崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十七話 粉骨砕身カルテット

故郷を去った訳

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「いや、そりゃありますけど、それとこれとは話が別ですっ!」
 フローレンスはきっぱり言い切った。ケンガも横で頷いている。
「今回ばかりは同感だ。ふざけたことをいけしゃあしゃあと言いやがって。それはお前の自己中な自己弁護だ」
「全くですよホント。今回ばかりは口を挟むつもりはありません」
「本人がそれを理解していれば……まあ、そんなことは基本あり得ないだろうが……おおむね理解できよう。だが、ナガレの様子を見る限り、そういう訳ではなさそうだ」
 なおも詰めようとしたケンガ。しかしナガレが、その会話に割り込んだ。
「……チェリナ。ユリウスはどうしたんだ。オレを差し置いて、あんなに仲が良さそうだったのに」
「……ユリウス?」
 ジョーの声に、ナガレも振り返る。
「コイツの浮気相手だよ。あぁ、アイツはいい奴だった。昔は他の友達と一緒に遊んだよ。……浮気した後も、許されないと分かっていながら必死に謝って来た。オレと付き合ってたなんて知らなかったって」
「…………」
 なんだか話が複雑になって来た。黙って空を見上げたジョー。一方チェリナは……なぜか急に黙って俯いてしまった。
「……どうしたんだ?」
 長い沈黙に少し不安になって、声を落ち着かせたナガレ。横でケンガは「はっ!」と嘲笑った。
「どうせ上手い言い訳を考えるんだろう。……ナガレは許しても、仲間を傷つけたような奴は、非戦闘員の女であろうと俺様が容赦しないぞ!」
「ち、違う! そんなんじゃないっ!」
 チェリナは必死で訴え、ナガレを見る。そして……おずおずと口を開いた。

「ユリウスは……死んじゃった」
「なっ……なんだって!」
 ナガレは驚いて目を見開いた。他の三人も互いに顔を見合わせる。
 しばしの沈黙。夕暮れの中、カラスが鳴く音と風の音だけが響いた。
「……ナガレが冒険者になって、ディーケーを出て行った直後のことなの。私、ユリウスと町の外へ出かけてたんだけど……あの人は……」
 そして俯いてしまい、手で顔を覆うチェリナ。「グスッ……」とすすり泣く声も聞こえて来た。
「チェリナっ、どういうことだ! ユリウスに何があったんだよっ!」
「……ち、近くの山で雪崩が起こって、すごい音が聞こえた。雪の波がどわーってこっちに来て……私はなんとか逃げられたんだけど、途中でユリウスが転んじゃって」
「…………!」
 ナガレは思わず立ち上がった。あんぐりと口を開け、ワナワナと震えている。
「……すぐにユリウスは、雪に飲み込まれて見えなくなった。私は必死で近くの村まで走って、助けを呼んだんだけど……うぅっ、ぐずっ……」
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