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第十四話 女王への叛逆
失踪元アイドル
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そう言うわけで森を抜け川を走り、尖った岩や草木のトゲに身を隠しながら、なんとかここまでやってきたのだが……。
這々の体でたどり着いたトレメインたちを見て、そこにいた女はボソッと呟いた。
「天下のラストハーレムズ、そのリーダーがこのザマとは……落ちるところまで落ちましたねぇ」
……そんなことを言われてしまい、ついにブチ切れたと言うわけだ。
「アンタにうだうだ言われてる場合じゃないのよ! アンタら、取引が一方的なものだと勘違いしてるらしいけどね! 私らだって、アンタらがあらかじめ弱らせたモンスターを当ててもらってる代わりに、タイガスの冒険者情報を渡してたのよ!」
「…………はいはい、ええ、そうですね」
ギャンギャン吼えるトレメインを涼しい顔で聞き流す女。
ザッザッザッ……。
「……はぇ?」
その時突然、ピンクショートヘアのナスタシアが周囲を見回した。周囲には夜の暗闇が広がっているだけだが……?
「あ、あの、あの、トレメインさん……」
肩をちょんちょん突いても、激昂するトレメインは気づかない。
「テキトーな返事しやがって! さっきから話聞いてんの⁉︎」
「……ええもちろん。それでどうしました?」
「だ! か! ら! なんとかしろって言ってんの!」
「そんなに怒らないで。可愛い顔が台無しですよ」
「私はもうアイドルじゃねーんだよ! グダ話しに来たんじゃねー!」
「…………はい、準備完了です」
「だから……って、は?」
突然女の口元が、ニヤリと笑みを作る。妙なセリフにトレメインも一瞬理解が追いつかなかった。
「え、じゅ、準備? なんのこと?」
「はい、周り見てくれます?」
「周り……いっ⁉︎」
罠かもしれないのに、思わず振り返ってしまった。
……そして間の悪いことに、本当に準備完了していた。
「…………」
「………………」
「……………………」
気づけばトレメインたちは、黒いローブの集団に囲まれていたのだ。
「え……⁉︎ ちょ、ちょっと! どう言うこと⁉︎」
「はい、あなた方にはもう利用価値がありません。なので最期に我々の役に立ってもらいますね」
ニコニコの口元でとんでもないことを言ってくる。
「え! ちょちょ! せ、説明してよ! コレは何! 私たちをどうするつもり⁉︎」
「名残惜しいですが、おしゃべりは終わりです。それでは……そいつらを捕まえなさい!」
「…………」
女の朗らかな一声で、黒ローブの集団がじわじわと距離を詰めてくる。数十人に囲まれては、トレメインたちも逃げ場がなかった。
「ととと、トリゼラさぁん! な、なんとか……」
「…………かひゅっ」(バタッ)
「き、恐怖で気絶してる⁉︎ え、いつから⁉︎ まさか話し始めたとこから⁉︎」
「や、やめて! お願いだから殺さないで! な、なんでもする! ホントだから!」
「ええ、殺しませんよ。お役に立ってもらうのですから。まぁ、ちょっとヒドイ目には合うかもしれませんが……」
女はふっと笑みを消した。
「……この程度の罠に引っかかるような冒険者は大したものではありません。……三人まとめて『実験材料』にしてしまいなさい」
「じ、実験……⁉︎ い、嫌! 嫌だ! 助けて! 誰か!」
泣き叫ぶトレメイン、泡を吹いて倒れるトリゼラ、そしてどうすることも出来ず頭を抱えるナスタシア……。
「捕えろ! 縛り付けて祭壇に運ぶのです!」
「…………ッ!」
そして大量の黒ローブが、一斉に飛びかかった!
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
トレメインの絶叫は、夜の闇に吸い込まれ儚く消えていった。
這々の体でたどり着いたトレメインたちを見て、そこにいた女はボソッと呟いた。
「天下のラストハーレムズ、そのリーダーがこのザマとは……落ちるところまで落ちましたねぇ」
……そんなことを言われてしまい、ついにブチ切れたと言うわけだ。
「アンタにうだうだ言われてる場合じゃないのよ! アンタら、取引が一方的なものだと勘違いしてるらしいけどね! 私らだって、アンタらがあらかじめ弱らせたモンスターを当ててもらってる代わりに、タイガスの冒険者情報を渡してたのよ!」
「…………はいはい、ええ、そうですね」
ギャンギャン吼えるトレメインを涼しい顔で聞き流す女。
ザッザッザッ……。
「……はぇ?」
その時突然、ピンクショートヘアのナスタシアが周囲を見回した。周囲には夜の暗闇が広がっているだけだが……?
「あ、あの、あの、トレメインさん……」
肩をちょんちょん突いても、激昂するトレメインは気づかない。
「テキトーな返事しやがって! さっきから話聞いてんの⁉︎」
「……ええもちろん。それでどうしました?」
「だ! か! ら! なんとかしろって言ってんの!」
「そんなに怒らないで。可愛い顔が台無しですよ」
「私はもうアイドルじゃねーんだよ! グダ話しに来たんじゃねー!」
「…………はい、準備完了です」
「だから……って、は?」
突然女の口元が、ニヤリと笑みを作る。妙なセリフにトレメインも一瞬理解が追いつかなかった。
「え、じゅ、準備? なんのこと?」
「はい、周り見てくれます?」
「周り……いっ⁉︎」
罠かもしれないのに、思わず振り返ってしまった。
……そして間の悪いことに、本当に準備完了していた。
「…………」
「………………」
「……………………」
気づけばトレメインたちは、黒いローブの集団に囲まれていたのだ。
「え……⁉︎ ちょ、ちょっと! どう言うこと⁉︎」
「はい、あなた方にはもう利用価値がありません。なので最期に我々の役に立ってもらいますね」
ニコニコの口元でとんでもないことを言ってくる。
「え! ちょちょ! せ、説明してよ! コレは何! 私たちをどうするつもり⁉︎」
「名残惜しいですが、おしゃべりは終わりです。それでは……そいつらを捕まえなさい!」
「…………」
女の朗らかな一声で、黒ローブの集団がじわじわと距離を詰めてくる。数十人に囲まれては、トレメインたちも逃げ場がなかった。
「ととと、トリゼラさぁん! な、なんとか……」
「…………かひゅっ」(バタッ)
「き、恐怖で気絶してる⁉︎ え、いつから⁉︎ まさか話し始めたとこから⁉︎」
「や、やめて! お願いだから殺さないで! な、なんでもする! ホントだから!」
「ええ、殺しませんよ。お役に立ってもらうのですから。まぁ、ちょっとヒドイ目には合うかもしれませんが……」
女はふっと笑みを消した。
「……この程度の罠に引っかかるような冒険者は大したものではありません。……三人まとめて『実験材料』にしてしまいなさい」
「じ、実験……⁉︎ い、嫌! 嫌だ! 助けて! 誰か!」
泣き叫ぶトレメイン、泡を吹いて倒れるトリゼラ、そしてどうすることも出来ず頭を抱えるナスタシア……。
「捕えろ! 縛り付けて祭壇に運ぶのです!」
「…………ッ!」
そして大量の黒ローブが、一斉に飛びかかった!
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
トレメインの絶叫は、夜の闇に吸い込まれ儚く消えていった。
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