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しおりを挟む「……い!…おいっ‥‥大丈夫か?」
「うーん…」寝かせて…
「おい!瑠衣?しっかりしろ…」
「お願い寝かせて…今夜は勘弁して…しゅうじ…ん…」
「瑠衣いいから起きろ。また主人に何かされたのか?」
わたしは目を開けた。うん?わたしリビングでハーブティーの…
目の前には…
「うわっ!レオナルド?どうしたの?」
ぼんやりと開いた目の前には心配そうにわたしの顔を覗き込んだレオナルドの顔が…彼の眉間には深いしわが入ってその瞳は優しさに満ちている。
瑠衣はその瞳に吸い込まれるように彼を見つめる。
「君は何度呼んでも起きなかった。瑠衣何かあったのか?」
「ううん、仕事で疲れてて」
「君の事を考えていたんだ。ため息をついていた。そしたら瑠衣が現れた」
レオナルドは嬉しそうに笑った。
「うそ?レオナルドなの?いきなり…驚いたわ」
わたし確か携帯電話に出た気がしたけど…亜里沙と話して?えっとそれから?
また夢でレオナルドに会えるなんて…今日はラッキーだわ。
わたしは自分の手を胸に当てた。乳房にじかに辺り感触が…
「わたしって…また裸なの?うそ…もういやだ」
わたしは体を折り曲げ体を隠そうとした。
今回のレオナルドは隊服のようなきちんとした上着を着ていて、おまけに椅子に座っているらしくわたしは彼の膝の上に抱かれていた。それも裸で‥‥
もう!わたしは急いで腕で胸を隠す。
「レオナルド、何か着るものをちょうだい!もう嫌だ…どうしてわたしっていつも裸なの?」
レオナルドは、でれっとした顔で笑いながらわたしを立ちあがらせると自分の上着を脱いでわたしの肩にかけてくれた。
「コホン!さあ、ここに座って。そうだ、ハーブティーはどうだ?これでも飲んで待っていてくれ、何か着るものを取って来る」
レオナルドはスキップでもやりかねないほどうれしそうだ。
「ええ、ありがとう」
わたしは急いで上着の前を合わせて体を隠しすとレオナルドは残念そうに向きを変えて寝室に行った。
瑠衣は、重厚な板で出来た机に上に置かれている書類に目をやった。
レオナルドは忙しいらしく書類が山積みになっていた。その隙間にカップが置いてあった。まだ湯気の立ったカップからはいい香りがしていた。これはカモミールとペパーミントの香りだ。
美味しそうな香りに瑠衣はゆったりといすにすわると、カップを手に取ってハーブティーを飲んだ。色が赤いのね…
うん、おいしい…やっぱりハブティーは最高!瑠衣はついついそのカップのハーブティーを全部飲み干した。
カップを置いたと思ったらそこにいきなり女性の声がした。
「レオナルド様どこにいらっしゃるの?」
ドアが開いて女性が中に入って来た。
その女性は映画で見たようなドレスを着ていた。首のあたりからフリルがびっしりついていてウエストまでぴったりしたラインが強調されてウエストからはドレープカーテンのように幾重にもひだが重なったピンク色のロングドレスだった。
おまけに頭の上にウサギのような耳まであった。
まさか…ハーブティーに幻覚剤が?いやそれはないだろう…
「まあ、あなた誰なの。なんてはしたない。こんな昼間から男の部屋にいるなんて…なんてふしだらな…それにどうして彼の隊服をあなたが来ているのよ!」
その女性はヒステリックに言うと卑しい目つきで瑠衣を見た。
ちょうどレオナルドがシャツをもって現れた。
「これは、リリアン嬢。勝手にドアを開けるなんて失礼だぞ!」
「レオナルド様こそ、昼間っからこんな売春宿にいるような女といちゃついてるの?もう、お母様に言いつけますから!」
「いや、リリアン待ってくれ…これには訳が…」
リリアンはレオナルドの言うことも聞かず泣きながら部屋を出て行った。
「あの…わたしなんだか悪いことしたわね」
夢なのにこんな展開…レオナルドにはいい人がいて、わたしは邪魔者って事?
「瑠衣誤解しないでくれ。彼女は母が勝手によこした婚約者候補の一人で…俺を追いかけ回しているだけなんだ。俺はリリアンな……」
その時携帯電話の着メロが鳴った。
わたしは思わず顔を上げた。目の前に移ったのはハーブティーの山だった。
なんて事…わたしったら夢の中でも振られるのね。
もう最悪。
レオナルドはその場に残った自分の上着を手に取るとその場にうずくまった。またしても瑠衣は消えてしまった。
そこにジャックが血相を変えて入って来た。
「隊長ここに女がいると聞きましたが…どういうことなんです?」
「クッソ!リリアンか…いやこれには訳があって」
「何なんです。その訳とは?いくら隊長だからって昼間っから女を連れ込んでいたとなると問題ですよ」
「ああ、もちろんだよ。まあ落ち着いてくれ…」
レオナルドはジャックの肩をポンポンと軽く叩いてなだめる。
ああ、ジャックそれくらい私にだってわかっている。だが仕方がないだろう?瑠衣はいつ現れるかわからないんだ。瑠衣も瑠衣だ。今まではわたしの寝室に現れていたのに、いきなり執務室に現れるなんて…
レオナルドは知らず知らずのうちに尻尾をぶんぶん振りながら、ぶつぶつ言ってどうするかを考えた。
そうだ!瑠衣には不思議な力があったじゃないか。傷を治すあの力はきっと国王も喜ばれるに違いない。
レオナルドの耳がシャキッと立ちあがった。
「ジャック実はさっきの女性は傷を治す力を持った女性なんだ。以前わたしがけがをして洞窟に行ったことが会ったろう?その時出会ったんだ。彼女はあっという間にわたしの傷を治した。ずっと気になっていたんだが、戦況がこう悪くなっては彼女のような者が必要になると思うんだ」
「そんなことが本当にあるんですか?信じられない」
ジャックは目を丸くした。
「それで君らに紹介しようとしたんだ。なのにリリアンのせいで彼女は驚いて逃げ出した」
「では、まだ敷地内に?」
「そうだなぁ、彼女の事だ、不思議な力でもうここにはいないかもしれない」
「まさか…いくらなんでもここからそう簡単に出ることは無理でしょう」
「でも本当だ。俺が嘘をつくと思うか?」
レオナルドはジャックをにらむ。
ジャックは一歩がって首と手を横に振る。
「まさか…そんな事は思いませんが…いや…部下に取りあえずこの辺りを探すように言います」
ジャックは慌てて出て行った。
しばらくしてジャックは執務室に戻て来た。
ジャックは疑わしい目でレオナルドを見た。
「隊長、どこにもそれらしい女はいませんでした。さっきの話は本当なんですか?」
「ああ、だから言っただろう?それにしても、あんなに驚かせたから彼女はもう協力してくれないかもしれない。わたしがじかに探して頼みに行くしかないかもしれない」
「隊長、まあ落ち着いてください。誰もあなたを疑っている訳ではありませんが、あまりにおっしゃることが…でも隊長にここを離れられたら私達が困ります。そう言うことなら早速その女性を探す手配をしますから…」
今度はジャックがレオナルドをなだめる。
「そうか。ジャック悪いな」
「そうですね…隊長、女性の似顔絵を描かせましょう。そうすればプリンツ王国の密偵に頼みやすいでしょうから」
「ああ、そうだな。すぐに絵かきを呼んでくれ!」
そしてレオナルドは似顔絵を描かせてそれをプリンツ王国にいる密偵に探すように命令を下した。
とにかく一日も早く瑠衣を見つけたい。レオナルドの望みはそれだけと言っても良かった。
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