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第三十四話 決別の時
おまじない
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「……すまねーな、ジョー。ねーちゃん、別れの挨拶がしたいんだってさ」
ルックが助け舟を出してくれた。不満気に鼻を鳴らし、腕組み後方待機に移るナガレ。ルックはジョーへ近づいて、右手を差し出した。
「んまぁ、しばらく留守になるけど元気でな。なんかあったらいつでも帰ってこい。……おめーの帰る場所は、ここにあるんだぜ」
「ルック…………」
驚きを隠せないジョー。ルックは「へへへっ♪」と笑った。
「ほら、握手だ! とりあえず到着したら手紙でも出してくれよ」
「…………ああ!」
差し出された手をガシッと握る。長旅への心がグッと強くなった気がした。
「……さ、ねーちゃんの番だぜ。リラックスしろよ、永遠の別れじゃねーんだから」
「……うん。そうだね」
続いてアリッサが、何かを決意したように顔を上げた。そのまま自然にジョーのすぐ近くまで来る。二人の身長差もあり、彼女がちょっと見上げる形になった。
「ジョー君。ナガレ君をよろしくね。ほっといたらすぐに突っ走って無茶しちゃうから」
「……無論だ。俺に任せてくれ」
「へいへい、聞こえてますよーだ」
そばで聞いているナガレに丸聞こえである。ほっぺを膨らませていると、アリッサが声のトーンを落とした。
「……あとジョー君。きっと無事に帰って来てね。……復讐に囚われないで。復讐が果たせるなら、自分が死んでもいいなんて考えないで」
「アリッサ……」
「……ジョー君はもう、一人じゃないんだよ。あなたが死んで悲しむ人は、すでに大勢いるんだよ」
そう言って、イタズラっぽくニヤリと笑った。
「だから、自暴自棄な行動は諦めて。あたしもルックも、ナガレ君にケンガさんにフローレンスさん、町のみんなも悲しむから」
「どうだかな。……だが分かった。肝に銘じておこう」
心がじんわりと暖かくなった気がする。ジョーはスッと目を細め、マスクの下で微笑んだ。
……と、アリッサが一歩彼に近づいて……?
「それでこれは……ジョー君。帰って来れるようにおまじないがあるんだけど、いい?」
「おまじない? ……ああ、やってくれ」
(……おまじない? なんだろそれ?)
ナガレがふと顔を上げて見る中、ジョーがそれを了承する。……その瞬間のことだった。
「うん。分かった……」
突然アリッサは、ジョーの両肩に手を置いた。反応する間もなくつま先立ちで背伸びして……。
「ん……」
「っ…………⁉︎」
「ピョッ………………⁉︎」
ナガレが見ている目の前で、甘酸っぱく唇を重ねたのだ。
ルックが助け舟を出してくれた。不満気に鼻を鳴らし、腕組み後方待機に移るナガレ。ルックはジョーへ近づいて、右手を差し出した。
「んまぁ、しばらく留守になるけど元気でな。なんかあったらいつでも帰ってこい。……おめーの帰る場所は、ここにあるんだぜ」
「ルック…………」
驚きを隠せないジョー。ルックは「へへへっ♪」と笑った。
「ほら、握手だ! とりあえず到着したら手紙でも出してくれよ」
「…………ああ!」
差し出された手をガシッと握る。長旅への心がグッと強くなった気がした。
「……さ、ねーちゃんの番だぜ。リラックスしろよ、永遠の別れじゃねーんだから」
「……うん。そうだね」
続いてアリッサが、何かを決意したように顔を上げた。そのまま自然にジョーのすぐ近くまで来る。二人の身長差もあり、彼女がちょっと見上げる形になった。
「ジョー君。ナガレ君をよろしくね。ほっといたらすぐに突っ走って無茶しちゃうから」
「……無論だ。俺に任せてくれ」
「へいへい、聞こえてますよーだ」
そばで聞いているナガレに丸聞こえである。ほっぺを膨らませていると、アリッサが声のトーンを落とした。
「……あとジョー君。きっと無事に帰って来てね。……復讐に囚われないで。復讐が果たせるなら、自分が死んでもいいなんて考えないで」
「アリッサ……」
「……ジョー君はもう、一人じゃないんだよ。あなたが死んで悲しむ人は、すでに大勢いるんだよ」
そう言って、イタズラっぽくニヤリと笑った。
「だから、自暴自棄な行動は諦めて。あたしもルックも、ナガレ君にケンガさんにフローレンスさん、町のみんなも悲しむから」
「どうだかな。……だが分かった。肝に銘じておこう」
心がじんわりと暖かくなった気がする。ジョーはスッと目を細め、マスクの下で微笑んだ。
……と、アリッサが一歩彼に近づいて……?
「それでこれは……ジョー君。帰って来れるようにおまじないがあるんだけど、いい?」
「おまじない? ……ああ、やってくれ」
(……おまじない? なんだろそれ?)
ナガレがふと顔を上げて見る中、ジョーがそれを了承する。……その瞬間のことだった。
「うん。分かった……」
突然アリッサは、ジョーの両肩に手を置いた。反応する間もなくつま先立ちで背伸びして……。
「ん……」
「っ…………⁉︎」
「ピョッ………………⁉︎」
ナガレが見ている目の前で、甘酸っぱく唇を重ねたのだ。
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