崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十五話 リトル・ドラゴンスレイヤー

早すぎる再会

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~☆~☆~☆~☆~☆~

「……死んだか」
 バンドはナガレをチラリと見て、そう呟いた。……先ほどまでドラゴンに踏み潰されていた男は、今やピクリとも動かない。
「……哀れだな。しかしコイツは一体なんなんだ」
 男の顔には見覚えがある。確か、この前クイーンスライムに食われかけていた。あの時の意気地なしの女と邪悪なエルフの仲間だ。
 しかし……今まで無数のモンスターを殺して来たバンドでも、体が紫色のドラゴンなど見たこともない。それに全身から邪悪なオーラを感じる。
(……おそらく危険度はS級か。……だが『本物のドラゴン』と比べれば知能が低すぎる)
 バンドはふと、昔であったレッドドラゴンのことを思い出した。かの存在は悠久の時を生きる存在であり、知能も極めて高く、魔法を使って人語を話すこともできる。その姿は神々しく、気高きオーラに満ちていた。
 ……だが、目の前のドラゴンからはそのオーラは感じられない。ウロコの色以外はレッドドラゴンにそっくりだが、その違いはバンドにはっきりと分かった。
(……つまり……コイツは『紛い物』か)
 バンドは剣を構える。それに呼応するかのように、ドラゴンも咆哮を上げた!
「パギャアァァァーーッ!」
 生きる者全てを平伏させるほどの、力強く恐ろしい叫び声。しかしバンドはそよ風でも吹いたかと言う風に平常を崩さない。
「……ならば、ここで殺す。……貴様を生かしておけば、龍という強く気高き存在の恥晒しとなるだろう」
 バンドは足を前後に開いて腰を落とし、大きく剣を振りかぶる。その瞬間、紅きスキルのオーラが体中を迸った。
「グルルル! ガオォーーーーッ!」
 その姿にドラゴンはブレスを放つ。容赦なき火炎放射が迫るが、なんとバンドはあの時と同じく全く避けない!
「ゴォォォォッ!」
 ボォォォォ……!
 鉄をも溶かす高熱のブレスを浴びても、バンドは全く怯まない。それどころかスキルのオーラがどんどん増している……。

 そして鎧のバイザーの奥で、鋭い目がギンッと見開かれた!

「……死ねぇッ!」
 ブンッッッ!
「グォォッ⁉︎」

 バキィッ!
 ぐしゃっ…………!



~☆~☆~☆~☆~☆~



 気付けば時刻は夕方。
 オレンジ色の太陽が、地平線の向こうに沈もうとしている。冬なので日が落ちるのが早い。
 バッファロー冒険者ギルド支部では、レンが建物内をひたすら右往左往していた。その様子を、カウンターで頬杖をついたアルクルが見つめている。
 
「ナガレ君、遅いのう……早く帰ってきて欲しいのじゃ」
「マスター、なんでそんなにソワソワしてるんすか?」
「今日は十二月の二十四日なのじゃ! ……だ、だから、そのう……ナガレ君……じゃなくて、冒険者のみんなとぉ……」
「……や、それがどうかしました? なんのイベントもない、普通の日じゃないっすか」
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