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第二十九話 森林のハンター
いざ加工屋へ
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「……その前に、マルチスタッフの強化だ! ギン爺に言えば、何か作れないかなぁ。クエストに行くのも明日とかでいいんだ」
ナガレのマルチスタッフも整備したいところ。それに、新たな改造を施して貰えれば戦いでも優位に立てるはずだ。
さて、いつものように白い煙が煙突から立ち並んでいる。そんな加工屋にやって来たのだが……。
「んで分かってくんねえかなぁ! 破壊力がいっちゃん大切だろっ!」
「バカモン! だからお前はまだ半人前なんじゃ。安定したオールラウンドの装備こそ至高なんじゃ!」
「爺ちゃんのアイデアは地味すぎるんだ! ヨビカリ草を使ってフラッシュを焚いてどうするんだよ。周囲を明るく照らすってか? 一秒経たずに戻っちまうよ!」
「それでいい。戦いとは臨機応変に挑むもの! ストロボフラッシュをどう使うかは、使い手の技量じゃ。おぬしこそ、マルチスタッフに圧縮空気を追加してどうなる? カッコつけて高速移動しても再リロードが必要になる! 良いのは見栄えだけじゃ!」
……ギン爺と孫のジュランが、顔を突き合わせ大喧嘩していた。通行人が驚いて立ち止まるほど見境なく大声を出し合っている。
「まっまっ待て待て待てっ! 一体何の騒ぎだよ!」
ナガレが慌てて間に入り、胸ぐらを掴み合う二人を引き剥がした。
「あ、ナガレ! オメエが来てくれてよかった!」
「ワシもお前さんに用があった。この世間知らずの若造に、お前からも言ってやってくれい!」
「それは事情による。一体なんたってケンカしてるのさ?」
ギン爺とジュランを近くの木箱に座らせつつ、ナガレは頭を掻いた。普段は仲良し爺さんとお孫さんの二人が、どうしてこんなケンカを?
「……実は、おめえのマルチスタッフについて口論してたんだよ」
「え、オレの?」
キョトンとするナガレ。ギン爺とジュランは一瞬お互いをギロリと睨みつける。
「そうぁ。もうそろそろナガレが来る頃だと思って、新しいマルチスタッフの強化を考えておったのでな」
「うわ、鋭い!」
「でも爺ちゃん悩んでたっぽいし、おれが考えたアイデアを見せてやったんだ。そしたら頭ごなしに否定されて、おれもイラっと来たから言い返してやったんだ」
「ワシが何か間違ったこと言っとるか……お前さんはロマンを求めすぎだ。カッコいいのは確かに憧れる。ナガレならばもっともだろう」
(え、どういう意味?)
「たかロマンやかっこよさでは、人は救えない。戦士にとって武器とは、己の命を預け、仲間を、大切な人を守る大切なもの。せめて他にも使い道ができるようにできぬか?」
ナガレのマルチスタッフも整備したいところ。それに、新たな改造を施して貰えれば戦いでも優位に立てるはずだ。
さて、いつものように白い煙が煙突から立ち並んでいる。そんな加工屋にやって来たのだが……。
「んで分かってくんねえかなぁ! 破壊力がいっちゃん大切だろっ!」
「バカモン! だからお前はまだ半人前なんじゃ。安定したオールラウンドの装備こそ至高なんじゃ!」
「爺ちゃんのアイデアは地味すぎるんだ! ヨビカリ草を使ってフラッシュを焚いてどうするんだよ。周囲を明るく照らすってか? 一秒経たずに戻っちまうよ!」
「それでいい。戦いとは臨機応変に挑むもの! ストロボフラッシュをどう使うかは、使い手の技量じゃ。おぬしこそ、マルチスタッフに圧縮空気を追加してどうなる? カッコつけて高速移動しても再リロードが必要になる! 良いのは見栄えだけじゃ!」
……ギン爺と孫のジュランが、顔を突き合わせ大喧嘩していた。通行人が驚いて立ち止まるほど見境なく大声を出し合っている。
「まっまっ待て待て待てっ! 一体何の騒ぎだよ!」
ナガレが慌てて間に入り、胸ぐらを掴み合う二人を引き剥がした。
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「ワシもお前さんに用があった。この世間知らずの若造に、お前からも言ってやってくれい!」
「それは事情による。一体なんたってケンカしてるのさ?」
ギン爺とジュランを近くの木箱に座らせつつ、ナガレは頭を掻いた。普段は仲良し爺さんとお孫さんの二人が、どうしてこんなケンカを?
「……実は、おめえのマルチスタッフについて口論してたんだよ」
「え、オレの?」
キョトンとするナガレ。ギン爺とジュランは一瞬お互いをギロリと睨みつける。
「そうぁ。もうそろそろナガレが来る頃だと思って、新しいマルチスタッフの強化を考えておったのでな」
「うわ、鋭い!」
「でも爺ちゃん悩んでたっぽいし、おれが考えたアイデアを見せてやったんだ。そしたら頭ごなしに否定されて、おれもイラっと来たから言い返してやったんだ」
「ワシが何か間違ったこと言っとるか……お前さんはロマンを求めすぎだ。カッコいいのは確かに憧れる。ナガレならばもっともだろう」
(え、どういう意味?)
「たかロマンやかっこよさでは、人は救えない。戦士にとって武器とは、己の命を預け、仲間を、大切な人を守る大切なもの。せめて他にも使い道ができるようにできぬか?」
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