崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十八・五話 VSラグナロク・蒼雷

雷の脅威

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「……やはりか。シエラのスキル『クラッチギア』!」
 ジョーは苦しげに呟いた。雨がざぁざぁ降っていても、レンたちにはよく聞こえた……。
「な、なんだよそれ?」
「戦いが長引くごとに、段階的に攻撃と魔力のステータスが上がっていく。ナガレと戦っている間もじわじわそして今、ついに最終段階まで来たと言うことだ……!」
「ま、まさかそれで天候を操ったって言うんですか⁉︎」
 フローレンスは真っ青になった。それが本当だとすれば、とんでもない魔力だ。天候を操るなんて、並の魔術師どころかベテランでもできるか分からない!
「……ああ。そして生物は水に濡れると電気を通しやすくなる。雷を使うシエラにとって、天候を操るほどの魔力があればこうするに決まってる……!」
「だとしたらこれ、まずいんじゃないか……!」
「……ああ。俺は、シエラがこの段階まで来て、倒せなかったモンスターを見たことがない……!」
 
「しぶといね。でもわたし、そういうの嫌いじゃないよ!」
 キィンッ! バチバチバチッ!
「ぐぅっ! くっ!」
 どれだけ絶縁体の加工を施しても、マルチスタッフは金属。防御するたびに体に電撃が走る。ダメージを防ぎ切れないばかりか、反応まで遅れてしまう!
 シエラの攻撃はさらに熾烈さを増している。剣術自体はそこまで優れたものではない、ごく普通の戦士のもの。だが神時の剣の威力は凄まじく、ナガレの体力をどんどん削っていた。
(くっ、このままじゃホントにまずい……! くそっ、何とかしないと……そ、そうだ、石猿流!)
 逆転の糸口を掴むのは、やはり彼の持ち味である石猿流棒術に頼るほかない。ナガレは高速で思考を巡らす。
(牛魔壊! ……ダメだ、こんな濡れた状態じゃ、受け流してもすぐ反撃できない。それじゃあ……霊感大波……も無理! 距離をとっても雷の球を打たれたらチャージできない!)
「はいはいはいっと!」
 ガキィン! バチバチッ!
 ナガレが悩む間にも、シエラはどんどん剣を打ち込んでくる。痺れる体に鞭打って必死に弾く!
(なら蜘蛛繰固くもくりがため……もダメだ! ヴェールが邪魔で背後に回れない! ああもうなんかないか……!)
 弾きながら必死で考え……パッと思いつき、顔を顰めた。
(……あ、アレしかない! 特訓中だったけど、ぶっつけ本番で行くしか……!)
 
 もはや迷っている時間はない。ナガレはシエラの斬撃を弾き、少し後ろに下がった。そんなことなど関係ないとばかりに、シエラは踏み込んで神時を振り下ろす……!
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