崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十話 崖っぷちのギルド!

ナガレ・ウエストの食堂

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 そうして出発しようとする一同。すると遠くから誰か歩いてくるのが見えた。
「ようナガレ。その様子じゃ、どっかに行きたいようだな」
「ケンガ?」
 それはベージュのダッフルコートを着こなしたケンガだ。気さくに片手を上げて歩み寄ってくる。
「まさにその通りでさぁ。なんか食べて帰ろうと思って。あ、どっか美味しい店でも知らない?」
 ナガレがそう聞くと、ケンガは「ふーん」と顎に手を当てて考える。
「そうだな……美味いわけではないが、俺様がよく聞く店ならあるぞ。大した飯も出てこないが案内してやる」
「お、マジか! サンキュー!」
 
 かくしてナガレたちがやって来たのは小綺麗な食堂。カウンター席とテーブル席に分かれたシンプルなレストランだ。お客さんはナガレたちの他には数人しかいない。
「いらっしゃいませー。ご注文お決まりでしたらそこのベルで呼んでくださいね」
「はーい! ねえねえ、何にする~?」
「……俺はとりあえず水を」
「ジョーさん……もっと食べてはいかがですか?」
「……指図するな。お前と仲良くなった覚えはないぞ」
「そうだなぁ。たまには野菜が食いてえな! この……かいなべ……?」
「それは回鍋肉ホイコーローですね。どこかの町で郷土料理だったはずですけど、どこでしたっけ……?」
 早速テーブルでメニューを覗き込むタネツ、サニー、ジョーと、その向かいに二人で座ったヒズマとフローレンス。

 そのテーブル席のすぐ近くにあるカウンターの端っこで、ナガレとケンガが並んで座っていた。
「俺様は奢ったりしないぞ」
「良いって、金ならたくさんあるから、みんな自腹で払えるさ」
 あの後早速マガツゴーストから手に入れた『亡霊の魔石』を村の商店で売ろうとした。……だがあまりに高価すぎて、こんな小さな商店では代金を払えないと断られてしまったのだ。
「だから帰ったら、ルックに頼んで換金してもらうよ。アイツは仕入れで定期的にタイガスへ行くから、そこのお金持ちと代わりに取引してもらおうってさ」
 気が強いもののルックはまだ子供だ。一見頼りなさそうだが……実は彼の商才には目を見張るものがある。
 ケラン姉弟はあまり家族の話をしない。どうやら存命ではあるらしく仲も悪くないみたいだが、店を手伝っているわけではないらしい。
 肝心のアリッサも浪人ニートなので実質ルックがただ一人でアルカナショップを切り盛りしているのだが、あんな小さな辺境の町なのに全く潰れる気配がない。それも彼がしっかりと商売をしているからだ。
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