崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十一話 髑髏の龍と禁忌の龍

血飛沫滴るいいドラゴン

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「ふっ……ふんふっ!」
 ガシガシッ……。
 ナイフの鞘を口で噛んで、両手を慎重に動かし少しずつ昇っていくナガレ。タテガミから脳天までは決して遠くないが、些細なミスが文字通り死につながる。
 幸いなことに、スカルドラゴンが攻撃をやめたおかげで飛行は安定していた。変な旋回や回転をせずまっすぐ飛んでいる。それにワニ皮のゴツゴツした突起が、持ち手や足掛けになってくれた。
おーひよーしほーふふはもうすぐだ……ふはぁうわぁ⁉︎」
 だが油断したのも束の間、突き出した右手が滑って体が一瞬浮いた! なんとか左手でガッシリ掴んで飛びつく。
(あ、危なかった、一瞬マジで死んだかと思った……いや、ワンチャンこの後死ぬんだけどさぁ)
 そう言えばナイフを刺した後、どうやって生還するのか考えていなかった。……だが今さらジタバタしても後の祭りである。すでに地表は遠く、落下しても助からない。
 ナガレは鞘を思いっきり噛みしめ固定し、左手でナイフを抜き放った。
「光よ!」
 パァァァ……!
 聖属性魔法の基本呪文を唱えると、刃が白く光る。武器本来の魔力を借りれば、ナガレでも魔法はちょっとだけ使えた。「ぺっ!」と鞘を吐き捨てる。手には緊張で汗ばんで湿った、嫌な感触があった。 
「やるしかない……タダで死ぬか、何かを成し遂げて死ぬかだ。……やるしかないんだ!」
 自分自身を鼓舞して、角に手を伸ばしガシッと掴む。ポールのように掴んで立つと、目の前に光り輝く地平線が見えた。
 沈もうとしている夕陽に、こんな状況にも関わらず心を奪われてしまう。眼下には薄暗くなった褐色の大荒野が広がっている。
(この一撃にすべてをぶつける。なけなしの魔力をフルに使ってやる!)
 ゴクリ……と生唾を飲み込んで、ついに角から手を放す。震える足を堪え、頭の上に乗った。
「……プククココ?」
 違和感を感じたのか、キメラドラゴンが頭を動かした。何かが自分の頭に乗っているのに気づくのは遅くない。

 迷っている時間など無い。


「う……うわぁぁぁぁぁーーっ!」
 グシャッ!
 ナガレは目を瞑ったままナイフを両手で握り、白く光る刃を脳天にブッ刺した! 
 
 一瞬の沈黙。……そしてキメラドラゴンはギンッ! と目を見開いた。そして発狂しながら落下を始める!
「……プココココーーーーーーッ!?」
 ブシャアッ!
「うわっぷ!」
 紫血がポンプのように吹き出しナガレに飛びかかる。生温い血がかかってもナガレは一切ひるまず、むしろ力を込めて刃を押し込んだ!
「うおあぁぁぁぁぁぁ!」
 グググッ……ブシャアーッ!
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