崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十四話 決別の時

いざ、コナキ地方へ!

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「…………」
「ん~~~~……♡」
 真っ黒なマスク越しに、お互いの唇を感じ取る。アリッサはジョーにもたれかかるような姿勢なので、二人の体はまるでハグしたみたいに密着している。
 アリッサは、ジョーの体の優しい温かみを。
 ジョーは、アリッサのドキドキする胸の鼓動を。
 ……そして両者ともに、内心で別れを惜しんでいる感情をよく理解できた。
「ワ、ワァ、ア…………」
 顔を真っ赤にして、乙女の如く口を塞ぐナガレ。恋愛小説のような熱烈なロングキッスを見せられては、老若男女問わず誰だって胸キュンしてしまうだろう。

「……ぷはっ、はぁーっ」
「……あ、アリッサ……?」
 ようやく唇を離し、二人で顔を見合わせた。両者共に顔がほんのり紅潮している。
「……えへへっ。あたしからのおまじない。嫌じゃなかった?」
「……ああ。嫌な訳ないさ。……フッ、この世のどんな魔法より効きそうなおまじないだ」
 二人して微笑みを交わす。お互いの背後に広がるいつもの景色。それが急に特別なものに見えて来た。
「かひゅっ、ひっ、ひぅっ」
「ち、ちょっとナガレ君……! そんな野暮な声出してはいけないのじゃ……!」
 マブダチと相棒のラブシーンを見せられてキュン死に寸前のナガレ。いつのまにか正気ついたレンに、馬車の窓越しになんとか支えられていた。
 そして隣の馬車からは、ドガッバキッボコッ! と、御者のおじさんがビクビクするくらい凄まじい音がする。……どうせいらんことを言おうとするニンフォを全員で抑えているのだろう。
「エヘ……続きは帰って来てからね。次はマスクを外して……ね?」
「……ああ。絶対に帰ってくる。ルックもありがとう。……必ず手紙を送るよ。コナキ地方までは遠いから、届くまでは時間がかかるだろう。でも、必ず送るから安心してくれ」
「へへっ、期待してるぜっ。ナガレもじゃあな! お前だってちゃんと戻ってこいよっ」
「じゃあね、ジョー君! そしてナガレ君も! マブダチが帰って来たら、みんなでどでかいケーキ買ってティーパーティしよっ!」
「はへえっ、ヘェッへっへっへっ」
「はよう起きんかいっ!」
 スパーン!
「はうあっ! ……お、オーケー。落ち着いた。うん、大丈夫」
 レンにハリセンで頭を叩かれようやく正気に戻ったナガレ。アリッサとルックの言葉に「ああ!」と元気な返事を返す。
「よし……ジョー! それにみんなも! 馬車に乗って! 行こう!」
 そのまま馬車に乗り込むナガレとジョー。これで全員が揃った。
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