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第二十七話 粉骨砕身カルテット
これにて終わり⁉︎
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サキミの表情に、どんどんヒビが入っていくような気がする。ナガレの顔は赤くなったり青くなったり様々だ。
あわや一触即発……と思いきや。
「それでは、何かあれば遠慮なく申してくださいね」
そう言って、サキミは黙って部屋に入っていった。
「……ぷはっ、寿命が十年は縮まったよ」
「……ナガレ、嫉妬されてない? あの人、ナガレの彼女だったりする?」
「いやいや! オレは好きだけどさ、サキミがどう思ってるかは……」
「へぇ、そうなんだ。それじゃ、私が手を出されるようなことはなさそうだねぇ」
「おーそうだよ! さっさと生活基盤固めてどっか行けっ!」
そんなことを言って、チェリナを部屋に押し込んだ。
(……でもサキミ、怒ってた……いな、怒ってくれてたな。ホントに嫉妬だったのかな……もしかして、オレのこと……)
そう考えると、あんなに不機嫌なサキミも悪くない……。
「……いや、めっちゃ怖いわ」
「ん、なんか言った?」
「な、なんでもない……」
一方、ナガレ家の隣の部屋。サキミはソファに腰掛け、ふうっと息を吐く。名家イツマムにしては、ブラウンカラーな普通の生地に動物の羽毛などが詰められた、素朴で普通なソファだ。
「……お嬢様。このクレイ、ナガレ様の動向を見ておりました。ご用があれば、なんなりと」
「…………(キッ)」
中にはいつの間に入ったのか、クレイさんが真剣な表情でビシッと立っていた。その横には、普段おちゃらけた行動からは想像できない真剣モードのオギンさんも控えている。
「……いえ、あの方は……。チェリナとか言いましたかね、あまり好きでタイプではありませんが、ナガレさんのお客様です。力づくで排除するような真似はいけない。私はあくまで、彼の意思を尊重します」
「それでは、そのまま放っておくと? ……ほんの十五年前までは、あんなにワガママでしたのに。成長されましたねえ」
驚いたようなクレイさんの声。横のオギンさんが(えっ⁉︎)と言いたげにそちらを見た。……忍びなのに、すぐ顔に出る人である。
「ずっと昔ではないですか……」
サキミはちょっぴり恥ずかしそうな顔をしてから、またキッとした表情に戻る。
「……クレイさん、私の荷物を固めるのを手伝ってくださいませ。……明日の早朝、実家に帰らせていただきます」
「……分かりました。早速馬車を手配いたします。ナガレさんの動向は逐次報告いたします」
「ええ、お願いします。……ですが、彼の意思を絶対に邪魔しないで下さい。……あの方は、絶対に誰かを……こんな私ですらも、不幸にしたりしない。そう信じています」
(……お嬢様。子供だった頃は『あんなやつ、ころしちゃえ!』とワガママを言って、今は亡きダイザック様や兄上を困らせましたのに。……大人になりましたねえ)
そう聞くと、クレイさんは一瞬感慨深そうに目を閉じる。そしてオギンさんをチラリと見た。
「……聞きましたね、オギン。あなたは今日のように、引き続き冒険者ギルドを探りなさい」
「……!」
クレイさんの言葉に、オギンさんはグッとサムズアップ。こうして不安な夜がやってくる……。
あわや一触即発……と思いきや。
「それでは、何かあれば遠慮なく申してくださいね」
そう言って、サキミは黙って部屋に入っていった。
「……ぷはっ、寿命が十年は縮まったよ」
「……ナガレ、嫉妬されてない? あの人、ナガレの彼女だったりする?」
「いやいや! オレは好きだけどさ、サキミがどう思ってるかは……」
「へぇ、そうなんだ。それじゃ、私が手を出されるようなことはなさそうだねぇ」
「おーそうだよ! さっさと生活基盤固めてどっか行けっ!」
そんなことを言って、チェリナを部屋に押し込んだ。
(……でもサキミ、怒ってた……いな、怒ってくれてたな。ホントに嫉妬だったのかな……もしかして、オレのこと……)
そう考えると、あんなに不機嫌なサキミも悪くない……。
「……いや、めっちゃ怖いわ」
「ん、なんか言った?」
「な、なんでもない……」
一方、ナガレ家の隣の部屋。サキミはソファに腰掛け、ふうっと息を吐く。名家イツマムにしては、ブラウンカラーな普通の生地に動物の羽毛などが詰められた、素朴で普通なソファだ。
「……お嬢様。このクレイ、ナガレ様の動向を見ておりました。ご用があれば、なんなりと」
「…………(キッ)」
中にはいつの間に入ったのか、クレイさんが真剣な表情でビシッと立っていた。その横には、普段おちゃらけた行動からは想像できない真剣モードのオギンさんも控えている。
「……いえ、あの方は……。チェリナとか言いましたかね、あまり好きでタイプではありませんが、ナガレさんのお客様です。力づくで排除するような真似はいけない。私はあくまで、彼の意思を尊重します」
「それでは、そのまま放っておくと? ……ほんの十五年前までは、あんなにワガママでしたのに。成長されましたねえ」
驚いたようなクレイさんの声。横のオギンさんが(えっ⁉︎)と言いたげにそちらを見た。……忍びなのに、すぐ顔に出る人である。
「ずっと昔ではないですか……」
サキミはちょっぴり恥ずかしそうな顔をしてから、またキッとした表情に戻る。
「……クレイさん、私の荷物を固めるのを手伝ってくださいませ。……明日の早朝、実家に帰らせていただきます」
「……分かりました。早速馬車を手配いたします。ナガレさんの動向は逐次報告いたします」
「ええ、お願いします。……ですが、彼の意思を絶対に邪魔しないで下さい。……あの方は、絶対に誰かを……こんな私ですらも、不幸にしたりしない。そう信じています」
(……お嬢様。子供だった頃は『あんなやつ、ころしちゃえ!』とワガママを言って、今は亡きダイザック様や兄上を困らせましたのに。……大人になりましたねえ)
そう聞くと、クレイさんは一瞬感慨深そうに目を閉じる。そしてオギンさんをチラリと見た。
「……聞きましたね、オギン。あなたは今日のように、引き続き冒険者ギルドを探りなさい」
「……!」
クレイさんの言葉に、オギンさんはグッとサムズアップ。こうして不安な夜がやってくる……。
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