崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第四十話 クリスタル・ピックアックス

さらば、魔族ハンター

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「!!! ……ククッ、わ、分かった」
 タンデムは一瞬ビクッとして、それからクスクス笑い始めた。メルルも「ぷっ!」と吹き出し、ニンフォもニンマリとイタズラっぽく微笑む。
「あと仲間も募ったら? 魔族ハンターにお友達はいないの?」
「ああ……そうだな、実は剣の師匠のところに戻ってみようと思うんだ。手紙はやり取りしていたが、戻るのはもう数十年ぶり……」
「おじさまが『放浪の旅も良いが、そろそろメルルも勉強を学ぶ年頃だ』と行ってくださったんです」
「幸い、金だけならたくさんある。最悪金を出せば、良い顔をしてくれるだろう」
「なーに言ってんのよ! アンタみたいな人を育てた師匠さんと、その身内さんでしょ? ……きっと受け入れてくれるわよっ」

 ずっと話していたいが、そういうわけにも行かない。別れの時は近づいていた。

「では、な……そろそろお暇するとしよう。メルル、別れの挨拶をするのなら、これが最後だぞ」
「う、うん……」
 そう言ったっきり、俯いてしまうメルル。タンデムは静かに微笑んでから、先にニンフォへ手を差し出した。
「ニンフォ・リビドーム殿……あなたからは多くのことを学んだ。メルルを抑圧していた自分の浅はかさ、そしてサキュバスという種族への偏見……」
 ニンフォが手を取ろうとすると、彼女の足元にすぐ跪いた。
「本当に、申し訳ない。すまなかった。私はそんなことも知らぬまま、失礼なことを……」
「いいのよ、私だってアナタがいうように、褒められるようなサキュバスじゃない。男の精力だってすぐ吸うし、誰彼構わず誘惑するし……だから、顔を上げて」
「……う、うむ」
 言われた通り立ち上がったタンデム。すると今度はニンフォが手を伸ばし、彼の手を取り硬い握手を交わした。
「どれだけ悔やんでも、過去は変えられないわ。でも未来は変えられる。メルルちゃんと一緒にいてあげて。彼女に向き合ってあげて。……メルルちゃんは私たちサキュバスの、そしてあなたの希望だから」
「……ああ! もちろんだ。この命を貸して、メルルを大人になるまで面倒見る」
「約束よ!」「任せてくれ」
 そうして固く約束した二人。もうタンデムを心配することはないだろう。彼もまた、己の価値観を払拭し成長したのだ。

「あ、あの……」
「あらっ? なぁに、メルルちゃん?」
 ……と、ここでメルルも話すことを決めたようだ。ぐっと顔を上げた。……その目には涙が溜まっていた。
「えっと、その……い、色々とおせわになりました。ニンフォさん、本当にありがとう」
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