間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

文字の大きさ
217 / 487
第3章 少年期 学園編

131話 双子の誕生日

しおりを挟む

 どうも!僕です!本日、8月14日は僕の双子の兄弟のライ兄様とヘリー姉様のお誕生日です!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ドンドンッパフーッ‼︎

 今日はドゥーカ領に滞在して10日目、明日はドゥーカ領をたって王都に戻る日なのですが、その前にライ兄様とヘリー姉様のお誕生会をここでする事になり、今日はジル叔父様のお屋敷(城塞)の大広間(ダンスホール)で盛大にお祝いしている最中です、はい・・・

(いやー、いつの間にか用意されててびっくりだねぇ、父様や母様は知ってたんだろうけど、ジル叔父様は忙しそうにしてたのはこのせいもあったのか?)

 このお誕生会の事を4日前のダンジョン探索お休みの日に急に知らされた僕達は凄く驚き、誕生日の事は知っていたので用意したプレゼントがこれでよかったのだろうかと慌て、追加でお買い物に行こうかとするほどだった。

 ドゥーカ領に来て4日目でオーダーメイドした正装の仮縫いが始まった時に、やっと服製作から解放された仁達が翌日からのダンジョン探索に参加したいと頼み込まれた。
 正装の大体の形は決まったとは言え、仮縫いが終われば本縫いまでの細かい調整とか、まだまだやることはまだあるのに、仮縫いが終わるまでにダンジョンで依頼をこなして稼ぎたいと言ってきたのだ。
 急な事に驚いた僕は理由を聞くと、どうやら正装の制作の最中にでた話題で皆んなの誕生日の話となり、そこでライ兄様達の誕生日が間近なのを知った仁達は、ダンジョンで稼いだお金で2人にプレゼントを買ってあげたかったらしい、その心意気を汲み取った僕やソル、イネオス達は父様達の許可をもらい、仁達に協力することに、もう既に8階層まで攻略していたダンジョンの探索を一旦止め、稼ぎの良い依頼の品を選び仁達と一緒にダンジョンを再び巡ったのだった。

 そして、ダンジョン探索1日で結構な量の依頼を受け、仁達の目標だった金額を達成する事に成功した僕達は翌日、今まで王都でも冒険者として稼いだお金も持ってドゥーカ領の領都、“ペルペティアメソン“でプレゼント探しを開始、その時プレゼントを用意しきれてなかった人達も連れて大所帯で行ったり来たり、何とか全員がプレゼントを選び終えて購入、ホッとしたその日の夕方にお誕生会の事を聞かされたのだ。(そら、驚きもするって・・・(。-∀-))

 ついでに言うと、仁達の正装はお誕生日会の前の日に出来上がったんだって、製作にプロのお針子さん10人がかりで縫ったらしく、物凄く早く出来上がって縫製もしっかりしてて良い出来だったそうな、後、装飾品はうちの家族や王家からのプレゼントで貰ったものをつける事になったらしい。
 これで仁達のパーティー用の正装作りは終了した、僕は出来上がったものは見てないので、パーティー当日のお楽しみと言われた・・・

 夕方に聞かされたお誕生日会の為の追加のプレゼント購入は流石に止められたが、次の日のダンジョン探索でやっと最下層の地下10階に到達、そこでやっと新作武器の性能テストが行えた。

(一回、6階層で使用してみたら、「誰が見てるか分からない所で使うな」って、サブマスに真剣に言われちゃったからなぁ)

 仕方ないので、1つの冒険者グループが入ったら扉が閉まり、討伐が終わるまで人が入れないボス部屋(中から出る事はできる)で新作武器の性能テストを行った。

 このダンジョンのボスは“ビッグアームストロングベア“(要はデカい腕力自慢の熊)だったので、いい性能テスト相手になると思い皆んなには見学してもらい、自分1人でボス討伐をする事にした、標的がデカくとてもやりやすかったのでドンドン試してみた。

(アレはやっぱり使用者の投げナイフを投げる力と速度で貫通力が変わるのは当たり前だけど、自分の魔力を纏わせることで貫通力も操作性も格段に変わるね、手元に戻ってくる速度も中々早くて使い勝手がいいし、今回の“魔導武器”の制作は成功だね、今度はゴーレムの自立性を利用して、投げナイフから僕の指示一つで魔法が出てくる仕様にできないかチャレンジしてみるか?)

 ガン○ムのビットやファンネルっぽくビームでも出せないかと画策していると、投げナイフでズタボロになったダンジョンボスが倒れて宝箱になっていた。

(ついでに言うと宝箱の中身は“筋力アップの腕輪“と“ビッグアームストロングベア”の魔石だったよ・・・)

 宝箱の中身はダンジョン初クリア記念に手元に残す事にして、使いたい人が使うという扱いにした、魔石に関しては僕が魔道具の制作に使うのでとっておいた、最後にこのダンジョンボスの戦いを見ていたサブマスが小さい声で「やり方がえげつない」と、小さな声で言ってたのはしっかり聞いた僕だった。

(仕方ないよね、性能テストだったから・・・(:¬_¬))

 やり過ぎた感は否めないが新作武器の有用性とダンジョンの初攻略、2つの目的を達成出来て喜んだのもつかのま、僕の戦闘を見て俄然やる気になったソルやイネオス達が、自分達もボス戦をやりたいと言ったので、ダンジョンに入れる最後の日は皆んなの気が済むまでボス部屋を周回する事になった。

 最終的には皆んなが“ビッグアームストロングベア“を1人で倒せるまでになって、戦略の幅が増え、パーティーのいい連携訓練にもなった、そして皆んな大満足でダンジョン攻略の最終日を終え、その翌日、今日のお誕生日会を楽しんでいるのだ。

 華やかに飾り付けられた大広間の真ん中で、今日の主役の2人は参加者全員からのお祝いの言葉とプレゼントを受け取っていた、一人一人からお祝いとプレゼント受け取り次は僕の番になった。

「ライ兄様、ヘリー姉様、誕生日おめでとうございます♪」

ライ兄様「おう、ありがとうな、アトリー」

ヘリー姉様「ふふっ、有り難うアトリー」

 プレゼントを2人に渡すと、2人はとても喜んでくれた、中身は開けてからのお楽しみ♫
 次々に渡されるプレゼントとお祝いの言葉にニコニコ笑顔の2人をご機嫌で眺め、パーティーの為の料理を美味しく頂き、その日は賑やかに過ごした、うちわの人達だけで行ったお誕生日会だったけど、ライ兄様とヘリー姉様は凄く楽しそうだったので、今年の夏休みのいい思い出になっただろうと思った僕だった。

*後で僕のプレゼントを開けた2人が大層ビックリしたのは別のお話だ。

 お誕生日会、翌日、夏休みも後半に入り新学期が始まる前に王都に戻るため、ドゥーカ領を出る日がやってきました。

「ジル叔父様、今日までお世話になりました。また遊びに来てもいいですか?」

ジル叔父様「あぁ、いつでも来ていいぞ、まぁ、俺がいつもここにいるかはわからないがな、はははっ」

 ジル叔父様は大人達にそれぞれ挨拶を交わし、僕やソル、イネオス達にも声をかけてくれた、楽しかったダンジョンでの話をして、次回の訪問の約束を交わした。

「ふふっ、ジル叔父様はいつもお忙しいですからね」

ジル叔父様「そうだな、俺も後数日したら王都に向かう予定だ、その時暇があればまた顔を出しに行くさ」

「そうなんですね、お時間が空いたらまた遊びに来てください♪」

ジル叔父様「あぁ、またな・・・「ポンポンッ」・・・さて、今回はたいしたもてなしも出来なかったが、またいつでも来てくれ、では皆、道中気をつけて」

父様「あぁ、またお邪魔するよジル」

 最後に軽い感じの別れの挨拶をして、ドゥーカ家のお屋敷をたち、馬車は王都への道を辿った・・・・

(いやー、夏休も後もう少しで終わりかー、長いようで短かったなぁ~、でも皆んなとたくさん遊べて楽しかったなぁ~)

天華『良かったですね、来月からは学園の新学期が始まりますが、課題は終わったんですか?」

(ん?ああ、もう終わってるよ、前世はちゃんと宿題なんてしてこなかった僕が無茶苦茶真面目に課題済ませるなんて、奇跡だよ!(*゚∀゚*)まぁ、“瞬間記憶スキル“のおかげなんだけどWWW)

天華『そんな堂々と奇跡判定しなくても・・・しかもスキルのおかげって・・・』

(イヤイヤ、前世ではほんと、勉強の好き嫌いが激しくてね、興味を持ったものじゃないとやる気出なかったんだよ、義務教育の学校の勉強は嫌いなのに、自動車学校の勉強はやる気満々で真面目に通って、免許を取るのに1ヶ月で済ませたぐらいだからね!(°▽°))ドヤァ

夜月『そんなドヤ顔で勉強嫌いだったって威張って言われてもな・・・』

(前世ではねぇ、小中学校でいじめられていた時期もあるからねぇ・・・学校にいるの嫌いだったからかな?、あ、でも、家庭科とか理科、美術とかは好きだったなぁ、あと体育も・・・)

天華『アトリー・・・いじめって・・・・・ふぅ、なんか教科に偏りがありますね?』

(まぁ、そこは興味の持つ範囲の差って事で・・・( ´∀`))

夜月『今はそんな事はないのだろう?』

(それはね、今は好きな教科しか取ってないからね、ここが異世界ってこともあって色々変わった所もあって楽しいから♪)

 僕の前世での人生を多少知っている天華や夜月は、前世でのいじめについてあまり言及してこないから僕はいつでも気楽に話せている。

 前世での苦い思い出は、今の楽しい思い出に塗り替えられている最中なので、僕はいつかその話をもっとあっけらかんと、笑って話せる日が来るだろうと思う今日この頃だ。

天華『そう言えば、学園で思い出しましたが、歓迎パーティーが9月頭にあって、中間に実技授業もありましたよね?それには参加するんですか?』

(あー、そういやあったねそれ、うーん、魔法実技の方は先生に止められたから隅で見学かな?武術の授業も一応見学だけど、服は着替えとかなきゃ目立つから、服装だけちゃんとしとく、まぁ、先生が相手してくれるなら出たいけどね?)

天華『ふむ、授業内容によりますか・・・』

(そんなとこだねぇ~、はぁ~、王都について数日で新学期かぁー、夏休みが終わるので寂しいような、新学期が始まるので楽しみなような、複雑な気分だよ・・・)

 アンニュイな気分で外の景色を眺めた僕は、移り変わっていく景色に夏休みの終わりと、近づいてくる新学期に思いを馳せた。




=====================

+  名前  + アメトリン・ノブル・デューキス

+  年齢  + 10歳    

+  性別  + 男性 〔魂性別 女性〕

+  種族  + 人族・・・????

+  体力  + 60,250

+  魔力  + 非表示

+スキル+《属性魔法》↑UP
      火魔法4       水魔法7
      土魔法5       風魔法7
      氷魔法6→7    雷魔法10
      木魔法7       光魔法6
      闇魔法5       聖魔法6
      暗魔法5       無魔法7
      回復魔法7      時空魔法6
      生活魔法6

     《魔法スキル》↑UP
      無詠唱9      付与魔法7
      多重詠唱7→8   合成魔法5
      精霊魔法3

     《戦闘スキル》
      総合武術

     《支援スキル》↑UP
      探索7→8     追跡7
      罠5         先読7
      無心8        気配感知8→9
      気配遮断8      気配操作6→7
      身体強化7      魔力完全制御7
      並列思考8      罠感知6
      精神強化5      索敵5→7

     《耐性スキル》↑UP
      精神攻撃耐性7    物理攻撃耐性3→4
      悪臭耐性4      混乱耐性5
      麻痺耐性4      毒耐性2

     《技術スキル》↑UP
      釣り4       描画6
      歌唱9       礼儀作法9
      計算7       組立7
      調薬5       分析7
      抽出5       採取7→8
      採掘3       伐採6
      速読8       筆写5
      乗馬7       宝飾細工8
      木工細工4     紙細工8     
      楽器演奏5     測量4
      分解5→6     解体5→6
      解読3        速記5
      水泳3

      開拓農耕5     家事生活7
      服飾縫製6

     《特殊スキル》New ↑UP
      精霊視5→6    特殊隠蔽10
      無限収納8      瞬間記憶9
      超回復5→6    全言語理解10
      情報開示8      魔法創造5→6
      念話6→7   New神託3

+  加護  + *異世界の神“月詠“の愛し子
      *異世界の神“天照“の愛し子
      主神リトスティーナの加護(偽装中 正しくは“主神リトスティーナの愛し子“)*この( )の中身は本人にしか見えません
      精霊王の愛し子

+  称号  + *転生者
      神々の寵児(偽装中 正しくは“神々の友人“)
      聖獣達を授かりし者(偽装中 正しくは“神獣の主人“)
      公爵家の天使
      誤魔化し上手
      精霊達に愛されし者
      魔法を紡ぎし者
      雷魔法の使い手(偽装中 正しくは“紫電の奏者“)
      研究好き(偽装中 正しくは“マッドサイエンティスト“)
      毒舌家(偽造中 正しくは“断罪者“)
      鬼ごっこの達人(偽装中 正しくは“公爵家の隠密泣かせ“)
      スキルを集める者
      ダンジョンフロアの殲滅者
    New神託を授けし者

       ※ 上記の*マークは日本語表記です

=======================

(なんか、称号増えてる・・・)

 暇つぶしに見たステータスの変化に驚き、ついた称号の隠蔽を早急に行ったアトリーだった・・・

(マジやべぇでござる!)











*次回、王都に帰還後、新学期に突入!新たなる騒動に巻き込まれるアトリーの活躍に乞うご期待!!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!

朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」 伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。 ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。 「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」 推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい! 特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした! ※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。 サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします 他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )

前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~

高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。 先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。 先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。 普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。 「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」 たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。 そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。 はちみつ色の髪をした竜王曰く。 「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」 番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!

公爵夫人の気ままな家出冒険記〜「自由」を真に受けた妻を、夫は今日も追いかける〜

平山和人
恋愛
王国宰相の地位を持つ公爵ルカと結婚して五年。元子爵令嬢のフィリアは、多忙な夫の言葉「君は自由に生きていい」を真に受け、家事に専々と引きこもる生活を卒業し、突如として身一つで冒険者になることを決意する。 レベル1の治癒士として街のギルドに登録し、初めての冒険に胸を躍らせるフィリアだったが、その背後では、妻の「自由」が離婚と誤解したルカが激怒。「私から逃げられると思うな!」と誤解と執着にまみれた激情を露わにし、国政を放り出し、精鋭を率いて妻を連れ戻すための追跡を開始する。 冒険者として順調に(時に波乱万丈に)依頼をこなすフィリアと、彼女が起こした騒動の後始末をしつつ、鬼のような形相で迫るルカ。これは、「自由」を巡る夫婦のすれ違いを描いた、異世界溺愛追跡ファンタジーである。

魔物が棲む森に捨てられた私を拾ったのは、私を捨てた王子がいる国の騎士様だった件について。

imu
ファンタジー
病院の帰り道、歩くのもやっとな状態の私、花宮 凛羽 21歳。 今にも倒れそうな体に鞭を打ち、家まで15分の道を歩いていた。 あぁ、タクシーにすればよかったと、後悔し始めた時。 「—っ⁉︎」 私の体は、眩い光に包まれた。 次に目覚めた時、そこは、 「どこ…、ここ……。」 何故かずぶ濡れな私と、きらびやかな人達がいる世界でした。

婚約破棄された際もらった慰謝料で田舎の土地を買い農家になった元貴族令嬢、野菜を買いにきたベジタリアン第三王子に求婚される

さくら
恋愛
婚約破棄された元伯爵令嬢クラリス。 慰謝料代わりに受け取った金で田舎の小さな土地を買い、農業を始めることに。泥にまみれて種を撒き、水をやり、必死に生きる日々。貴族の煌びやかな日々は失ったけれど、土と共に過ごす穏やかな時間が、彼女に新しい幸せをくれる――はずだった。 だがある日、畑に現れたのは野菜好きで有名な第三王子レオニール。 「この野菜は……他とは違う。僕は、あなたが欲しい」 そう言って真剣な瞳で求婚してきて!? 王妃も兄王子たちも立ちはだかる。 「身分違いの恋」なんて笑われても、二人の気持ちは揺るがない。荒れ地を畑に変えるように、愛もまた努力で実を結ぶのか――。

治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました

山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。 生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。

お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?

水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」 「はぁ?」 静かな食堂の間。 主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。 同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。 いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。 「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」 「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」 父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。 「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」 アリスは家から一度出る決心をする。 それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。 アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。 彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。 「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」 アリスはため息をつく。 「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」 後悔したところでもう遅い。

処理中です...