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13離縁したい(ネイト)
しおりを挟む俺はメリンダが出て行くと父に話があると言って父の書斎を訪れた。
「父さん話があります」
「ああ、何だ。まあ、座れ」
父は書斎の机の前に椅子を置いた。
俺はその椅子に座るとすぐに話を切り出した。
「父さん、実は…メリンダと離縁したい。俺達は…メリンダとは身体の関係はないんです。彼女は純潔のままです。このまま結婚生活はとてもやって行けません。あのわがままな性格といい潔癖すぎるところもすべてが俺には煩わしいんです。もう俺は我慢の限界です。いいですよね?メリンダと離縁しても?」
「お前は政略結婚の意味が分かっているのか?ローリッシュ公爵家は宰相もしているしうちと取引もあるんだ。離縁すれば我が侯爵家も無事ではいられなくなる。かなりの損害と王宮内での仕事も差しさわりがあるだろう」
「でも、メリンダのせいで跡取りが出来ないんですよ」
「そのための妾だろう。そう言えばどうだったんだ?やはり無理だったのか。だからこんな話が?」
「父さんは母一筋で浮気もしたこともないでしょう。妻がいるのに他の女性を抱くことがどれほどの罪の意識を強いられるか。わかりますか?」
「じゃあ、抱いたのか?」
「そ、それは…一度だけ…でも、もう嫌なんです。こんな気持ちになってメリンダと話をしました。何とか協力できないかって。それでもメリンダは協力しようともしてくれない。どうすればいいんです俺は!」
「仕方がないだろう。妾を抱け」
「父さん。そんな事出来る訳ないだろう」
ネイトは声を荒げ真っ赤になった。
それを見た父のリックは何かを感じる。
「お前…まさかミーシャを好きになったのか?」
「ば、ばかな事を言わないで下さい。俺は結婚してるんです。そんな事出来るはず…」
完全にばれた。
「すまない。お前には無理を強いた。でも、どうすることも出来ん。メリンダには気持ちを気づかれないようミーシャと逢瀬を交わせ。ただしミーシャにも気持ちを悟られてもいかん。お互い辛くなるだけだ。そうだろう?」
「そんなの無茶苦茶ですよ。俺にはそんな自信はありません。ミーシャとの契約はなかった事にして下さい。彼女とはもう二度と会いません。二度と妾も入れません。その代り子供は諦めて下さい。俺にはもうそれしかありませんから」
ネイトは言いようのない寂しさに襲われながら父の書斎を後にした。
父にはあんな事を言っておきながらぐだぐだとメリンダの事やミーシャの事を考えた。
最悪な気分だ。
それに苦しかった。頭痛がして身体も気だるい。
何だか疲れた。
俺はそのまま自室のベッドに転がり込んだ。
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