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第二十二話 闇照らす黄金の太陽
サニーの手紙
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「……イビル教団! ……くそっ」
ついに出て来たワードに、ジョーはキッとはを食いしばる。怒りがふつふつと湧き起こり、手紙を握る手に力が籠る。……やはり奴らは生きていた。
「手紙の続きは……えーと、あ、あった!」
ナガレはベルトのポーチを探って、もう一枚紙を取り出した。
『アジトの内部は複雑ではありません。広々とした部屋が数個あるのみです。
ですがいくつか外へつながる抜け道があるので、リーダー達を逃さないようにお願いします。
最後に、冒険者の皆様。
奴らは人間の範疇を超えている、恐ろしい相手です。
ジョーさんがたとえ戻られても、敵う相手ではないでしょう。
決してついて来ないで下さい』
「…………そうか」
ジョーはそう言ったっきり黙ってしまった。口を開けば憎悪の感情が漏れ出してしまいそうだったからだ。
「……後さ、ジョー。オレたちに向けた手紙がもう一つあるんだけど……読みたいか?」
ナガレの手には、もう一枚の紙切れがある。
「ナガレさん、やめときましょうよ……ジョーさん辛そうですし」
「ああ。精神的にも動揺するだろう。かつての仇が復活したなんて」
フローレンスとケンガの気遣い。だがジョーはスッと手を伸ばす。
「……読ませてくれ」
「わ、分かった。ほらよ」
そうして手紙を受け取って、広げてみる。
空は青く晴れ渡り、心地よい春風が吹いている。窓の向こうには、果てしない褐色の大荒野が広がっている。
ガタガタッ、と馬車が揺れた。かなり馬たちにも頑張ってもらっているので仕方がない。今回はひたすら馬を酷使して走り、この後一度通り道の小さな街で馬車を乗り換えて、また別の馬に鞭打って頑張ってもらい高速コースだ。料金は高いが、今は金を気にしている場合ではない。
「……どれどれ」
『追伸・ナガレさん並びにバッファローの冒険者皆様
騙して申し訳ありません。
実は私は、イビル教団の人間でした。
ガラガラマムシやサラマンダーを討伐したナガレ・ウエストとジョー・アックスを調査するために、冒険者として潜入できた私が派遣されたのです。
最初はくだらない任務だと感じていました。
どうせ取るに足らないザコ冒険者の集まりで、モンスター討伐もどうせマグレだろうと思っていました。
定期的な調査報告を送りつけて、あとはザコと遊んでやればいい、と……。
ですが皆様が努力して、ギルド存続のため必死で頑張って、私もそれに巻き込まれていくにつれて……だんだんと皆様と一緒にいると、心地よく感じるようになってきました。
それにナガレさんはこんな裏切り者の私を『仲間』と呼んでくれました。
……それが、私がイビル教団をさらに裏切った理由です。
おそらく、もう町に戻ることはないでしょう。
ですが、これだけは言わせてください。
皆様に出会えて、私は幸せでした。ニンゲンがなぜ努力するのか、その理由が百二十年立ってようやくわかりました。
さようなら。
サニー・ワカセラ』
ついに出て来たワードに、ジョーはキッとはを食いしばる。怒りがふつふつと湧き起こり、手紙を握る手に力が籠る。……やはり奴らは生きていた。
「手紙の続きは……えーと、あ、あった!」
ナガレはベルトのポーチを探って、もう一枚紙を取り出した。
『アジトの内部は複雑ではありません。広々とした部屋が数個あるのみです。
ですがいくつか外へつながる抜け道があるので、リーダー達を逃さないようにお願いします。
最後に、冒険者の皆様。
奴らは人間の範疇を超えている、恐ろしい相手です。
ジョーさんがたとえ戻られても、敵う相手ではないでしょう。
決してついて来ないで下さい』
「…………そうか」
ジョーはそう言ったっきり黙ってしまった。口を開けば憎悪の感情が漏れ出してしまいそうだったからだ。
「……後さ、ジョー。オレたちに向けた手紙がもう一つあるんだけど……読みたいか?」
ナガレの手には、もう一枚の紙切れがある。
「ナガレさん、やめときましょうよ……ジョーさん辛そうですし」
「ああ。精神的にも動揺するだろう。かつての仇が復活したなんて」
フローレンスとケンガの気遣い。だがジョーはスッと手を伸ばす。
「……読ませてくれ」
「わ、分かった。ほらよ」
そうして手紙を受け取って、広げてみる。
空は青く晴れ渡り、心地よい春風が吹いている。窓の向こうには、果てしない褐色の大荒野が広がっている。
ガタガタッ、と馬車が揺れた。かなり馬たちにも頑張ってもらっているので仕方がない。今回はひたすら馬を酷使して走り、この後一度通り道の小さな街で馬車を乗り換えて、また別の馬に鞭打って頑張ってもらい高速コースだ。料金は高いが、今は金を気にしている場合ではない。
「……どれどれ」
『追伸・ナガレさん並びにバッファローの冒険者皆様
騙して申し訳ありません。
実は私は、イビル教団の人間でした。
ガラガラマムシやサラマンダーを討伐したナガレ・ウエストとジョー・アックスを調査するために、冒険者として潜入できた私が派遣されたのです。
最初はくだらない任務だと感じていました。
どうせ取るに足らないザコ冒険者の集まりで、モンスター討伐もどうせマグレだろうと思っていました。
定期的な調査報告を送りつけて、あとはザコと遊んでやればいい、と……。
ですが皆様が努力して、ギルド存続のため必死で頑張って、私もそれに巻き込まれていくにつれて……だんだんと皆様と一緒にいると、心地よく感じるようになってきました。
それにナガレさんはこんな裏切り者の私を『仲間』と呼んでくれました。
……それが、私がイビル教団をさらに裏切った理由です。
おそらく、もう町に戻ることはないでしょう。
ですが、これだけは言わせてください。
皆様に出会えて、私は幸せでした。ニンゲンがなぜ努力するのか、その理由が百二十年立ってようやくわかりました。
さようなら。
サニー・ワカセラ』
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