崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十話 浄蓮の八つ足

勝利は目の前

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 キィンッ……!
「……なっ⁉︎」
 指で鉄を弾いたような静かな音。……だが瞬間移動も同然のスピードで、ニンフォが戦士の横を通り過ぎる。ほんの一秒未満で、すでに彼女は抜き身の刀を持ち、信者戦士の背後にいた。
「イラムサ流……三人みじん斬り!」
 カチン……と鞘にマンゲツを収める。直後、信者戦士の体中から噴水のように鮮血が飛び散る!
「ぐおあぁぁ……⁉︎」
 不可視の攻撃に悶絶する戦士。ニンフォは納刀したまま振り向いた。
「……安心して。殺さないから。適当に生かして……とっ捕まえて監禁してやるわ!」
「な、なに……?」
「グッヒヒヘヘハハ……敵なら何しても良いのよねぇ? ! 倒した敵を生かしておけば、私が何しても文句言えないよねぇ……!」
 どっちが悪党か分からないほど邪悪な笑い声を出すニンフォ。見ていてゾワリとするようなニチャア……という笑顔だ。
「覚悟! あなたを死なせやしないんだからねっ!」
 言葉の意味が全く違うことになっているが、それすら気づかずニンフォは刀を抜いた!

 そしてタネツは……。
「ぐ……!」「どけよ……っ!」
 ガキィン! キィンッ! ドガァン!
「な、ナガレぇ~! 早く手を貸してくれぇ~!」
 ……二人がかりで襲ってくる敵の戦士から、必死にルックたちを守っていた。もはやタネツを象徴するほとのスキル『拡散ガード』で盾を構えて、全く敵の攻撃を通していない。だが守備一辺倒ではこちらも攻撃できない。
 つまり、他の四人が大立ち回りしているのに、タネツだけ非常に地味な絵面だった。ルックたちを守っているのも事実なのだが……。
「ナガレぇ~みんなぁ~……早くやっつけてくれ~!」

「てぁっ!」
 ドガッ!
「ぐはっ……!」
「ハァァァァ!」
 ザシュザシュザシュッ!
「ぎゃあぁぁ……!」
 しかし、タネツが望むまでもなく、ナガレたちは着実に敵を追い詰めていた。ジョーにズタズタに切り裂かれ、ベネットに叩き潰され、ニンフォの剣術に圧倒され、一対一では流石に勝てなかった。
「……おのれ!」
 ナガレと戦闘していた信者の戦士が、ビシュッ! とスピアの槍先で突いてくる。それをなんとか弾いたナガレだが、剣が頬を掠めた。
 キンッ!
「ぐ!」
 頬にわずかな痛み。左の頬が切られ血が出ていた。
「……こいつっ!」
「……死ね!」
 再び戦士はスピアを振り下ろし、殴りつけてくる……が!
(見えた! ここだっ!)
 キィンッ……! と静かな音を立て、スピアが地面に突き刺さる。ナガレが一瞬でマルチスタッフを捌き受け流したのだ。
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