婚約者の心の声が聞こえるようになったが手遅れだった

神々廻

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《めんどー、何その嫌そうな顔。うっざ》
「殿下、ご機嫌麗しゅうございます」

「ひっ、久しぶり........」

《何よ、いくら私の事嫌いでも顔を引き攣らせるのはどうかと思いますけど》

婚約者の声が聞こえるようになったら.........婚約者に罵倒されていました。怖い....

あれは数刻前
...............

「何を食べているのか?」

コイツは俺の側近だ

「殿下も食べます?美味しいですよ。チラ見に毒味済みです」

「なら、1つ貰おう」

「そう言えば、あと少しで婚約者殿が来る時間ですね......」

「あぁ、3日に1回は絶対来るし、小言はうるさいし.......」

「お疲れ様です」






「失礼します。殿下、スーザン様がお越しになりました」

「今行く」

憂鬱だ。確かに婚約者の言う事はご最もな事も多いが......小言が多い
小さい頃はお互いに仲が良かったが......王妃教育が始まってから婚約者が冷たくなり.....言い合いが増えた。

「殿下、ご機嫌麗しゅうございます」
《めんどー、何その嫌そうな顔。うっざ》

.................

「殿下の交流関係に口出しはしたくありませんが、流石にあの男爵令嬢と仲良くしすぎではありませんか?」
《殿下が男爵令嬢と結婚するとか言ってくれねぇかな。婚約破棄出来るやん....》

「そんな事ないと思うが......」
俺は男爵令嬢の事が好きというわけでは無いのだが......?

「貴族の間では殿下と男爵令嬢の話題で持ち切りですわよ」
《殿下のせいで私、嫌味を言われてるんですけど!?マジで殿下と男爵令嬢くっ付かないかな》

「そうなのか?」
誰も報告してくれなかったのだが。

「えぇ、知りませんでしたか?」
《コイツと婚約破棄してあの人と結婚したいな。殿下の事好きじゃないし、てかキモ過ぎて無理》

き.....キモイ!?

「殿下の側近の方々、入れ替えをした方が良いのでは?」
《今すぐ駆け落ちしてもいいんだけどね。殿下と男爵令嬢の密会の証拠は沢山あるんだし》

「殿下?顔が青いですわよ。お医者様をお呼びしましょうか?」

「だ....大丈夫だ」
お前の心の中を聞いて震えてるだけなんで......

「私は帰りますね。これ以上いても殿下の負担になるでしょうから」
《やったーーーー!!!!!!帰れる!最高!!あざっす!!》



「では、失礼します」
《誰かコイツを暗殺してくれないかな.......》

俺の婚約者はこんなにも殺意を抱いていたのか!?
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