崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十七話 ハト・スタンピード!

スパルタ特訓!

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「くそっ、てめえに褒められたって嬉しかねえよ気色悪りぃ!」
 ケンガはもう一つの大袋を手に持ち、ヨタヨタしながら振り回しナガレに投げつけた!
「うわ!」
 ドスン!
(くおぉっ、重い! オレが使ってるのよりずっと!)
 キャッチしたものの、あまりの重量に尻もちをついた。
「さあ、特訓だ! どっちが先に倒れるか見ものだな!」
「おうっ、やってやるさ!」
 ナガレはマルチスタッフをジャキッ! と取り出す。……だがケンガは、前まで使っていたはずの杖を出さなかった。
「あれ、武器は出さないのか? 確かに剣や盾より軽いけど」
「へへへ……杖は売っちまったよ」
「えーっ!?」
「今の俺様にあるのはこれだけだ」
 そう言ってケンガは、手の甲を上にしてナガレに見せた。見れば中指に、イバラが巻き付いたような形の、青色の指輪がハマっている。
「さあ、行くぜ! カンタンにくたばってくれるなよ!」
「ああ!」

~☆~☆~☆~☆~☆~

「だぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「くりゃあぁぁぁぁぁ!」
 ダダダダダダダッ!
 二人並んで、百メートルほどを猛ダッシュ! 五十キロを超えるであろう重りを背負って、いつもよりゆっくり、しかし勢いよく走っていく。
「ぐぐっ!」「くそぉっ!」
 ズザザッ……ダッ!
 地面に刺された目印の棒きれ。それを折り返して今度はこちらへ戻ってくる。まだ数回しか往復していないのに、もう足がもつれそうになる……。
「くそっ、負けられるか! ケンガだって頑張ってるんだ!」
「しゃらくせえ! 喋ってる余裕なんてあるかっ!」
 枯れ木の下でただ見ているジョーのそばで、また折り返して走っていく。
(これで三周目か。おそらくこれ以降も別の特訓が続くんだろう……)
 そんなことを考えて、ジョーは突然背後の小さなテントを振り返った。
「……そんなところにいてはいずれバレる。観念して出てこい」
 虚空に呼びかけるが、返事は無い。
「……フローレンスは頭がはみ出ている。カナは靴の先が出ているぞ」

 そう言うと、テントの影からフローレンスとカナがおずおずと出てきた。
「あー、バレちゃった……」
「いつから分かってたんですか?」
「こいつらが特訓を始めてからだ。誰かいるとは思っていたが、お前たちと気が付いたのはついさっきだ」
「なーんだ、とっくにバレちゃってたんですか……やっぱり只者じゃないですね」
「……ん、どういうことだ」
 まさか自分の正体をばらされたのかと、鋭い眼光を向けたジョー。
「いえ、年末に飲み会やったとき、ヒズマさんが行ってたんです。『メチャクチャ強いしモンスター討伐も手馴れてるのよ~。いったい何者なのかしら~?』って。……あれ、そんな怖い顔してどうしたんですか?」
「……いや、なんでもない」
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