崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十九話 禍のエースストライカー

ひとまず勝利

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「う……がはぁっ」
 サニーは「なぜここに?」と聞こうとしたが、出てくるのはうめき声ばかりだった。するとジョーは腰のポーチから回復薬を取り出して、フタを開けサニーの口に流し込む。
「……今は何も言わずゆっくり飲め。話はそれからだ。ひとまず移動するぞ」
「んくんくっ……は、はい……ゲホゴホッ」
 あまり美味しくはないが、それでも元気が出てきた。腹を押さえながら立ち上がるサニー。
「はがぁぁっ! ま、待て! ぐがぁぁぁっ!」
 ワッカーサはまだ苦しみにもがいている。血走った目に開けっぱなしの口で、頬に血管が浮き出ていた。
 ジョーはゆっくり振り返り、冷徹に吐き捨てる。
「……下衆め。何があったかは知らんが、誰かの家族を見せしめに奪うなど許されることじゃない。己の罪を思い知りながら、そこで苦しみ抜いて死ぬがいい」
 そしてサニーに肩を貸し、歩いて行った。
「と、トドメを刺さなくて良いのですか?」
「……ああ。そんな価値もない。不死身の体をアテにして、力任せの戦闘をするだけの奴など殺す価値もない。……屋敷へ戻るぞ。黙って歩け」
 ジョーはそう言ったが、サニーは無理にでも口を開く。
「ご、ゴホッ……私なんか助けずとも良かったはずです。ジョーさん、貴方が私のことを、ゴホッ!」
「喋るな! ……傷が広がって治りが遅くなる。心配するな、必ず治るさ」
「……ゲホッ、あ、貴方が私のことを怪しく思っているのは知っています。私が死んだ後にワッカーサを倒しても、よ、良かったのに」
 するとジョーは、静かに頷いた。
「……まあな。だがお前はナガレの仲間だ。お前が死んだらナガレは悲しむ。……たとえ気に食わないところがあっても友達の友達はみんな友達、ナガレの仲間は俺の仲間だ」
「く……フッ、ぼ、冒険者でもないのに仲間ですか。あ、貴方……本当に何者なんですか?」
「……それは重要じゃない。さぁ、早く歩け」
 ジョーはクールに振る舞っているが、内心では焦っているようだ。サニーを急かして脇目も降らず歩いていく。

「ぐぅぅっ……がぁっ、がぁぁぁっ……」
 ……うめき声を上げ、這った姿勢のままノロノロと逃走する、ワッカーサを気にすることもなかった。

「……ぉーぃ」
「んっ?」
 遠くから声が聞こえて、サニーは顔を上げる。
「おーい! サニーッ! 大丈夫かぁーっ!」
 見るとナガレたちが駆け寄ってきたところだった。一同笑顔で駆け寄ってきたが、ボロボロになったサニーを見て顔面蒼白になった。
「うぎゃあっ! ど、どうしたんだよお前ぇっ⁉︎」
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