崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十六話 荒野に叫ぶロックスター

魔を祓う術

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「……見たか、ナガレ・ウエスト」
 バンドは再びナガレへ向き直る。
「え? お、おう! バッチリ見たよ。すごかった。綺麗だった……」
「……この技は、見かけ倒しではいけない。お前にはこれを覚えてもらう」
「んなまた強引な……べ、別に覚えるのはいいんだよ。バンドは強いし、そんなアンタが大事だってんなら、オレは信じるさ」
 だが、ナガレはやはり気になったことを聞いてみる。

「それ、なんの技なんだ? 武器での攻撃がパワーアップするのかい? それともどんな攻撃もガードできるようになるとか……」
「……これは、魔を祓う力だ」
「は、はぁ~? まをはらうちからぁ~?」
 いきなり聞きなれないワードが出てきて、さっぱり訳が分からない。冗談かと思ったが、バンドは本気で言っているようだ。
「……イビル教団は魔の巣食う場所。奴らはモンスターを操る。それは悪魔の力を使っている。奴らがモンスターをある程度操っているのは、特別な魔法を使っているからだ」
「そ、そうなの? ホントに?」
「……信じるか信じないかは、お前の好きにしろ。だが、この技はその『魔』を祓うことができる」
 そう言ってバンドは剣を鞘に納め、腕を組んだ。黒い鎧の戦士が夕闇の中腕を組んでいると、独特な威圧感ができる。
「……この技は、他の場所で使っても全く意味がない。だが、人智を超えた呪いや魔を極めし力を打ち砕き救えるのは、この技だけだ」
 バンドはナガレと目を合わせる。ヘビに睨まれたカエルのように、緊張で身動きが取れなくなるナガレ。

「……俺はこの技を『アズラ』と呼んでいる」
「あ、アズラ? なんと言うか……変わった名前だなぁ」
 するとバンドは、急に視線を逸らした。
「…………本当は、この技の本当の名前は分からない。だが俺が知っている中で、この技を使えた唯一の存在。……彼女の名前が、アズラ。だから、技のこともアズラと呼んでいる」
「そ、そうなんだ……じゃあ、バンドじゃなくてそのアズラって人に聞けば」
 ナガレがそう言った瞬間、バンドはキッとナガレを睨みつけた。ギクリとして硬直したナガレ。いや、ちょっとジョーク半分で言った言葉だが、まさか逆鱗に触れたか……?

 そう思いきや、バンドはまた視線を外す。

「……それは、不可能だ」
「えっ?」

「……アズラは、もうこの世にはいない。……俺を助けて、死んだ」

「……そうだったのか。ごめん、変なこと言って。俺、そんなこと知らなくて」
「……そう思うなら、この技を……『アズラ』を覚えろ。ナガレ・ウエスト。アズラを教えるのは、お前が初めてだ」
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