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第十三話 スライムパニック
マスターのご登場
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「どうなってるの! 私たちが信用できないってワケ⁉︎」
「ふざけてんのか!」
ヒステリックな女性の声に加えて、野太い怒声も聞こえた。ぴょんぴょんジャンプして上から覗くと、ホームスティール所属の四人が、焦りを顔に貼り付けたギルド職員にキレ散らかしている。剣士・重戦士・魔法使い・僧侶の王道パーティだ。
「いえ、そういう訳じゃないですよ! だから討伐対象の死骸が見つからないし、証拠になる素材も持ってきてないし……」
「ほう、貴方は我々がウソをついて金だけ奪い取ろうとしている、そう思っているという事ですね?」
「いやそんなこと言って……」
「なんだと、ふざけやがって!」
ホームスティールの剣士が受付係の胸ぐらを掴む。……すると……。
「やめるんだ。いくら怒っても、暴力を振るっても、その問題は解決しない」
何者かがふらっと現れて、喰らいつくような剣士の肩に手を置いた。
「あんだテメェ! 邪魔すんな……」
組み付く標的を変えようとした剣士。だが……その表情が途端に変わった。
「え、なによ? ……あ」
「あん? ……へ?」
仲間たちもそちらを見て、同様に固まる。
肩を掴んだ大柄な男の目元に大きな傷跡があり、左腕がない隻腕だった。そして腕はまるでオーク族のように緑……。
「ま……ままままま、マスター!」
「マスター!」「マスター!」
なんとタイガス冒険者ギルドのマスター、クリフ・アルバミンテが直々に登場だ! ホームスティールの冒険者たちも慌てて気をつけの姿勢で向き直った。
「何があったんだ? このギルドの失態は、マスターである私の責任でもある。それなら直接私に言ってくれたまえ」
クリフの口調は相変わらず紳士的で優しげだが、どこか聞く者を萎縮させる『圧』を感じさせる。
「マスター、助かりました……」
胸ぐらを掴まれていた職員はそそくさと離れていく。冒険者たちも流石に萎縮したのか緊張した顔になったが、それでも進言を始めた。
「あ、あの、マスター……騒がしたことは謝ります。すいませんでした……でも、俺たちにも騒ぐ理由があったんです」
「ふむ、聞かせてくれ」
「はい……。俺たち三日ほど前、スカルソルジャーの討伐に行ってたんです。二体援軍に来たりして大変だったんですけど、なんとかクリアして帰ってきました」
スカルソルジャーとは、人の形をした骨のモンスター。人間のものとは思えないほどトゲトゲした厳つい骨格の体で、自然に錆びて刃もガタガタな剣を使って戦いを挑んでくる。
ウワサでは、かつて戦争で死んでしまった戦士たちの『もっと戦いたい』という無念の思いがスカルソルジャーとなって蘇ったという物がある。それの由来なのか、罠や待ち伏せといった作戦的な手段は一切使わず真正面から戦いを挑んでくる変わったモンスターだ。
「ふざけてんのか!」
ヒステリックな女性の声に加えて、野太い怒声も聞こえた。ぴょんぴょんジャンプして上から覗くと、ホームスティール所属の四人が、焦りを顔に貼り付けたギルド職員にキレ散らかしている。剣士・重戦士・魔法使い・僧侶の王道パーティだ。
「いえ、そういう訳じゃないですよ! だから討伐対象の死骸が見つからないし、証拠になる素材も持ってきてないし……」
「ほう、貴方は我々がウソをついて金だけ奪い取ろうとしている、そう思っているという事ですね?」
「いやそんなこと言って……」
「なんだと、ふざけやがって!」
ホームスティールの剣士が受付係の胸ぐらを掴む。……すると……。
「やめるんだ。いくら怒っても、暴力を振るっても、その問題は解決しない」
何者かがふらっと現れて、喰らいつくような剣士の肩に手を置いた。
「あんだテメェ! 邪魔すんな……」
組み付く標的を変えようとした剣士。だが……その表情が途端に変わった。
「え、なによ? ……あ」
「あん? ……へ?」
仲間たちもそちらを見て、同様に固まる。
肩を掴んだ大柄な男の目元に大きな傷跡があり、左腕がない隻腕だった。そして腕はまるでオーク族のように緑……。
「ま……ままままま、マスター!」
「マスター!」「マスター!」
なんとタイガス冒険者ギルドのマスター、クリフ・アルバミンテが直々に登場だ! ホームスティールの冒険者たちも慌てて気をつけの姿勢で向き直った。
「何があったんだ? このギルドの失態は、マスターである私の責任でもある。それなら直接私に言ってくれたまえ」
クリフの口調は相変わらず紳士的で優しげだが、どこか聞く者を萎縮させる『圧』を感じさせる。
「マスター、助かりました……」
胸ぐらを掴まれていた職員はそそくさと離れていく。冒険者たちも流石に萎縮したのか緊張した顔になったが、それでも進言を始めた。
「あ、あの、マスター……騒がしたことは謝ります。すいませんでした……でも、俺たちにも騒ぐ理由があったんです」
「ふむ、聞かせてくれ」
「はい……。俺たち三日ほど前、スカルソルジャーの討伐に行ってたんです。二体援軍に来たりして大変だったんですけど、なんとかクリアして帰ってきました」
スカルソルジャーとは、人の形をした骨のモンスター。人間のものとは思えないほどトゲトゲした厳つい骨格の体で、自然に錆びて刃もガタガタな剣を使って戦いを挑んでくる。
ウワサでは、かつて戦争で死んでしまった戦士たちの『もっと戦いたい』という無念の思いがスカルソルジャーとなって蘇ったという物がある。それの由来なのか、罠や待ち伏せといった作戦的な手段は一切使わず真正面から戦いを挑んでくる変わったモンスターだ。
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