崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第九話 月に泣く凶牙

暗躍

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~☆~☆~☆~☆~☆~


 時刻は深夜の二時を回ったくらいのこと……。
 月の明かりだけが、かすかに地面を照らしている。周囲は夜の闇によって覆われていた。

 ナガレ達に倒されたココリョナカイマンは、ぐったりと浅瀬に横たわっていた。片方の羽を切り取られ、穴の空いたもう片方が水にぷかぷか浮いている。
 この死骸はいずれ冒険者ギルドの回収隊によって引き取られ、肉は珍味として、皮や羽はブランドのグッズとして民間の団体に買い取られる事だろう。そして儲けた利益の一部はギルドに、また一部は冒険者に支払われる。

 ガサガサ……。
 とここで、森の草木をかき分ける音がする。視界の悪い森の中から出て来たのは……いくつもの赤い人魂だ!
 ……いや、数人の人間がカンテラを持って歩いてきただけだった。しかしそれを人が見れば、まるで炎が宙に浮いているように見えただろう。人々は、夜闇に溶け込む真っ黒なローブを着て、大きなバッグを背負っていたからだ。
 黒ローブの一団は脇目も降らずココリョナカイマンへ行進している。するとバッグから大小様々な木の棒を取り出して、担架のような物を組み立て始めた。残った他のメンバーが、ココリョナカイマンをロープで縛り始める。
 素材泥棒だろうか? ……だがそんなことをするならず者は、死骸を丸ごと持っていくことは極めて稀だ。討伐したのに死骸がなければ、すぐにギルドから国の騎士団へ連絡が飛び、近場で大規模な捜索が始まる。素材泥棒とはそれだけの大罪であるからだ。

 そして大人数人が座れるような、大きな担架が完成した。黒ローブ達はココリョナカイマンを引きずって担架に乗せ、みんなで担いで持ち上げる。

 そして一言も話さないまま、夜の闇に消えていった。
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