社畜がひとり美女に囲まれなぜか戦場に~ヘタレの望まぬ成り上がり~

のらしろ

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グラス小隊のお仕事

トロイカ体制

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 サクラ旅団長たち首脳陣に、山猫さんたちの昇進とベテランを含む新たな人員の補充の約束を、口頭ではあるがもらった俺たちは、早速詰所に戻り今後の対応にあたった。
 まずは、アプリコットたち准尉4名と一緒に、新たな小隊編成の検討にかかった。
 いろいろ意見が出てきたが、小隊の要を置きたい俺の強い希望を織り込んで、分隊4つをまとめる総指揮役に、今の分隊長であるメーリカさんを充てるため、彼女を分隊長から外し、4つの分隊の上に置いた。
 それと、以前仮の小隊を作った時に、小隊本部でまとめ役をしてくれたジーナを、本部付きに割り振ってみた。
 ◎グラス小隊
 小隊長:グラス 少尉
 副官:アプリコット 准尉
 ●小隊本部付き
 リーダー:ジーナ 准尉
 通信担当:元情報部付き 2名 (レイラさんとこからのベテラン)
 衛生兵 :新兵2名 (衛生小隊 セリーヌさんとこから)
 車両整備:マキア 2等兵
 測量地図製作:エレナ 兵曹長 (レイラさんとこからのベテラン)
 測量助手:新兵 1名
 軍属:サリー (ジャングル案内人として)
 ●分隊
 分隊総指揮:メーリカ 准尉 (昇進の約束済み)
 ・第1分隊
 分隊長:スティア 軍曹 (山猫から昇進の約束済み)
 新兵  8名
 元山猫 2名
 元情報部1名    計12名
 ・第2分隊
 分隊長:ドミニク 軍曹 (山猫から昇進の約束済み)
 新兵  8名
 元山猫 2名
 元情報部1名    計12名
 ・第3分隊
 分隊長:カリン 准尉 (ジーナと同期)
 新兵  8名
 元山猫 2名
 元情報部1名    計12名
 ・第4分隊
 分隊長:ケート 准尉 (ジーナと同期)
 新兵  8名
 元山猫 2名
 元情報部1名    計12名
-------------------------------------------------------
 分隊員各12名 計48名
 本部付きほか 12名    合計60名

「なんとか小隊の新たな編成案が決まったな。それにしても、大所帯だな」
「ええ、これならなんとかなりそうですね。でも、これ見たら、メーリカさんが一番大変そうですね。メーリカさんが怒りませんか?」
「大丈夫だろ、今やっていることとあまり変わらないから。むしろ、分隊毎の面倒を分隊長に見させるから、今より楽になるだろ。ほんの少しだけれどもな」
「それもそうですね。私は、今とあまり変わりませんが、ジーナたちの仕事が変わりそうだけれど、大丈夫?」
「え~、私は、以前の仮の小隊でお世話になった時と同じようなものだから、全く問題はないのだけれど、ケートやカリンがちょっと心配。今は、隊長が好き勝手やっていて私たちとほとんど接点がないけれど、作戦行動中は四六時中一緒になるでしょ。初めは、私も隊長の言動や行動に本当に驚いたから、その上で、新兵を含む分隊を世話しなければならないとなると、大丈夫かな~?特に、隊長と長い時間一緒にいることで、おかしくならないかちょっと心配」
「そこは、私とジーナできちっとフォローしていきましょう。メーリカさんも今度は私たちと近い位置に来るのだから、多分大丈夫よ。そう信じないと、身が持たないわよ。特に胃が壊れるわ」
 ちょっと待て、心配事が俺からの影響とは、一体どういう了見だ?ま~、今に始まったわけではないので、スルーするが。
「サリー、ちょっとお願いを頼めるかな」
 キッチンで洗い物をしていたサリーを呼んだ。
「悪いけれど、外にいる山猫さんたちをここへ呼んできてもらえるかな。今日は、訓練を終えていいよとも伝えてね」
 サリーは元気に「分かりました」と言って外に出ていった。
「とりあえず、山猫さんたちに今までの経緯と分隊の解散を伝えて、編成案を見てもらい、実際の編成に取り組もう」
「そうですね、きちんと個人名まで決まっているのは各分隊の隊長と小隊付きのメンバーくらいだから、全部決めて、マーガレットさんに報告して、上の承認をもらいましょう」
「でも、今回は、かなり無理を言ったから、次に来るお仕事はかなりブラックが入るぞ。覚悟しておかなくちゃね」
「時々、少尉の使う言葉の意味がわからない時がありますが、今回は、なんとなく少尉の言わんとしていることが分かります。かなりの無理を言われそうですね。でも大方、ジャングル内の探索がメインでしょうから、今までとあまり変わらないかもしれませんよ」
「新兵たちを連れたかなりの大所帯ということ以外には、変わらないか。もっとも、新兵と大所帯がかなりの問題のような気もするが。どちらにしても、うちの小隊のモットーは『戦闘はしない、させない、近寄らない』だから、それは変わらないよ」
「相変わらず、そこはブレませんね。わかっていますよ、でも、いきなりのバンザイ捕虜はなしですよ」
「わかっているよ。共和国のゲスの行いを聞いたら、君たちを共和国に預けることはできないからね」
「「預ける???なんのこと?」」
 俺の言動に慣れていない准尉たちが、俺とアプリコットの会話を聞いて疑問を持ったようだが、これ以上俺の存在価値を下げるわけにも行かず、彼女たちには悪いがスルーさせてもらった。
 そうこうしていると、サリーが山猫さんたちを連れて戻ってきた。
「お~~、キタキタ。メーリカさん、山猫さんたちに報告がありますから、みんなを集めて、その後ちょっと相談しましょ」
「隊長、今度は何をやらかすんだ?そこの准尉さんたちから、お小言をもらうようなことはゴメンだぞ」
「今回は大丈夫、彼女たちも共犯だから」
「「「共犯???」」」
「まだ、口約束をもらっただけだから、そのつもりで聞いて欲しい。以前約束していた君たち全員の昇進が決まった」
「え~、なんかとてつもなく胡散臭いのだけれど。何をやらせようとしているんだ?」
「多分だけれど、ジャングル内のお散歩。それと、いつになるかわからないがサリーのお姉さん探し」
「小隊全員で??」
「そ!みんなで仲良くお散歩になるな、多分。共和国のお友達にも会えるかもしれないが、くれぐれも喧嘩はなしだよ」
 山猫さんたちは自分たちの昇進を聞いても、今までの経験上素直に喜べず、胡散臭さそうに話を聞いていた。
 とりあえず、一通り説明し、分隊の解散と新たな分隊の編成を山猫全員で取り組んでもらった。
 分隊編成をみんなでワイワイがやがややっていると、サカキ中佐がレイラ中佐を伴って詰所まで俺に会いに来た。
 約束のベテラン兵士を連れて、異動辞令まで携えてくるとは、本当に仕事の早い人たちだ。
 お二人に小隊編成案を見せ、相談に乗ってもらい、ベテランの兵士も含め、メンバーの割り振りを終えた。
 最後まで、メーリカさんは准尉への昇進と分隊の取りまとめを嫌がっていたが、ほかの山猫の全員が見事にメーリカさんをやり込め納得させた。
 俺は、メーリカさんがあそこまでやり込められたのを見たのは初めてだったので新鮮だった。
 アプリコットは、出来たばかりの編成表をもって、レイラ中佐と一緒に司令部まで行った。
 司令部から戻ってきた時には、クリリンさんが一緒で、彼女は山猫の昇進辞令を持ってきてくれた。
 ここに晴れて、俺の小隊が実戦部隊として活動できる状態として発足した。
 アプリコットを中心としてメーリカ、ジーナとのトロイカ体制のグラス小隊として。当然、俺は今まで同様『おまけ』であるのだが。このあと、どんなお仕事が降ってくるのやら、昇進の後のブラック職場のより暗黒化は半ば常識となっている俺としては心配である。
 でも、とりあえず、みんなでお仕事のできる環境が整ったのだ。それだけでも良かったとしよう。
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