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第十五話 リトル・ドラゴンスレイヤー
レンの睡眠日和
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(……ん?)
ここでナガレは、とある寄せ書きの一文に注目する。
(……サニーのところ、なんか区切りが変だな……)
『エルフの薬は人間からすれば効果が薄かった』というなんてことのないジョークを交えた文だが、なんだかタネツたちと比べて変なところで改行しているように見える。
(一……い、いちにん……『一人でこい』……?)
ナガレがもっと良く見ようと目を凝らしたその時……。
「う、うーん…………」
足元で突っ伏していたレンが突然身じろぎした。それを見たマディソンは即座に寄せ書き色紙を地面に置いてしまう。
「おや、起こしてしまいましたか。ミス・カーイセイン」
「ふぁあ……マディソン殿。すまんのう、いつの間にか寝てしまったようじゃ」
顔を上げるレン。いつも通りの幼い顔つきだが、彼女のくりくりした大きな目本にもまた黒いクマが色濃く残っていた。肌も若干荒れ気味で髪もボサボサと心労が見て取れる。
どうやら椅子に座っていたらしい。小さな三脚みたいな椅子をどかして立ち上がった。
「ミス・カーイセイン。ここ最近ずっといらしてくれるのは、ミスター・ウエストもありがたいでしょうが……ギルドマスターがそのような状態では、業務に支障をきたしませんか」
「ああ、心配はいらぬ。ちゃんと急いで仕事を終わらせてから、ここに来とるんじゃ。ナガレ君が目覚めた時、そばにいてやりたいから……」
そう言ってこちらを見るレン。……当然、すでに目覚めていたナガレと目があった。
「…………」
「………………」
しばしの沈黙。……だが、レンの表情はキョトンとした驚きから、弾けるような笑顔に変わっていく……!
「な……ナガレーーっ!」
バッ……ぎゅっ!
「へ?」
レンは身を乗り出して、ナガレの首に抱きついた。……そう、包帯だらけの体に体重を乗っけて、である。
ズキズキズキズキズキ!
「ぎょえあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
「ナガレ! ナガレ君っ! 良かった……本当に、本当に良かったぁ……っ!」
ぎゅ~っ……ボキベキバキ!
「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
バッファローの街中に、ナガレの壮絶な悲鳴が響き渡った。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「……すまん、ナガレ君。嬉しくってつい……」
「い、痛い……苦しい……マスターの優しさを受け止められない、オレの力不足が辛い……」
数十分後、ズレた包帯をマディソンに撒き直してもらったナガレ。レンの謝罪に涙目で答える。
「しかし、目が覚めて良かった良かった。一生寝たきりなのかと思ったのじゃ。本当に……良かったぁ……っ!」
レンは「グスッ」と鼻を啜って涙を拭った。きっとナガレが起きない間、毎回のように泣いていたのだろう。
「考えすぎですよ、ミス・カーイセイン」
「じゃが心配で心配で、もう夜も眠れなくて……このままナガレ君が死んでしもうたら、たった一人で送り出した私は一生自分を許せんくなるところじゃった」
ここでナガレは、とある寄せ書きの一文に注目する。
(……サニーのところ、なんか区切りが変だな……)
『エルフの薬は人間からすれば効果が薄かった』というなんてことのないジョークを交えた文だが、なんだかタネツたちと比べて変なところで改行しているように見える。
(一……い、いちにん……『一人でこい』……?)
ナガレがもっと良く見ようと目を凝らしたその時……。
「う、うーん…………」
足元で突っ伏していたレンが突然身じろぎした。それを見たマディソンは即座に寄せ書き色紙を地面に置いてしまう。
「おや、起こしてしまいましたか。ミス・カーイセイン」
「ふぁあ……マディソン殿。すまんのう、いつの間にか寝てしまったようじゃ」
顔を上げるレン。いつも通りの幼い顔つきだが、彼女のくりくりした大きな目本にもまた黒いクマが色濃く残っていた。肌も若干荒れ気味で髪もボサボサと心労が見て取れる。
どうやら椅子に座っていたらしい。小さな三脚みたいな椅子をどかして立ち上がった。
「ミス・カーイセイン。ここ最近ずっといらしてくれるのは、ミスター・ウエストもありがたいでしょうが……ギルドマスターがそのような状態では、業務に支障をきたしませんか」
「ああ、心配はいらぬ。ちゃんと急いで仕事を終わらせてから、ここに来とるんじゃ。ナガレ君が目覚めた時、そばにいてやりたいから……」
そう言ってこちらを見るレン。……当然、すでに目覚めていたナガレと目があった。
「…………」
「………………」
しばしの沈黙。……だが、レンの表情はキョトンとした驚きから、弾けるような笑顔に変わっていく……!
「な……ナガレーーっ!」
バッ……ぎゅっ!
「へ?」
レンは身を乗り出して、ナガレの首に抱きついた。……そう、包帯だらけの体に体重を乗っけて、である。
ズキズキズキズキズキ!
「ぎょえあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
「ナガレ! ナガレ君っ! 良かった……本当に、本当に良かったぁ……っ!」
ぎゅ~っ……ボキベキバキ!
「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
バッファローの街中に、ナガレの壮絶な悲鳴が響き渡った。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「……すまん、ナガレ君。嬉しくってつい……」
「い、痛い……苦しい……マスターの優しさを受け止められない、オレの力不足が辛い……」
数十分後、ズレた包帯をマディソンに撒き直してもらったナガレ。レンの謝罪に涙目で答える。
「しかし、目が覚めて良かった良かった。一生寝たきりなのかと思ったのじゃ。本当に……良かったぁ……っ!」
レンは「グスッ」と鼻を啜って涙を拭った。きっとナガレが起きない間、毎回のように泣いていたのだろう。
「考えすぎですよ、ミス・カーイセイン」
「じゃが心配で心配で、もう夜も眠れなくて……このままナガレ君が死んでしもうたら、たった一人で送り出した私は一生自分を許せんくなるところじゃった」
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