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第五話 荒野のスカベンジャー!
スキル習得のすヽめ
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「あ……た、確かに……」
ナガレは数週間前の事を思い出す。ナガレは必死の特訓の中倒れても倒れても立ち上がった。しかし、彼の持つ『闘魂(小)』が覚醒したのはガラガラマムシ戦の真っ只中。
今思えば、特訓の間に『闘魂(小)』はすでに身についていたのだろう。しかし、その間大した戦闘は無く命の危機に瀕したことも無い。その場合『闘魂(小)』は別に出てくる必要もなかったので、ナガレの中で眠っていたのだ。そして、ガラガラマムシに追い詰められた際に覚醒した……ということだ。
「だが鍛錬自体は悪くない。日々の積み重ねが習慣となり、スキルという形で現れる。それを続ければ、強敵との戦いでスキルが目覚めるはずだ」
ジョーは力強く頷いた。どうやら冗談ではないらしい。
「そ、そっか。……でもジョーはどうしてそんなに詳しいんだ?」
「……昔のパーティで色々知った。姉さんを助けるため、何が何でも強くなって成り上がる必要があったからな」
そう言ってそっぽを向いてしまうジョー。そのことについて話したくなさそうだったので、ナガレはそれ以上聞かなかった。
(じゃあジョーはたくさんスキルを持っているんだな。ちょっと悔しいかも……だけど、相変わらずすげー奴だ!)
経験の差を感じないと言えば嘘になる。だが劣等感は人を強くする……ナガレの心は燃え上がる!
「へへっ、負けてらんねーな! よぅしルック、もう一回だ! まだまだ終わらないぞーっ」
「さすがはナガレ! そうこなくっちゃなぁ!」
ルックとナガレは同時に立ち上がり、再び配置についた。
「よっしゃあ、来いっ!」
「行くぞ!」
バシュッ……ボカッ!
「ぐへぇぇっ!」
……そして、おんなじ流れで吹っ飛ばされた。
「……大した奴だ、ナガレは」
「えっ? どういうこと?」
ジョーがボソリと呟いたのに、横にいるアリッサが反応する。
「強くなると言うことは、辛く苦しい試練を乗り越えることでもある。あいつはそれを分かっているんだ」
「ふーん……あたしはちょっとカッコ悪いような気がするなぁ。泥臭くて傷だらけで……」
「おい……」
無粋な事を言うアリッサを咎めようとするジョー。しかし彼女は悪口言った割に、晴れ晴れしたような表情だった。
「でも、だから助けてあげたい、支えてあげたいって感じるんだよね。もしナガレ君が最初っからメチャクチャ強くって、クールでハンサムでカッコいいチョーイケメンで、ドラゴンもワンパンで倒しちゃうような冒険者だったら、ここまで仲良くなってないと思うもん」
「……」
ジョーは少しハッとして、特訓を続けるナガレを見る。
「よっしゃあ来い……どわぁっ!」
ドサッ!
「く……まだまだ! どんどん来いっ!」
傷だらけ泥だらけになっても立ち上がるナガレ。汗にまみれて必死にあがく姿は正直みっともない。クールでもハンサムでもカッコよくもない、おまけに顔も中性的で可愛い。……だが己の才能に屈せず、自力だけで強くのし上がろうとする姿は最高にダサく、しかし最高にカッコよく見える。だからこそジョーはナガレを助けたのだろう。
「あたし、ずっと諦めてた夢があったんだ。どうせあたしなんかがなれるワケ無いんだって、勉強もやめちゃったの。……でもナガレ君がこの町に来て、必死で成り上がろうとするのを見てたら、あたしも負けてらんないって思ったんだ」
「……」
「町のみんなもきっと同じだよ。アルクルさんって知ってる? あの人昔はお酒大好きで、仕事中でも飲んだくれてたのに、最近はアルコールのないジュースか水ばっか飲んでるんだよ。ギルドマスターさんも積極的にクエストを回そうと各地に働きかけてるし、無気力だったヒズマさんとタネツさんだってあんなにやる気出してる。ルックもあんなにダラダラ働いてたのに今では張り切って商売して、解毒薬とか回復ミストとかけむり玉とかいっぱい集めてるんだ」
アリッサはそのまま柵にもたれ、ふっと笑った。
「ナガレ君の努力を見て、みんながそれに続いてる。そんな時に、ナガレ君と正反対のジョー君がこの町に来た……。ジョー君はカッコいいしとっても強いしクールでミステリアスだけど、ナガレ君を助けてくれた。これってきっと、何かのめぐり合わせだと思うんだ」
アリッサの言葉を聞いて、ジョーは目を閉じて考える。……自惚れるわけではないが、彼女の言う通り正反対な二人かもしれない。強さ、ルックス、性格……そして困難や絶望に潰されず、己と仲間と友を信じて立ち向かう強い心などが……。
「……フッ、そうかもな」
「だらあっ! まだまだ来いやぁーっ!」
元気よく声を飛ばすナガレを見ながら、ジョーはマスクの下でほほ笑んだのであった。
ナガレは数週間前の事を思い出す。ナガレは必死の特訓の中倒れても倒れても立ち上がった。しかし、彼の持つ『闘魂(小)』が覚醒したのはガラガラマムシ戦の真っ只中。
今思えば、特訓の間に『闘魂(小)』はすでに身についていたのだろう。しかし、その間大した戦闘は無く命の危機に瀕したことも無い。その場合『闘魂(小)』は別に出てくる必要もなかったので、ナガレの中で眠っていたのだ。そして、ガラガラマムシに追い詰められた際に覚醒した……ということだ。
「だが鍛錬自体は悪くない。日々の積み重ねが習慣となり、スキルという形で現れる。それを続ければ、強敵との戦いでスキルが目覚めるはずだ」
ジョーは力強く頷いた。どうやら冗談ではないらしい。
「そ、そっか。……でもジョーはどうしてそんなに詳しいんだ?」
「……昔のパーティで色々知った。姉さんを助けるため、何が何でも強くなって成り上がる必要があったからな」
そう言ってそっぽを向いてしまうジョー。そのことについて話したくなさそうだったので、ナガレはそれ以上聞かなかった。
(じゃあジョーはたくさんスキルを持っているんだな。ちょっと悔しいかも……だけど、相変わらずすげー奴だ!)
経験の差を感じないと言えば嘘になる。だが劣等感は人を強くする……ナガレの心は燃え上がる!
「へへっ、負けてらんねーな! よぅしルック、もう一回だ! まだまだ終わらないぞーっ」
「さすがはナガレ! そうこなくっちゃなぁ!」
ルックとナガレは同時に立ち上がり、再び配置についた。
「よっしゃあ、来いっ!」
「行くぞ!」
バシュッ……ボカッ!
「ぐへぇぇっ!」
……そして、おんなじ流れで吹っ飛ばされた。
「……大した奴だ、ナガレは」
「えっ? どういうこと?」
ジョーがボソリと呟いたのに、横にいるアリッサが反応する。
「強くなると言うことは、辛く苦しい試練を乗り越えることでもある。あいつはそれを分かっているんだ」
「ふーん……あたしはちょっとカッコ悪いような気がするなぁ。泥臭くて傷だらけで……」
「おい……」
無粋な事を言うアリッサを咎めようとするジョー。しかし彼女は悪口言った割に、晴れ晴れしたような表情だった。
「でも、だから助けてあげたい、支えてあげたいって感じるんだよね。もしナガレ君が最初っからメチャクチャ強くって、クールでハンサムでカッコいいチョーイケメンで、ドラゴンもワンパンで倒しちゃうような冒険者だったら、ここまで仲良くなってないと思うもん」
「……」
ジョーは少しハッとして、特訓を続けるナガレを見る。
「よっしゃあ来い……どわぁっ!」
ドサッ!
「く……まだまだ! どんどん来いっ!」
傷だらけ泥だらけになっても立ち上がるナガレ。汗にまみれて必死にあがく姿は正直みっともない。クールでもハンサムでもカッコよくもない、おまけに顔も中性的で可愛い。……だが己の才能に屈せず、自力だけで強くのし上がろうとする姿は最高にダサく、しかし最高にカッコよく見える。だからこそジョーはナガレを助けたのだろう。
「あたし、ずっと諦めてた夢があったんだ。どうせあたしなんかがなれるワケ無いんだって、勉強もやめちゃったの。……でもナガレ君がこの町に来て、必死で成り上がろうとするのを見てたら、あたしも負けてらんないって思ったんだ」
「……」
「町のみんなもきっと同じだよ。アルクルさんって知ってる? あの人昔はお酒大好きで、仕事中でも飲んだくれてたのに、最近はアルコールのないジュースか水ばっか飲んでるんだよ。ギルドマスターさんも積極的にクエストを回そうと各地に働きかけてるし、無気力だったヒズマさんとタネツさんだってあんなにやる気出してる。ルックもあんなにダラダラ働いてたのに今では張り切って商売して、解毒薬とか回復ミストとかけむり玉とかいっぱい集めてるんだ」
アリッサはそのまま柵にもたれ、ふっと笑った。
「ナガレ君の努力を見て、みんながそれに続いてる。そんな時に、ナガレ君と正反対のジョー君がこの町に来た……。ジョー君はカッコいいしとっても強いしクールでミステリアスだけど、ナガレ君を助けてくれた。これってきっと、何かのめぐり合わせだと思うんだ」
アリッサの言葉を聞いて、ジョーは目を閉じて考える。……自惚れるわけではないが、彼女の言う通り正反対な二人かもしれない。強さ、ルックス、性格……そして困難や絶望に潰されず、己と仲間と友を信じて立ち向かう強い心などが……。
「……フッ、そうかもな」
「だらあっ! まだまだ来いやぁーっ!」
元気よく声を飛ばすナガレを見ながら、ジョーはマスクの下でほほ笑んだのであった。
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