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第十三話 スライムパニック
トラブルの原因
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「しかし……?」
「ええマスター、こうして今日クエストの報告に来たんです。死骸が回収されてからだったら、スムーズに報酬金まで貰えるんで。だけどまだ死骸が確認できなかったって、あの職員に言われまして……」
「ほう……続けたまえ」
「俺たちその時は、討伐した証になる素材を何も取ってなかったんです。……はい、確かに不注意ではありましたけど、ここ数年で死骸が無くなるなんて事件ほとんどなかったじゃないですか」
確かに、最近の冒険者はモンスターを倒した時に素材を剥ぎ取ることはほとんどない。大体の防具は金で買うため、仮にツノやらウロコやら持ってても仕方なく、それなら換金してダラーに変えた方がいい。そして素材回収はギルドに任せとけば、その売却分を報酬に上乗せしてくれる。
そのため今回も素材を剥ぎ取ったりせず、こうなってしまったようだ。
「でも、もう三日も経つんです。それなのに死骸が回収されてないなんて、おかしいじゃないですか。そしたらあの職員『本当に倒したんですか?』なんて言いやがって、それで……」
「ふむ……」
クリフの登場で、あたりはシンと静まり返っている。そのため二人の会話は端っこのナガレたちにまでよく聞こえた。
「……確かに、君たちは少々騒ぎすぎだ。しかし言いたいことも分かる。これは最近のギルドの問題で、似たようなことが多いんだ」
そう言ってクリフは、入り口に群がる野次馬たちの方を見た。
「興味がある者はこっちへおいで。冒険者にはみんな伝えておかなければならない事だろう」
クリフに言われて、冒険者たちはわらわらと建物の中へ入って来る。ナガレたちもその一団に続いた。
「実は最近、ギルド内でとある事件が相次いでいる。……君たち冒険者が討伐したモンスターの亡骸が、相次いで盗まれているんだ」
「えっ……⁉︎」
たくさんいる冒険者の中の誰かが声を漏らした。それと同時にざわめきが広がっていく。
「ちょっクリフ様! よろしいのですか!」
周囲にいた従業員が慌てて声をかけるも、クリフはそれを制した。
「いいんだ。むしろすぐに伝えるべきだった。……どうやらただの素材泥棒ではないらしい。死骸を丸ごと盗まれているんだ。モンスターの血痕や落ちた羽・鱗・爪や牙のかけらなどはそのままで、丸々死骸を盗まれている。素材を売った金目当ての物なら、そんなことはしないだろう」
クリフはなおも続ける。
「奴らの手口は単純で、誰もいない時に盗んだり、回収部隊を騙したりして亡骸を奪っているようだ。どんな対策を施しても、すぐに手口を増やしてしまう。もしかしたら君たちの中にも、懸命に倒したモンスターを奪われてしまった人がいるかもしれない」
「ええマスター、こうして今日クエストの報告に来たんです。死骸が回収されてからだったら、スムーズに報酬金まで貰えるんで。だけどまだ死骸が確認できなかったって、あの職員に言われまして……」
「ほう……続けたまえ」
「俺たちその時は、討伐した証になる素材を何も取ってなかったんです。……はい、確かに不注意ではありましたけど、ここ数年で死骸が無くなるなんて事件ほとんどなかったじゃないですか」
確かに、最近の冒険者はモンスターを倒した時に素材を剥ぎ取ることはほとんどない。大体の防具は金で買うため、仮にツノやらウロコやら持ってても仕方なく、それなら換金してダラーに変えた方がいい。そして素材回収はギルドに任せとけば、その売却分を報酬に上乗せしてくれる。
そのため今回も素材を剥ぎ取ったりせず、こうなってしまったようだ。
「でも、もう三日も経つんです。それなのに死骸が回収されてないなんて、おかしいじゃないですか。そしたらあの職員『本当に倒したんですか?』なんて言いやがって、それで……」
「ふむ……」
クリフの登場で、あたりはシンと静まり返っている。そのため二人の会話は端っこのナガレたちにまでよく聞こえた。
「……確かに、君たちは少々騒ぎすぎだ。しかし言いたいことも分かる。これは最近のギルドの問題で、似たようなことが多いんだ」
そう言ってクリフは、入り口に群がる野次馬たちの方を見た。
「興味がある者はこっちへおいで。冒険者にはみんな伝えておかなければならない事だろう」
クリフに言われて、冒険者たちはわらわらと建物の中へ入って来る。ナガレたちもその一団に続いた。
「実は最近、ギルド内でとある事件が相次いでいる。……君たち冒険者が討伐したモンスターの亡骸が、相次いで盗まれているんだ」
「えっ……⁉︎」
たくさんいる冒険者の中の誰かが声を漏らした。それと同時にざわめきが広がっていく。
「ちょっクリフ様! よろしいのですか!」
周囲にいた従業員が慌てて声をかけるも、クリフはそれを制した。
「いいんだ。むしろすぐに伝えるべきだった。……どうやらただの素材泥棒ではないらしい。死骸を丸ごと盗まれているんだ。モンスターの血痕や落ちた羽・鱗・爪や牙のかけらなどはそのままで、丸々死骸を盗まれている。素材を売った金目当ての物なら、そんなことはしないだろう」
クリフはなおも続ける。
「奴らの手口は単純で、誰もいない時に盗んだり、回収部隊を騙したりして亡骸を奪っているようだ。どんな対策を施しても、すぐに手口を増やしてしまう。もしかしたら君たちの中にも、懸命に倒したモンスターを奪われてしまった人がいるかもしれない」
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