔な牢屋でな。自由はなかったが、彼らのおかげで酷い目に遭わずにすんだ」
「……あなたたちが来ているのを知り、市長を護衛して連れ出したのです。本当はカエデとの戦いにも加勢したかったのですが、我々も教団側の人間に、正体を悟られるわけには行かなかったのです」
隣にいた、髪を結んだ金髪の女性が話しかけてきた。どうやら本当に敵ではないらしい。
「……なに?」
首を傾げるジョー。話を聞くに、まるで自分たちはイビル教団ではないと言うような感じだ。
「……お前たちはイビル教団ではないのか。ならば何者だ。なぜ市長を助けた。なぜ俺たちに攻撃してこない。正直に答えろ! 嘘を言えば殺す」
近くが止まらないジョー。だが単発の中年は、すぐに口を開いた。
「……今は全て話す事はできない。あなたたちを信用して良いのか、巻き込んでいいのか分からない」
「なに? ……早く要件を言え」
「分かった。我々は……ソラル様の部下である。……とだけ言っておこう」
「ソラル……? 誰だ、そいつ?」
「……ナガレ、忘れたのか。ソラルはイビル教団の大司祭、全ての黒幕だ!」
「違う! ソラル・デラ・キングドマ様は、あんな小物のペトロとは違う。彼は…………」
突然茶髪の中年は言葉を切った。周囲の三人も、不安そうに空を見上げている。
「……あの小物は全てを見ているつもりのようだ。監視の眼を張り巡らしている」
「リーダー! 我々もそろそろ行かなくてはなりません。彼らはまだ信頼できません!」
「…………ああ、そうだな」
すると、男たちは突然再び、黒ローブの前のボタンを閉める。そして武器を拾い上げた。
「……市長は返した! 我々が戦う理由はもう無い」
「……なっ、待て! くそっ、騙したな! やはり貴様は……」
「いい加減落ち着けって! 市長も戻ってきたんだし、すぐマリーオウへ戻ろうぜ!」
早速飛び出そうとするジョーを、さすがに見かねたナガレが引っ掴んだ。
「ナガレ先輩の言う通りよ。まずは市長を届けましょう」
「う、うん。助かりますぞ。ぜひお願いしたい」
「何にゃあ、コイツを燃やせばいいのかにゃあ?」
「ああ、そうだ。だがまずはこの森を離れよう。開けた場所の方が、敵が来ても分かりやすい」
「行きましょ、おじさま」
そうしてみんな、森と反対方向へ歩き出す。ジョーもダガーを握りしめたまま、森へ走っていく男たちを見送った。
「……ソラルの部下、か。一体何者なんだ……?」
考えても考えても、答えは出ない。多くの謎を残したまま、エフォーツとタンデムとメルルは、市長を連れて森を離れて行った。
「あの女には腕をおられ額を斬られ、もう死ぬかと思った。だがある日突然、彼らに担当が変わったんだ。どんな酷い目に会うかと思ったら……」
「思ったら?」
「彼らは私を治療し、さらに食事と新しい服を準備してくれたんだ。あの女の目の届かない、清潔な牢屋でな。自由はなかったが、彼らのおかげで酷い目に遭わずにすんだ」
「……あなたたちが来ているのを知り、市長を護衛して連れ出したのです。本当はカエデとの戦いにも加勢したかったのですが、我々も教団側の人間に、正体を悟られるわけには行かなかったのです」
隣にいた、髪を結んだ金髪の女性が話しかけてきた。どうやら本当に敵ではないらしい。
「……なに?」
首を傾げるジョー。話を聞くに、まるで自分たちはイビル教団ではないと言うような感じだ。
「……お前たちはイビル教団ではないのか。ならば何者だ。なぜ市長を助けた。なぜ俺たちに攻撃してこない。正直に答えろ! 嘘を言えば殺す」
近くが止まらないジョー。だが単発の中年は、すぐに口を開いた。
「……今は全て話す事はできない。あなたたちを信用して良いのか、巻き込んでいいのか分からない」
「なに? ……早く要件を言え」
「分かった。我々は……ソラル様の部下である。……とだけ言っておこう」
「ソラル……? 誰だ、そいつ?」
「……ナガレ、忘れたのか。ソラルはイビル教団の大司祭、全ての黒幕だ!」
「違う! ソラル・デラ・キングドマ様は、あんな小物のペトロとは違う。彼は…………」
突然茶髪の中年は言葉を切った。周囲の三人も、不安そうに空を見上げている。
「……あの小物は全てを見ているつもりのようだ。監視の眼を張り巡らしている」
「リーダー! 我々もそろそろ行かなくてはなりません。彼らはまだ信頼できません!」
「…………ああ、そうだな」
すると、男たちは突然再び、黒ローブの前のボタンを閉める。そして武器を拾い上げた。
「……市長は返した! 我々が戦う理由はもう無い」
「……なっ、待て! くそっ、騙したな! やはり貴様は……」
「いい加減落ち着けって! 市長も戻ってきたんだし、すぐマリーオウへ戻ろうぜ!」
早速飛び出そうとするジョーを、さすがに見かねたナガレが引っ掴んだ。
「ナガレ先輩の言う通りよ。まずは市長を届けましょう」
「う、うん。助かりますぞ。ぜひお願いしたい」
「何にゃあ、コイツを燃やせばいいのかにゃあ?」
「ああ、そうだ。だがまずはこの森を離れよう。開けた場所の方が、敵が来ても分かりやすい」
「行きましょ、おじさま」
そうしてみんな、森と反対方向へ歩き出す。ジョーもダガーを握りしめたまま、森へ走っていく男たちを見送った。
「……ソラルの部下、か。一体何者なんだ……?」
考えても考えても、答えは出ない。多くの謎を残したまま、エフォーツとタンデムとメルルは、市長を連れて森を離れて行った。
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